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サンタさんへのお礼を準備する5歳児。きっかけはおそらく『さむがりやのサンタ』

今から50年以上前に発行された名作絵本『さむがりやのサンタ』をご存知ですか?

マンガ風ですが、読み聞かせの対象年齢は4歳から。漢字もなく優しい言葉ばかりで、字のないコマのほうが多い印象です。そんな絵本を通して娘が得た優しい気持ちと、私が感じた魅力をご紹介します。
サンタさんへのプレゼント
絵本の中のサンタさんは、行く先々でおもてなしを受けています。ただし、深夜なのでプレゼントや飲み物が置かれているだけのスタイルです。昨年、初めて読み聞かせたら、娘は早速お菓子を詰めて玄関に置いていました。今年も「サンタさんへのプレゼント」を用意している様子を見て、労をねぎらう気持ちが深く根付いていることを感じました。

素朴なおじさんサンタ
寒い日に出社するサラリーマンのような言動で、ほとんどひとりごと。洋服がサンタさん仕様なだけ、という親近感を抱きます。優雅な夢の途中で目が覚め、不満そう。天気予報を聞いて文句を言う。パジャマを脱ぎ、新しいズボンを履き、靴下を履き…丁寧に細かく描かれる1コマ1コマがまた愛おしい。大人になって読み返すと、その魅力が一段と増したように感じます。

淡々と進行する「物々交換」
コミカルに事実のみが描かれる展開が心地よく、繰り返し読む一因になっています。クリスマスって、意味を探ることにも価値があります。そのような絵本を見かけることも多々あります。けれども、この絵本は割り切ってプレゼントの配達業務にのみ焦点を絞っており、その点が斬新です。昨年も今年も、我が子にはこのくらいがちょうどよいな、と思える内容でした。
まとめ
何かをいただいたらお礼を伝える。何か品物を贈る。人付き合いでは当たり前のことですが、目に見えない相手になると傲慢になってしまうこともあります。この絵本を読み返すまで考えもしなかった着眼点。「サンタさんへのプレゼント」が娘の印象に残っていたことが、今年も嬉しく思えました。
読み返すたびに新たな魅力を発見、名作絵本の醍醐味です。


























