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どうしてクマさん、街中に出るの? みんなはどう答える?

そんな息子の何気ない質問の答えを、親子で探してみた。
きっかけは、ニュースで「クマが街中に出た」という話題を耳にしたある日。
息子がぽつりと「どうしてクマさん、人のところに来るの?」と聞いてきました。
たしかに、どうしてなんだろう?
その答えを一緒に探すうちに出会ったのが、ある絵本でした。
読んでみると、クマが山を下りる理由も、どんぐりの木のひみつも、
そして私たち人間の暮らし方にも通じる「大切なこと」が描かれていました。
クマとどんぐりの深い関係
クマは冬眠前に、どんぐりをたくさん食べてエネルギーをためます。
でも、どんぐりがあまり実らない「不作の年」には、山の食べ物が足りなくなり、クマが人里に下りてくることがあるのだそうです。
では、なぜどんぐりは「たくさん実る年」と「少ない年」があるのでしょうか?

どんぐりの不思議「隔年結実(かくねんけつじつ)」とは?
どんぐりの木は、毎年同じように実をつけるわけではありません。
ある年にたくさん実をつけたら、次の年は少なくなる――。
このように「豊作」と「不作」を1年おきにくり返すことを隔年結実(かくねんけつじつ)といいます。
木はたくさんの実をつけた翌年、体力を回復するためにお休み期間をつくるのです。
つまり、どんぐりの木も「無理をしないで長生きする」知恵を持っているんですね。

絵本『どんぐりかいぎ』で楽しく学べる!
この自然のしくみを親子でやさしく学べるのが、絵本『どんぐりかいぎ』(作:こうやすすむ/絵:片山健/福音館書店)です。
お話の中では、森の動物たちが集まって「どんぐりが減っている!」と大騒ぎ。
リスやクマ、イノシシたちが「どうしたらどんぐりを増やせるか」を話し合う姿がユーモラスに描かれています。
実はこの絵本の中に、どんぐりが豊作と不作をくり返す理由が、子どもにもわかりやすく描かれています。
・木が実を休む理由
・どんぐりを食べる動物との関係
・森のバランスの大切さ
など、難しい言葉を使わず、動物たちのやりとりを通して自然のリズムを感じられるのが魅力です。
読み終えた後は、「じゃあ、今年はどんぐりが多い年かな?」「森ではどんなことが起きてるんだろう?」と、親子の会話が広がるはず。

どんぐりの木から学べる、私たちの暮らし方
『どんぐりかいぎ』を読んで感じたのは、どんぐりの木だけでなく、私たち人間にも『メリハリ』が大事だということ。
がんばる年、少し立ち止まって力をためる年――自然と同じように、無理をせずバランスを取ることが、豊かな暮らしにつながるのかもしれません。
どんぐりの木のように、「休むこと」も次への準備。
休める時に休みたいなって思いました。

たまには、空を見上げてぼーっとする日があっても良いよね?


























