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わが子を手術室へ送り出した日。無事に当日を迎えるために準備したこと

わが家の双子には先天性の病気がありました。
命に関わるものではありませんが、本人はずっと付き合っていくものです。
まだ自己決定力のない子どもの代わりに親が治療の選択をしなければならず、いろんな葛藤がありました。
保育園通いのわが子が予定通り手術ができるようにしたことも参考になればと思います。
「経過観察」からいきなり「手術」へ
わが子は産まれたときに先天性の疾患があることがわかりました。
治療するには手術しかないが、命に関わることではないため「手術をしない」という選択もある状況。
「まずは半年ごとに経過観察をしましょう」と言われていたこともあり、手術するかしないかの判断はまだ先だと思っていました。
3回目の受診のとき、「手術をするから、○○病院へ紹介します」と説明されました。
急展開だったため戸惑ってしまったことを今でも覚えています。
紹介先の病院で手術内容を詳しく聞き、手術をするかしないか夫婦で何度も話し合いました。
手術の決断と葛藤
手術のメリットとリスク、わが子の将来のこと、本人にいつどのように説明するのかなど、夫婦でいろいろ話し合いました。
大人でさえ手術と言われると恐怖を感じるものなので、できれば手術に関する記憶が残らない年齢がいいと考えていました。
最終的に早期手術のメリットが大きいと考え、手術をする決断をしました。
本人が自己決定できない分、親の責任を強く感じてしまい本当にこれでいいのかと何度も悩みました。
無事に手術日を迎えるためにしたこと
私が子どもの手術のためにやったことで、一番重要視していたのが「家族全員の体調管理」です。
手術を決めたのはわが子が1歳の頃。保育園に通い始めて1年も経っておらず、毎月発熱していた時期です。
風邪を引くと全身麻酔のリスクが上がるため手術延期になる可能性が高く、親が体調不良になっても付き添い入院ができなくなることから、家族の健康により一層気をつかって過ごしていました。
手術の1か月前、双子は風邪の引き始めでしたが、手術の2週間前から保育園を休めるよう仕事を調整していたので、なんとか体調回復することができました。
子どもの手術や入院では介護休業が取得でき、術前の体調管理でも職場や条件によって取得できる場合があります。
私の職場では医師の診断書があれば可能でしたので、介護休業を取得して休めるよう調整しました。
わが子の場合、医師から手術前2週間は風邪を引かないようにと言われましたが、保育園に通いながらの1歳児の体調管理は正直とても厳しいと感じました。
術前の体調管理のために仕事を調整してくれた職場には本当に感謝しています。
ちなみに術前2週間の過ごし方は、人混みを避け、極力自宅内か庭で遊んでいたので遊びも尽き、双子の相手をするのが大変でした。
わが子を手術室へ送り出した日
術前の体調管理が報われ、わが子は予定通り入院することができました。
手術当日は、食事も水分も制限があるため、ほぼプレイルームで遊んで気を紛らわせていました。
手術1時間前になり、術前に内服した前投薬でうとうとするも眠れず、機嫌は最悪。
私は泣きじゃくるわが子を抱え、親子ともにベビーベッドに乗った状態で手術室へ運ばれて行きました。
大号泣のまま手術室へ連れていかれるわが子を送り出した後、私も涙があふれました。
ただただ、無事に手術が終わることを祈るしかありません。
5時間後、手術室から戻ってきたわが子が目を覚ましたとき、心底ほっとしました。
その後の経過は順調に進み、予定通りに退院できました。
おわりに
看護師として子どもを手術室に送り出した経験はありましたが、親はここまで胸が締め付けられる思いがするのだと痛感しました。
私が親としてできたことは、子どもの将来を考えて治療を選択し、それに向けて体調管理をすることでした。
治療を代わってあげることはできませんが、最善の環境を整えることが親の役割だと感じました。
幸いなことにわが子の術後経過は良好ですが、今後年齢が上がっていくごとに新たな問題が出てくるかもしれません。
その時はまた家族と一緒に考えていきたいと思います。
家族の健康が何より大切