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街を歩くとAEDを探す息子。元医療従事者の母も困惑した“ある質問”と止まらない探究心

「AEDっておうちに買えないの?」ある日、息子にそう聞かれて、私は思わず言葉に詰まりました。元医療従事者の母として、ある程度は答えられるつもりでいたのに――。
街を歩くとAEDマークを探す息子。その興味に付き合ううちに、親の私のほうがたくさんのことを学ぶことになりました。
街を歩くと始まる「AEDチェック」
電化製品、時計、電池、日用品、食料品…とにかくウインドウショッピングが大好きなわが家の息子。スーパーや商業施設に行くと、商品を眺めながら「これはなんでこうなってるの?」と質問が止まりません。そんな息子が、この1年ほど特に興味を持っているものがあります。
それがAED(自動体外式除細動器)です。きっかけは、YouTubeで見たAEDを使うシチュエーションを再現した動画でした。それ以来、街を歩くと自然と視線は上へ。AEDマークのステッカーや設置場所を見つけては、「ここにもあるよ!」と嬉しそうに教えてくれるようになりました。
息子の「なんで?どうして?」が止まらない
興味が湧くと、とことん気になるタイプの息子。
「どうしてAEDはいろんなところにあるの?」
「どうして心臓マッサージをするの?」
質問はどんどん増えていきます。そしてある日、ついにこんな質問が。
「AEDっておうちに買えないの?」
元医療従事者の母として、ある程度は答えられるつもりでいた私ですが、この質問には思わず言葉に詰まってしまいました。
家庭用にAEDを自宅に設置することができることは知っていました。ただ、費用や実際に使う可能性を考えると、さすがにそこまでは…。なかなか鋭い質問だなあと思いながら、わが家でそのような事態になった場合、まずは救急車を呼ぶことになるかな、というのが正直なところ。そんなふうに息子にも説明して、なんとかその場は納得してもらいました。とはいえ、息子の疑問はまだ続きそうです。
商業施設で始まった思わぬAED探し
そして先日、商業施設を訪れたときのこと。入口近くにAED設置ステッカーを見つけた息子が言いました。「ねえ、このお店にAEDあるんだって。見てみよう!」
買い物ついでに探してみることにしたのですが、これがなかなか見つかりません。インフォメーションの近くや出入り口付近を見て回っても見当たらず、フロアマップにも表示はありませんでした。かなり歩き回りましたが、その日は見つけることができず…。
「今日は一度おうちに帰って調べてみようか。もし分からなかったら、今度インフォメーションの人に聞いてみよう」そう提案すると、息子も「それならいいよ」と納得してくれました。

息子の興味から、親の私が学ぶことに
帰宅後、商業施設のホームページを調べるとともに、AEDマップというアプリの存在を知り、さっそくインストールしてみました。地図上にAEDの設置場所が表示される仕組みで、「こんなところにもあるんだ」とむしろ私のほうが驚くことばかり。身近な場所にも意外と多く設置されていることを初めて実感しました。
商業施設で探していたAEDの場所も、このマップを頼りに無事に確認することができました。いざというときのために、自宅やよく行く場所の近くにAEDがあるか、一度チェックしておくと安心ですよね。
息子の興味から始まったAED探しでしたが、いざというときの備えについて、親である私自身が改めて考えるきっかけにもなりました。
息子の「どうして?」を共有し、大切にしたい
子どもの興味は、時に大人が思ってもみない方向へ広がっていきます。息子の「どうして?」には、親の心身が元気なうちはなるべく付き合ってあげたい。
そして彼が抱いた疑問や、心に残った出来事が、いつかどこかで役に立つ日が来たらいいな――そんなふうに思っています。
街を歩くと、今日もつい親子でAEDマークを探してしまいます。
子どもの「どうして?」は、ときどき大人をドキッとさせますよね。でもその疑問が、思いがけず大切なことに気づかせてくれることもあります。子どもの好奇心は、親の世界も広げてくれるようです。
当たり前すぎてスルーしてたことも、子どものおかげで親も一から学び直すきっかけになっています。
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