仕事で心が折れかけた夜…我が子がくれた“たった一言”に救われた話

終わらなかった仕事を抱えて帰宅した日

とにかく「今日中に終わらせたい」と意気込んでいた作業がありました。段取りも考えて集中して取り組んだのに、予想以上に時間がかかってしまい、気づけば退勤時間でした。「あと少しなのに…」という悔しさと、「やりきれなかった」という情けなさが胸に残ったまま職場を後にしました。

帰りの道中は、反省と自己嫌悪がぐるぐる。「もっと効率よくできたよね」「今日の私、だめだなぁ」そんな言葉が心の中で何度もリピートしました。

家に戻って荷物を置いた瞬間、ふっと疲れた声でつぶやいてしまいました。「今日終わらなかったから、明日続きやらなくちゃ…」ただの独り言のつもりでしたが、その言葉に気持ちの限界がにじんでいました。

その独り言を聞いていた子どもの反応

そのつぶやきを、小学生の我が子がそっと聞いていました。普段は宿題やおもちゃに夢中になっている時間ですが、その日は私の様子に気づいたのか、ゆっくりと近づいてきて、真剣な顔でこう言ったのです。

「遊んでたわけじゃないでしょ？」

思わずハッとしました。私がどれだけ頑張ってきたか、ちゃんと分かってくれている。子どものその一言には、励ましよりも大きな“理解”が込められていました。

そして続けて、まるで大人みたいな落ち着いた声で、

「頑張ってやって出来なかったなら仕方ないよ。明日やればいいんだよ。大丈夫だよ、ママ。」

その言葉は、優しさと安心がぎゅっと詰まっていました。小さな体からこんなにも温かい言葉が出てくるなんて…。その瞬間、張りつめていた胸の奥がじんわり緩んでいきました。

心にすっと届いた、子どもの“的確なアドバイス”

「大丈夫だよ」と言われることが、こんなにも救いになるなんて。大人同士だと、気をつかって言った言葉に聞こえたり、励ましのつもりがプレッシャーになったりすることもあります。でも、子どもの言葉はまっすぐで、濁りがなくて、心にストレートに届きました。

その瞬間、気持ちがふっと軽くなり、深い呼吸が戻ってきました。あれほど自分を責めていたのに、気づけば「明日また頑張ればいいか」と自然に思えるようになっていたんです。

子どもって、まだ小さくて守ってあげる存在のはずなのに、時々驚くほど的確で優しい言葉をくれることがあります。今日の一言は、まさに私の心を救ってくれた“小さなカウンセラー”のようなものでした。

時には、子どもの言葉が大人を救う

仕事がうまくいかない日もある。思うように進まなくて落ち込む日もある。でもそんな日こそ、子どものまっすぐな言葉に救われることがあります。

がんばりすぎてしまうのは、大人だからこそ。でも時には、自分に「今日はよく頑張ったよ」と言ってあげてもいい。

我が子がくれた温かい言葉に背中を押され、明日は少しだけ気持ちを軽くして仕事に向き合おうと思えました。子どもの優しさに気づけた、忘れられない夜でした。