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じゃんけんで負けて…【愛媛旅行】真夏の今治と道後温泉

夏休みに愛媛県へ行ってきました。きっかけは小4の長男が「愛媛県新聞」を作ったから。その経緯を聞くと、都道府県新聞を作る授業があり、担当決めの際にじゃんけんで負けまくって愛媛県担当になったとのこと。
本人いわく「興味がある大阪(USJ)とか千葉県(TDL)とか、北海道とか沖縄が良かったのに…なんで愛媛〜(泣)」と、テンション下がり気味。でも、思ったんです。実際にその土地に行って、見て、感じて、自分の目で、愛媛県の「良さ」を発見してほしいって。
というわけで急遽、夏休みは【都内→愛媛】の学び旅へ。「新聞に書いたことを、本当に自分の足で確かめに行く」って、いつもの旅行とはひと味違ってなんか良い◎ 息子の中で「ガッカリな愛媛」が、「行ってよかった愛媛」に変わるのか、はたまた変わらないのか、いざ出発!
旅程
今回は公共交通機関を利用しての旅。電車やタクシーなど、普段から乗りなれている乗り物はもちろん、飛行機や路面電車や船など、普段の生活では中々乗らないような乗り物もたくさん活用して楽しみました。
1日目
●松山空港 軽食(10時半)
●松山駅 昼食(12時)
●今治タオル美術館 見学(13時半)
●今治城 散策(15時)
●旅館「大和屋別館」 休憩(18時)
●道後温泉 散策&夕飯(18時半)
2日目
●旅館「大和屋別館」 温泉(7時)
●スタバ 朝食(8時)
●松山港 軽食(10時)→広島へ
松山空港 軽食(10時半)
愛媛県に到着するなり、長男はじゃんけんで負けて愛媛県担当になったとは思えないくらい、張り切ってみんなを案内してくれました。まず楽しんだのは、長男の新聞に書いてあった、蛇口からみかんジュースが出てくるスポット! 私が以前来た時は無料だった記憶があるのですが、今回は有料になっていて、専用のカップを買ってから楽しむスタイルに代わっていました。みかんジューズと一緒に勧められた、名物のみかん大福もとっても美味しかったです。


松山駅 昼食(12時)
都内在住のわが家。長い電車が次々と来るのが当たり前な子どもたちにとって、松山駅では、電車が中々来なく、来たと思ったら1車両の電車! そんな普段との違いに驚きながらも楽しんでいる子どもたち。

中々来ない電車を暑い中待ち続けるのも酷だったので、松山駅では、松山のローカルフード「鍋焼きうどん」を食べながら、今治行きの電車を待ちました。

今治タオル美術館 見学(13時半)
今治駅に到着してからはさらにびっくり!主要な観光スポットへ、今治駅からは歩いていけない!!車がないと観光しづらい街なんですね。観光地化を考えると少し不便さを感じました。わが家は今治駅からカーシェアを利用して向かいました。

今治タオル美術館は年季の入った美術館でしたが、タオルの製造過程などを見ることができます。私的には少々期待はずれだったのですが「せっかくだから楽しもう」と、タオルを織る機械の音に合わせてステップを踏んでいた息子たち。そんな風に楽しみを見つける子どもの姿に、むしろ私の方が感心してしまいました。

今治城 散策(15時)
「愛媛と言ったら松山城じゃないの?」と思わず聞いてしまったのですが、長男のおすすめは今治城。日本一大きな堀で囲われていて、中にはなんと魚も泳いでいるのだとか。「生き物好きな次男を連れていくなら、松山城より絶対今治城!」とのことで行ってきました。

実際行ってみると、大きなお堀に囲まれた今治城は圧巻!長男が言っていた通り、様々な魚を見ることができて次男も大はしゃぎ。その後は天守閣の頂上目指して駆け上がる兄弟を「ひーひー」言いながら追いかける私。エアコンの無い城内を屁でもない様子で巡る子どもたちの体力を尊敬するとともに、私は「真夏の城巡りはもう行かない」と心に誓うのでした。
旅館「大和屋別館」 休憩(18時)
壮絶な今治城散策の後は一気に道後温泉へ移動して旅館で一休み。

