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「ダメ」と言わない育児:わが家で実践している子どもが動く声かけ術

こんにちは、大阪市で会社を経営しながら、5歳の双子イチくんとニーくんの育児にも全力投球中、36歳の双子パパ、中井裕規です。
なぜ「ダメ」だけでは伝わらない?
子どもに注意するとき、つい口から出てしまう「ダメ!」。
でも子どもからすると「何がダメで、代わりに何をすればいいのか」が分かりません。禁止だけでは行動のゴールが見えず、結局また同じことを繰り返します。これは仕事でも同じで、「これじゃダメ」と言われるだけでは改善しづらいのと一緒ですね。
私の失敗談:「ダメ」を連発した日
先日、夕食前にイチくんがソファでジャンプし始めました。僕はつい「ソファで跳んだらダメ!」と強めに注意。すると、今度はニーくんが水を持ちながらふざけて走り出し、思わず「水こぼしたらダメ!」「走っちゃダメ!」と連発…。
結果、子どもたちは一瞬止まるけど不満そうな顔。僕もイライラして空気がピリピリ。反省しました…。
この時ハッと気づいたのは、「ダメ」の連発は子どもを止めるだけで、次の行動を示していないこと。心理学でいう「行動の置き換え」が抜けていたんです。
“don’t”より“do”で伝える3ステップ
私が人材育成の現場で使う行動改善の基本は、1)止める→2)示す→3)一緒にやる。
1)危険や困りごとを短く止める(「ストップ!」)
2)望ましい行動を具体に言い換える(「床でジャンプしよう」)
3)環境や道具を整えて一緒に試す(足形マットを置く、手をつなぐ)
この方法に変えるだけで、子どもが自分で行動を切り替えやすくなります。
今日から使える“言い換えテンプレ”
・「ソファで跳ばない!」→「床でジャンプしよう。回数は5回ね」
・「水こぼさないで!」→「タオルをここに置いたよ。こぼれたら一緒に拭こう」
・「うるさい!」→「声を小さく。図書館の声でお話ししよう」
数や場所を示すと、子どもは“やること”が分かって動きやすくなります。
親の背中も“お手本”
双子を見て実感するのはモデリング学習(観察学習)。大人が見せる行動は最高の教科書です。僕が食卓で片づけを「よいしょ、ここに戻すね」と声に出すと、イチくんとニーくんも真似して食器を運んでくれます。職場のOJTと同じで、見せる→一緒にやる→任せるの順が効きます。
イライラしないための声かけ
感情が揺れた時こそ、名前→気持ち→提案の流れを意識。
「イチくん、楽しいね。床でジャンプしよう。ソファは座る場所だよ」
共感を一滴混ぜるだけで、子どもの受け取り方は大きく変わるようです。
「ダメ!」を「こうしてみよう」に変えるだけ。
子どもは動き、家の空気がふんわり優しくなります。