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実はインフルだけじゃない!子どもの高熱で気をつけたい「溶連菌」の話と対面診療の重要性

実はインフルだけじゃない!子どもの高熱で気をつけたい「溶連菌」の話と対面診療の重要性

インフルエンザが大流行していますね。我が家の5歳の長女も、先日39℃の高熱とのどの痛みを訴えて大騒ぎでした。ついにきたか…と思い、翌日はパパに仕事を休んでもらい、病院に連れて行ってもらいました。私は薬局で薬剤師として働いています。業務をこなしつつ、長女の結果をドキドキしながら待っていたのですが、パパから届いた診断名はまさかの「溶連菌」!言われてみれば、熱が出た翌日には平熱に戻ってケロッとしていたな〜と、今になって納得でした。ここからは、今回の経験をふまえて「溶連菌」について知っておきたいことをご紹介します。

溶連菌とは?

正式名称はA群β溶血性レンサ球菌。のど(扁桃)に感染することで起こる細菌感染症です。代表的な症状は次の通りです。
・突然の高い熱
・強いのどの痛み
・いちご舌(舌に赤いぶつぶつ)
・発疹(猩紅熱(しょうこうねつ))
・首のリンパの腫れ
インフルエンザなどのウイルスではなく、細菌による感染症のため、抗菌薬(いわゆる抗生物質)が必要となる病気です。

放っておくと?溶連菌の合併症

溶連菌そのものは、きちんと治療すれば心配いらないことがほとんどです。ただし、治療が遅れたり十分でなかったりすると、合併症を起こす可能性があります。

【主な合併症】
・中耳炎 のどの炎症が耳に広がることで起こりやすい
・肺炎
・副鼻腔炎
・リウマチ熱(まれ) 心臓や関節に炎症が起こる。抗菌薬の飲み切りが特に大切
・急性糸球体腎炎(まれ) 血尿やむくみ、尿量の減少などがみられる
とくにリウマチ熱や腎炎は、治った後しばらく経ってから症状がでることもあるため、治療後も1〜2週間はお子さんの様子を見てあげると安心です。

治療法:抗菌薬は「最後まで飲み切る」ことが最重要

溶連菌の治療の中心は、抗菌薬(ペニシリン系・セフェム系など)や、のどの痛みに対する解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)です。
特に 抗菌薬は、症状が良くなっても自己判断でやめないことがとても大切です。
飲み切らずに中断してしまうと、
・合併症のリスクが上がる
・周囲の家族やお友だちにうつしやすくなる
・再発しやすくなる
など、いくつかの問題が起こる可能性があるからです。医師の指示どおり、最後まで飲み切るようにしましょう。

抗菌薬は飲み切りが大事!

溶連菌はオンライン診療よりも「対面診療」が安心な理由

昨今、オンライン診療が盛んでとても便利ですよね。
インフルエンザの場合は、薬局で購入した検査キットを使って自宅で検査し、その結果をもとにオンライン診療でお薬が処方されるケースもあります。
一方で、溶連菌は自宅ではできない「迅速検査(咽頭ぬぐい液)」が必要なため、オンライン診療では正確な診断が難しくなります。

【対面診療をおすすめする理由】
・迅速検査で確定診断ができる → 抗菌薬が本当に必要か判断できる
・のどの赤み・発疹・舌の状態を直接見てもらえる
・呼吸音や中耳の状態など、合併症がないか確認してもらえる
・誤診による不必要な抗菌薬の使用を防げる → 耐性菌のリスクを減らせる
特に乳幼児は症状をうまく伝えられないため、対面で診てもらえる安心感は大きいと感じます。

まとめ

・溶連菌は細菌が原因ののどの感染症
・適切に治療すれば大きな心配はいらないが、まれに合併症がある
・抗菌薬は必ず最後まで飲み切る
・診断には迅速検査が必要なため、対面診療が安心
お子さんの喉の痛みや高熱が続くときは、早めの受診がおすすめです。どうか無理せず、ご家庭でゆっくり休ませてあげてくださいね。

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神奈川県

kaorinmarin

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薬局薬剤師

小3と年長の姉妹、パパの4人家族。趣味はカフェめぐりとクレイフラワー制作。週4で薬局薬剤師。薬剤師をしていて感じたことを【調剤薬局の舞台裏】シリーズとして発信!

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