いつもは外資系ホテルに宿泊するのですが、今回はあえて旅館を選びました。なぜなら小学生になった息子たちに「上座と下座」をそろそろ意識してほしいと思ったから。最近の住宅は、和室があっても「大壁和室」ばかり。意識して探さないと、「真壁和室」を体感する機会がグッと減ってしまいます。

畳に正座して「ここが上座だよ」と教えると、最初は真剣に耳を傾けていた子どもたち。ところが次の瞬間には「じゃあ俺ここ座る!」とまさかの上座の取り合いに発展。上座に座ったからって、偉くなるわけではないと追加説明するはめに。最終的には床の間で仲良くくつろぐ兄弟の姿に、思わず笑ってしまいました。

上座を取り合いしているくらいなので、もちろん「目上の人に譲る」という行動まではまだまだ!とは言え、「知ったうえで譲らない」のと、「知らずに上座に座ってしまう」のとでは、雲泥の差。まずは知ることから――。その小さな一歩が、きっとこれからの成長につながるのだと思っています。
道後温泉 散策&夕飯(18時半)
その後は家族みんなで浴衣に着替えて、街歩きできたのがとても楽しかった◎ 普段とは違う服装だからこそ、道後温泉の街並みも特別な景色に見え、子どもたちも歩きながら自然と笑顔があふれていました。


そして旅のハイライトはやっぱり道後温泉本館。長男は「夏目漱石の坊ちゃんもここでくつろいでたんだね!」と歴史に目を輝かせ満足そう。次男は「千と千尋と同じ!」とファンタジーの世界に重ねていました。同じ景色を見ても、子どもによって感じ方はさまざま。旅先での体験がそのまま学びになっていく。そんな実感をさせてくれる滞在になりました。

旅館 温泉(7時)
翌朝は温泉からスタート! 宿泊した旅館「大和屋」の温泉も、道後温泉と同じ水質のものをひいていて、朝も存分に道後温泉を楽しむ事ができました◎

スタバ 朝食(8時)
スタバマニアではありませんが、建築物が好きで、スタバのリージョナルランドマークストアに立ち寄ることを旅の楽しみの1つとしています。


リージョナルランドマークストアとは、地域の象徴となる場所に建築された、あるいは歴史的建造物を活用した店舗のこと。スタバ前の駅前広場には、運転士不足で運休となっている坊ちゃん列車やからくり時計もあります。店内の窓から見下ろすこともできました。



こちらの店舗のコンセプトは、おそらく「鉄道旅」。1階の客席は、まるで駅の待合室のよう! 2階の客席は、明治時代を思わせるクラシカルなデザイン。壁紙はコーヒーの木のようなデザインで、パスポートのようなアートワークも可愛かった。それぞれ都内で食べるメニューと同じものを注文しているのに、いつもより美味しく感じたのは建築のパワーだと思っています。

松山港 軽食(10時)
道後温泉駅からは路面電車や電車、自動運転バスに乗って港まで行きました。スーツケースを持っていたこともあり、道中はたくさんのおばちゃまから話かけてもらえ、楽しい時間を過ごすことができました。そんな様子を見て子どもたちからは「ママ知り合い多くない?」と言われる始末。都内での道、中々他人と話すことは無いので、珍しかったのでしょう。子どもたちにとって、とても良い体験を目にすることができたと思っています。
もう一つ驚いたのは、遅れて来た人のために、路面電車が止まったり、バスが待っていてくれること。都内ではまずない対応に感動しました!また自動運転バスは初めて乗ったけれど、思いの外スムーズな運転で、スピードもそれなりに出ていて感心!夫の会社のAIが使われていたことも驚きでした。

港に着いてから出港までの待ち時間「愛媛でやり残したことない?」と聞くと、子どもたちが「坊っちゃん団子食べてなーい」と声をそろえて言うものだから、慌てて買って食べました◎


坊ちゃん団子を頬張りながら「愛媛県楽しかったねー」と話す表情は、じゃんけんで負けたから愛媛県になったということはすっかり忘れて楽しんでいるようでした。