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10年間家族だったペットとのお別れ。その時子どもたちは

みなさんは現在ペットを飼っていますか?それとも以前飼っていましたか?
我が家は後者で、昨年5月下旬、大切に育てていたチンチラの『ネプ』が天国へ旅立ちました。私のブロガー名も『ネプ』から考えてつけさせてもらったものでした。まだまだ生きられると思っていた中でやってきてしまった突然の出来事。その時8歳と3歳だった子どもたちはどのような様子だったのか…。これからチンチラやペットを飼おうと検討されている方にも何か参考になるものがあれば幸いです。
チンチラを飼ったきっかけ
それは20年ほど前、私が地元のショッピングモールのペット屋さんで初めてチンチラという動物に出会った事がはじまりでした。今まで見たことのない動物に「わわっ!何このふわふわの生き物!耳が長いけどウサギじゃない。可愛い~!!」。そして何度か通ううち、いつか絶対にチンチラを飼いたい!と思うようになりました。
それから時が過ぎ10年が経った頃、私は現在の夫と出会い1年ほどお付き合いしたところで同棲することになりました。そのタイミングで夫に「ねえねえ、チンチラって知ってる?すんごい可愛い動物なんだけど、私ずっと飼ってみたいなーて思ってて。どうかな?」と相談しました。夫は「チンチラ?どんなん?知らんなー…?」という反応だったので、早速一緒にペットショップへ行きました。
もともと2人共動物好きのため、夫も初めましてのチンチラを見て「これは…!可愛い…っ!」と一目で気に入ってくれました。そこから2週間後にはもう我が家の一員になっていました。

チンチラの基本情報
チンチラとういう動物はげっ歯類です。もともとはチリの山地の岩場に生息しています。高価な毛皮を目的に乱獲されていた時代もあって、現在絶滅危惧種となっています。体臭はほぼ無臭。基本的に夜行性。体長は頭から尻尾の付け根までで25~35cm程度です。主食はチモシーという牧草で、チンチラ専用のペレットも併せてあげます。
平均寿命は10~15年といわれていて、なかにはそれ以上20年ほど生きたという例もあります。ジャンプ力があり成長したチンチラは高さ1mほども軽々跳びます。室内でたまにお散歩させることもできますが、すばしっこいのでなかなか捕まえてゲージに戻すことは難しいです。自分から帰りやすいように徐々にまわりを囲っていくと、我が家は上手く帰ってくれていました。壁や電気コードを齧ったりするので、お散歩時は注意です。
あとはびっくりすると、ふわふわの毛が大量に抜けます。敵から逃げるためだそうです。

ネプとの日常
基本的に昼間は沢山寝て、夜元気に活動していたネプ。たまにもらえるドライフルーツやひまわりの種が大好きで、上手に手で持って食べていました。寝ている顔や食べている様子がとっても癒し系で、ただただぼーっとネプを眺めている時間も幸せに感じていました。
我が家の子どもたちが順番に生まれて、ハイハイができるようになったらネプのゲージによく近づき、興味津々で手を近づけたりすることもありました。下の子は少し怖がりながらもエサをあげたがり、上手に渡せたときはとても嬉しそうにしていました。
ネプがいる毎日が当たり前で、基本はゲージの中なので毎日なでたりもしていませんでしたが、私たちも子どもたちもネプのことが大好きでした。たまに私や夫が抱っこすると子どもたちが寄ってきて、「かわいい~」と言いながら優しくよしよししてくれていました。「ネプ、行ってくるねー」「ネプたっだいま~!」「おはよう!」「ネプちゃんおやすみ~」色々とみんなが日常で声をかけていて、ネプは本当に大事な家族の一員でした。


