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子どもと話せるお月見豆知識|世界の月の見え方と伝説まとめ

今年の十五夜は10月6日。フランス人の夫とお月見について話していると興味深い話題になりました。
「日本人は月にウサギがいてお餅をついていると思っているでしょう? フランスではね、月はチーズでできていると言われているんだよ」
確かに、クレーターがチーズの穴に見えなくもない…!
「月=チーズ」というイメージは子ども向けの絵本やアニメにもよく登場するらしく、ネズミや猫が「大きなチーズ(月)」に行く物語が親しまれているんだとか。なんともフランスらしく、かわいいなあ。
それじゃあ、他の国ではどんなふうに言われているのかな?
気になって、様々な国のお友達に聞いてみたり調べてみると、面白い文化がたくさんありました!
オーストラリア:人の顔(the Man in the Moon)
オーストラリア人のお友達からは「人の顔」との回答がありました。月の模様が人の顔や、薪を背負った男の姿に見えるとされる文化が強いんだそう。西洋(ヨーロッパ各地)でも同様に言われているところが多いとのことでした。
中国:ウサギ
「月にウサギ」は同じなのですが、日本のようにお餅をついているのではなく、薬を調合しているウサギがいると言われます。これは仏教や民話に由来しているんだそう。
北欧:二人の子どもが水桶を運ぶ姿
水汲みの子どもたちが月に閉じ込められた、と言われています。この2人は満月には丘を登って水を汲み、月が欠けると丘を下り、その水が地球に降って雨になるという伝説があるそうです。
南アメリカ(メキシコ・ペルーなど):ジャガー
ジャガーが月を食べている姿とされ、月食の説明にも使われていました。
アフリカの一部:ワニやカエル
月の模様を動物に見立てて神話と結びつけているそうです。
東ヨーロッパ・北アメリカ:髪の長い女性
月の「海(黒い部分)」が女性の横顔からなびく長い髪に見えるのだそうです。
月を見上げるのは万国共通
どの国も月を何かに見立てたり、伝説や物語を語り継いだりしていて、昔から人は月にイマジネーションを膨らませていたんですね。内容は違っても、月を見上げて「きれいだな」と感じる心は世界共通なのかもしれません。
ちなみに主人はブルターニュ出身で、「フランス人でもブルターニュの人たちは月はガレットだと信じているよ!」とのことでした(笑)。
十五夜の夜、世界の月伝説を知ってから空を見上げると、いつもよりちょっと特別に感じられるかもしれません。家族でぜひ楽しんでみてくださいね。