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咲いたよ!一人一花運動で子どもと育てたあさがお

自宅であさがおを育てています。昨日花が開いたので、何故育てようと思ったのか、あさがおの成長過程の2点をご紹介します。
地元・福岡で感じていた「花のある暮らし」
私は福岡出身なのですが、あの街って本当に花が多いんです。道ばた、花壇、公共施設――気づけば季節の花がそっと咲いていて、子どものころからそれが当たり前の風景でした。
そんな福岡で出会ったのが、「一人一花運動」。“花を通してまちを元気に、そして心も豊かに”という想いが込められた市民参加型の取り組みです。数年前、帰省中に娘と一緒にブースでフラワーリース作りを体験したことがあり、そのときの温かい記憶が今でも心に残っています。


今、香川で。わたしたちの「一輪」から始まること
現在は香川で暮らしていて、自然豊かでのんびりした環境がとても気に入っています。ただ、ある日ふと気づいたのは、意外と“花のある風景”が少ないこと。
そこで思い出したのが、あの「一人一花運動」。自分の暮らしの中に花を取り入れてみたい――そんな気持ちから、娘と一緒にあさがおを育ててみることにしました。ちょうど5月上旬、春に育てたたんぽぽやチューリップに続く、わが家の“次の一輪”です。

あさがおの芽と、子どもたちの毎朝
タネをまいて数日後、かわいらしい双葉がひょこっと顔を出しました。「出たー!」「かわいい〜!」と喜ぶ子どもたち。それから毎朝の水やりが日課になり、「昨日より伸びてる!」「葉っぱ増えてる!」と、小さな変化を楽しみに過ごす日々が始まりました。
植物を育てることって、花が咲くことだけが目的じゃないんだなと実感しました。観察する力、気づく力、そして優しくする気持ちを育んでくれる――そんな豊かな時間を、あさがおがプレゼントしてくれているようでした。
間引きに悩んだ日
とはいえ、ちょっとした失敗もありました。実は、間引きをすっかり忘れていて、鉢の中が芽でぎゅうぎゅうに。「このままだと栄養が足りないかも」と気づき、ようやく1本だけ抜くことに。
そのとき、子どもが「抜いちゃうの?かわいそうだよ…」とつぶやきました。私も「今さら抜くのってどうなんだろう」「でも全部は育てきれない」と心が揺れて…。
結局、子どもと相談して、1本だけ処分しました。間引いた芽はまだ根が弱く、植え替えも難しかったのが残念だったけれど、「他の子が元気に育つために必要なんだよ」と話すと、少し納得してくれたようでした。

枯れかけた葉、つぼみ、そして希望
成長を喜んでいたある日、あさがおに異変が。葉がしおれてぐったりし、「もしかして枯れちゃう…?」と心配でたまらなくなりました。それでも、つぼみが残っていたので、「咲くかもしれない」と信じて、毎日水をあげ続けました。子どもたちも「まだ生きてるよね?」「咲くかな…」と、静かに見守っていました。

そして、ついに咲いた!
朝、ベランダに出たら――咲いていました。紫と白のストライプ模様が美しい、可憐なあさがお。
「さいたー!」「やったー!」子どもたちは大喜びで、まるで宝物を見つけたみたいな笑顔を見せてくれました。
葉がしおれても、あきらめずにお世話を続けた先に咲いた一輪。その姿以上に私たちの心に残ったのは、「信じて待つこと」「命と向き合うこと」だったのかもしれません。
今思えば、円柱型の支柱にしてあげればよかったかも。ツル同士が絡まりながら、それでも上を目指して伸びる姿に、ちょっと切なさも感じつつ…来年はもう少し、のびのび育てられるように工夫してあげたいなと思っています。

花育は、心の栄養
たんぽぽ、チューリップ、そしてあさがお。この春から続けてきた“花育て”の中で、子どもたちはいろんなことを学んでいました。
・いのちを大事にすること
・毎日こつこつ続けること
・選択に責任を持つこと
どれも、心の栄養になる大切な経験。花を育てることは、子どもの“心を育てること”にもつながっていると、改めて感じています。

また来年、あさがおを育てるのにチャレンジします!