その時は突然に
「ネプちゃんもあともうちょっとで11歳だね」そんな会話をしていた昨年5月下旬、いつもモリモリと夜中にエサを食べているネプが朝になっても沢山食べ残していました。「あれ?どうしたのかな?ウンチも少し小さめだし…。お腹痛いのかな?それとも歯が伸びすぎてたりするのかな?」今まで大きな病気も小さなけがさえもしたことがなく、動物病院へ連れて行ったことがなかったため、少し様子を見ることにしました。
次の日、やはりエサは残ったまま。ウンチも少ししか出た様子がありませんでした。新しいかじり木を渡してみたり、歯を見える範囲でチェックしてみたり、大好きなやわらかめのチモシーを口元に持っていったりしましたが、食べても少量のみです。この日は自宅に夫がおらず私も用事があったため、もう一日様子を見て次の日に病院へ連れていくことにしました。この時心のどこかで「きっと時間が経てばいつものネプに戻るんじゃないかな…。今までずっと元気だったし…きっと大丈夫」と思っていました。今思うと安易な考えでした。
次の日の朝、ネプの様子を見ると起き上がって動けてはいましたが、息が荒く明らかに今までと様子が違っていました。急いで動物病院へ。チンチラも診ていただける貴重なお医者さんで、「今までうちの病院にきたチンチラちゃんで最高齢だよ。毛並みもとっても綺麗で歯も正常な長さだね」と言ってくださいました。
けれどレントゲンを撮っても原因はわからず…。注射をしたあと酸素濃度の高い装置の中へ入れてくださり「呼吸がとても苦しそうだから酸素の濃い場所に入れてあげたほうがネプちゃんも楽だと思います。自宅にも当日午後すぐに同じ装置をレンタルで借りられるところがあるので、手続きを進めてください。自宅に装置が設置完了するまでは病院でこのまま預かって様子を見ておきますから」と言われました。
自宅に戻ったあと
酸素の装置を受け取るため、ネプを病院へ預けたまま私は一旦自宅へ戻りました。病院をあとにする際、目を少しあけて苦しそうに息をし横たわるネプをなでながら「ネプちゃんちょっとだけ待っててね。必ずまたママお迎えにくるから。頑張ってね…!」と話しかけました。反応はできないけれど、ネプの目はまっすぐこちらを見つめてくれていました。
午後レンタル会社の方が自宅へ来られて使い方を教えて下さり、子どもたち2人もちょうど帰ってきておやつを食べさせ、今からネプをみんなで迎えに行こうと準備しているところでした。突如電話がなり、動物病院からでした。予想していた最悪の事態が起きてしまいました。「すぐに来てください!ネプちゃんの心臓が止まってしまいました!今、院長が心臓マッサージを続けています。できるだけ早めにきてください!」
「え、うそ…まさか…!?待ってよ!まだ逝かないでよ、ネプちゃん…!!」祈る気持ちで急いで子どもたちと一緒にタクシーをひろい、病院へ向かいました。
ネプは
病院へ駆けつけるとすぐに、先ほどの酸素装置の前に案内されました。装置の中で横たわり、目をつぶって動かないネプ…。そばには院長先生が立っています。もう心臓マッサージはされていませんでした。「本当に申し訳ないです。できる限りの事はさせていただいたのですが…。ネプちゃんの様子を交代で見ている中で、少しだけ私が目を離したタイミングで…。息をしていないと看護師から言われ、急いで心臓マッサージを施したのですが…。この度はお力になれず、本当に申し訳ございませんでした…!」院長先生がおっしゃいました。
「いえ、ネプもきちんと病院の先生方に最後に診てもらえて良かったです。ありがとうございました…」私が涙ながらに返事をしていると、動かず横たわるネプをみて長男が「先生!なんとか…なんとかならないんですか?!まだマッサージを続けてください!!ネプちゃんはまだ生き返るかもしれません!!」と泣きながら声を張り上げて、切実に院長へお願いしていました。まさか8歳の長男がそんな風に一生懸命先生にかけあってくれるなんて、思ってもいませんでした。その様子を見て、長男もとても大事にネプのことを思ってくれていたんだな、ネプと子どもたちが一緒に生活できて良かったな、と悲しみの中で嬉しさも感じました。
ネプの心臓が止まったと電話がきてすぐ夫にも連絡していたので、夫も仕事場から急いで帰宅し、車で病院へ駆けつけてくれました。
「ネプちゃん、いっぱい頑張ったね。来るのが間に合わなくてごめんね…。みんなでネプちゃんのことお迎えにきたよ。一緒にお家へ帰ろう」そう声をかけました。まだ触るとあたたかいネプを連れて、みんなで泣きながら病院をあとにしました。院長先生やスタッフの方が外まで見送ってくださいました。
まだ死んでしまったことがうそなんじゃないか、パチッと今にも目をあけてくれるんじゃないか、そう思えてなりませんでした。
