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薬剤師ママが伝えたい!「お薬手帳」と「マイナ保険証」はどちらも必要です

小さな子どもがいると、「急に熱が出た」「夜間や休日に受診」など、想定外の受診シーンが本当に多いですよね。
最近はマイナ保険証の利用が広がっていますが、ママ薬剤師として現場にいて感じるのは、マイナ保険証だけでは「お薬手帳」の代わりにはならないということ。
今回は、マイナ保険証で確認できるお薬情報だけでは、「お薬手帳」の役割として不十分な理由について、子育て世代目線でお伝えします。
1.マイナ保険証のメリット(デジタルの強み)
まずはマイナ保険証の良いところから。
●薬や健診情報を医療機関・薬局で共有しやすい
マイナ保険証を使うと、医師や薬剤師が過去のお薬や健診情報を確認できる場合があります。
・アレルギーのある薬や禁忌薬の回避
・重複投与の防止
・初めての病院・薬局でも状況が伝わりやすい
カード1枚にこれだけの有益な情報が詰まっているので、お薬を用意する側としては非常に助かります。パパ、ママ目線から見ても、カード1枚はかさばらず持ち運びしやすいし、さらに最近はスマホでマイナ受付できる医療機関も増えてきたのでますます便利になりそうですね。

2.それでも「紙のお薬手帳」が必要な理由
一方で、紙のお薬手帳が活躍する場面はまだまだ多いのが現実です。
● 子どもの薬は保護者のみで受け取る場合も多い
子どものお薬を受け取りに、保護者のみで来局した際、マイナ保険証とともに必要になるのが「暗証番号」。本人と来局した際には顔認証ができるのでスムーズなのですが、本人の来局がない場合は暗証番号が必要になります。この暗証番号が分からない保護者が意外と多いのです。結果として、マイナ保険証から薬の服用歴を確認できない場合があります。
● マイナ保険証では最新のお薬情報が得られないことがある
実はマイナ保険証から得られる情報にはタイムラグがあります。昨日、今日受診してもらったお薬情報がすぐ反映されるわけではありません。最新のお薬情報を確認するには、やはり紙のお薬手帳が役立つ場面があります。
● 夜間・休日・災害時システムトラブル時の「最後の砦」
実は現場では、
・システムが一時的、もしくは災害時のために長期使えない
・情報がすべて確認できない
・同意操作ができない
といったケースもゼロではありません。実際に、東日本大震災の際には薬局システムが停止し、その混乱の中で紙のお薬手帳に何度も助けられました。こういったケースでは、紙のお薬手帳に貼られた処方内容が確実な情報源になります。
● 成長・体調の変化をメモできる
小さな子どもは、
・体重変化
・飲めた/飲めなかった
・発疹が出た
・味が苦手だった
など、細かな情報がとても大切。
紙のお薬手帳なら、ママ・パパの言葉で自由にメモでき、次の受診時に役立ちます。

忙しい保護者こそ“二重の備え”を
育児中は、
・眠れない
・焦る
・伝え忘れる
そんな状況になりがち。
だからこそ、「自分が説明できなくても、情報が伝わる仕組み」を持っておくことが大切です。
紙のお薬手帳とマイナ保険証、どちらも“子どもを守る医療ツール”。ぜひ両方を持ち歩いて、いざというときの安心につなげてくださいね。


























