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「人はどうして死んじゃうの?」と泣く5歳の長女。嘘はつきたくないけど安心させたい…私が選んだ言葉

パパのお母さん、娘たちにとっての「おばあちゃん」は、私達夫婦が結婚してすぐに亡くなってしまいました。
そのため、娘たちは会うことなくお別れとなってしまったのです。
長女が4歳の頃から、物事を少し深く考えるようになり「おばあちゃんはもういない」「人はいつか死ぬ」という事をきちんと考え始めました。
お盆の時期ということもあり、お子さんに「死ぬ事」についてどのように説明しようと悩まれている方もいらっしゃるかと思い、今回は我が家のケースをご紹介させて頂きます。
正解のない事なので、私が娘に教えられた事は正しかったのかは未だに私自身悩んでいる最中ですが、少しでもご参考になれば幸いです。
ある日長女が寝る前に呟いた「なんで人は死んじゃうの…?」
長女が4歳のある夜、いつものように寝かしつけをしていると…。
「おばあちゃんは、死んじゃったんだよね?死んだらどうなるの?なんで人は死んじゃうの…?」と、長女が泣きだしてしまいました。
長女はまだ4歳。どのように死ぬことに対して説明してあげたらいいのか、どのように不安を和らげてあげるかとても悩みました。
できれば、「死なないから大丈夫!」などの嘘で誤魔化したくはないなと考えていました。(あまりに不安がる子にはそのように安心させても良いという意見もあるそうです)
自分の経験から導き出した考えを娘に伝える
実は私自身も小学生の頃に同じ疑問を抱き、不安で毎晩のように泣いていた時期があった為、長女の気持ちはとてもよくわかりました。
私の場合は、毎日の学校生活や勉強、自分の好きな事をしたり、友達と遊んだり…と、毎日どんどん忙しくなっていくことで考える暇がなくなり、不安な気持ちは少しずつ解消されるようになりました。
そこから思ったのは、「死んだ後の事は誰にも分からないから考えても仕方ない」「不安で泣いてる時間がもったいない!」でした。
長女にもその事を伝え、大人でも分からない事がある、という事も正直に話しました。
そして、「長女ちゃんはやりたいことない?」と聞くと、絵を描く・逆立ちをする・遊園地に行く…など、たくさんやりたい事が出てきました。
やりたい事の話をしているうちに、気持ちが明るい方へ向き、長女の死ぬことへの不安が少しずつ解消されたようでした。
そして、「人はどうしてもいつかは死んじゃうけど、だからといって毎日悲しんで過ごしてたらもったいない!命を大切にして楽しく生きようね」と話しました。
死ぬことに関する絵本も手助けしてくれました
長女はヨシタケシンスケさんの絵本が好きだったので、『このあと どうしちゃおう』(1540円/ブロンズ新社)という絵本にも助けてもらいました。
主人公のおじいちゃんが死ぬ前に残したノートに、「死んだらこんな世界かも?死んだあとはこうしてほしいな」というお話が書いてあり、主人公も最後に自分だけのノートを作るお話です。
決してこの本が正しい!という訳ではないのですが、死んだあとはもしかしたらこんな世界かもよ?と楽しく空想するだけで少し気持ちが軽くなったようでした。
道でビニール袋が飛ばされていると、「もしかしておばあちゃんがビニール袋になって会いに来てくれたのかな?」なんて明るく話せるようになりました。

最後に、お盆について長女に話してみた
今年5歳になった長女に、「お盆は、おばあちゃんがお空から娘ちゃんたちのいる世界まで会いに来てくれる期間って言われてるんだよ」と伝えたところ、とても喜んでいました。

死ぬことは怖い。
大人になった私自身、自分はもちろん、家族や大切な誰かが突然死んでしまうかもしれない…。と、未だに不安に襲われる時もあります。
娘の小さい胸の内はまだまだ不安で押しつぶされてしまう時もあるかもしれませんが、命の大切さを意識することで、危険への注意や人を思いやる気持ち、そして「毎日を大切に生きる」ということを改めて深く心に留め置いてくれているかなと感じました。
皆さんも、毎日楽しく過ごされている事を心から願っています!