大切な家族との別れ
家へ帰ってきたネプ。「ネプちゃん帰ってきたよー。おかえり」みんなで声をかけながらキャリーケースから出して丁度良い小さな段ボールに、大好きだったチモシーを沢山敷き詰めてそっと寝かせました。まだぐっすり眠っているようにみえるネプ、毛並みも生きている時そのままで、フワフワでした。
「ずっとこれからも一緒にいられると思っていたのにね…」「あと3日で11歳だったね…」飼った時からいつかは自分たちより先に亡くなるだろうと感じてはいましたが、分かっていてもその時がいざやってくると、とても辛いです。
ネプが亡くなった次の日は、平日で学校や幼稚園のある日でした。夕方からは家族で動物霊園へ葬儀をしに行く予定でした。亡くなった当日や翌朝、何度か子どもたちに「辛かったら、今日学校や園休んでいいんだよ」と話していました。ですが2人共「大丈夫。行けるよ」との返事だったため、いつも通り見送りました。
少し心配していた矢先、長男の学校から電話がかかってきました。家を出て2時間後くらいです。電話は保健室の先生で「先ほど授業中、急に泣き出して保健室にひとまず来たのですが、そこから吐いてしまって」とのことでした。すぐに迎えに行き長男と話すと「ネプちゃんのことで泣いたんじゃないと思う。分からないよ~」と返ってきました。自分ではうまく気が付けていないだけで、やはり精神的に不安定になっているんだなと感じました。学校を早退し、一緒に家に帰りました。午後下の子はいつも通りに帰ってきて元気な様子でした。
夕方の葬儀出発前、ネプにそれぞれで手紙や絵を書いたり、沢山なでたり、一緒に写真撮影をしたりしました。ネプをいれた家族5人で一緒に車に乗るのは2年前の引っ越し以来。何か不思議な気持ちになりながら、葬儀場へ向かいました。
動物霊園
霊園は少し街中から離れた山地にありました。お墓が沢山並んでいて同じ敷地内に複数の小さな建物がありました。その建物の一つにネプと一緒に案内され、担当してくださる方が、最初から最期のお別れの時までを一緒に見守ってくださいました。
イメージではすぐに葬儀をすると思っていましたが、思っていた以上に葬儀前ゆっくりネプとの時間を家族で過ごすことができました。みんなでかかえながら足や手の型をとったり、抱っこをしたり。スタッフの方から「どうぞ抱っこをしてあげてください」と言われるまで、なんとなく亡くなったあとはぎゅっと触っちゃいけないと思っていました。ですが言っていただいたことで「え、いいの?」と子どもたちも喜び、一人ひとり今までで一番長くぎゅっと抱きしめてあげていました。
ネプは生前本当に元気ですばしっこかったので、子どもたちはあまり抱っこできていませんでした。最初で最後、本当に沢山抱っこやお顔ですりすり、なでなでをしてあげることができました。何度も話しかけぎゅっと抱きしめ、子どもたちにとっても私たちにとってもかけがえのない時間になりました。
3歳の下の子が
ゆっくりネプとの最期の時間を過ごし、そのまま隣の部屋へ扉が開き葬儀がはじまりました。宗教の違いにあわせた葬儀ができるそうで、私たちはお経を流してもらいながらご焼香をし、手をあわせました。お花や、ネプが愛用していた木の登り板、そして大好きだったおやつやごはんを沢山一緒に棺桶に敷き詰めました。
「ネプちゃん、おやつ天国でお友達と一緒に食べてね」「生まれ変わったらまたどこかで会おうね!」「大好きだよネプちゃん。今まで本当にありがとう…!!」みんな思い思いの気持ちを伝えて、ネプはそのまま隣の火葬場へ運ばれていきました。運ばれていくとき、下の子が泣き叫んで暴れて「いやだーーー!!ネプちゃん!ネプちゃーーん!!」と沢山名前を呼んでいました。もうその様子に耐え切れなくて、私たちも涙が止まりませんでした。
その後、家族みんなでお骨拾いをし、子どもたちが選んだ骨壺にいれて持ち帰りました。今も自宅のネプがいたゲージの中に骨壺を置いています。時々話しかけたり、下の子は骨壺をなでたりしてくれています。
まとめ
私たち家族は、ペットをネプを飼うことができて、心から良かったと思っています。沢山の幸せや癒しをもらいました。子どもたちの心の傷を考えるとまたすぐに生き物を飼おうという気持ちにはなれませんが、ネプの一生と関わらせてもらったことで、沢山の事を経験し感じることができました。
ネプにとっても幸せな人生であったならいいなあと、願っています。また天国でネプと再会できる日が楽しみだね、と子どもたちと話しています。

ネプちゃん、私たちと出会ってくれて本当にありがとう。
この記事を書いた人


























