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「学校を休んで旅行」について。わが家の場合と予想外の先生の対応に感謝
数年ぶりに家族で海外旅行に行ってきました
小3と年中の姉妹母のママとこどものおくすりやさんです。実はつい最近、5泊7日のハワイ旅行に家族で行ってきました。コロナのためここ数年海外旅行には行けておらず、実に5年ぶりの渡米となりました。
タイトル通り、ハワイ旅行の期間ですが、小学校・幼稚園の夏休み期間でもない平日だったので、娘たちはそれぞれ小学校・幼稚園を休む必要がありました。次女が幼稚園を休むことには抵抗はありませんでしたが、やはり小学生の長女に学校を休ませることにはついては相当悩みました。
結果的に、平日の5日間学校を休んで行ってきましたが、家族で楽しい時間を共有できたこと、長女が異文化に直に触れて楽しんでいる様子とその後の成長を感じられることができたので、行って良かったと思っています。
1番予想外だったことは、「学校を休んで旅行」に対する長女への担任の先生の対応です。この先生の対応についてぜひ多くの人に知ってほしいと思い、今回この内容について書くことを決めました。いろいろなご意見があるかと思いますが、読んでいただけると幸いです。
「学校を休んで旅行」についての世論は?
ある調査によると、この「学校を休んで旅行」について、賛成派が65%、反対派が35%とのことです。この結果もひとつの判断材料となりました。
ちなみに賛成派の意見は、「家族での思い出も大切」「親が土日・祝日がお休みとは限らない」「コストが安い」など。反対派は「学業優先」「子どもに学校を気軽に休んでいいと思われる」など。また「低学年のうちは良い。高学年はダメ」というような意見もありました。
長期休暇でない日に学校を休んで旅行に行くメリット・デメリット
「学校を休んで旅行」について、一般的に以下のようなメリット・デメリットが挙げられるようです。先述した世論と一部重複する内容があります。
【メリット】
・旅行費用が抑えられる
・混雑を避けられる
【デメリット】
・学校の勉強が遅れる
・学校を休むことに抵抗がなくなる
・友だちやその家族によく思われない
わが家は、コストが抑えられること、混雑を避けられること、夫の勤続年数の関係で特別長期休暇をもらえたこと、希望の宿泊施設が半年前だというのにすでに夏休み期間は埋まっていたこと、以上の理由により、夏休み前の平日に旅行に行くことに決めました。
長期休暇期間ではない場合、学校を休ませる期間は慎重に決めるべし!
学校の長期休暇以外で旅行に行くということになりましたが、やみくもに期間を決めたわけではありません。小学校・幼稚園の年間予定表をチェックして、大事な行事がある時期を避けました。
具体的にどんなスケジュールでどのように学校に伝えていったか
さて、旅行の期間は決まりました。あとは、どのタイミングで、どのように先生に伝えるかです。この点がまず気になるポイントの1つ目でしょうか。
担任の先生に3週間くらい前に連絡ノートで伝え、その後授業参観があったので、その際に口頭で伝えました。前日には、翌日からのお休み期間を学校のアプリに入力しました。
伝えた内容ですが、これはもう正直に伝えました。家族で海外旅行に行くので○日〜○日までお休みしますと。嘘を伝えても仕方ないですし、もし何かあったときに海外だと連絡がつかないかもしれないということで、余計な心配をさせないようにするためです。幼稚園へも同じような感じで伝えました。
「学校を休んで旅行」についての先生の反応は?
ここが気になるポイントの2つ目だと思います。連絡ノートを見せたときの先生の反応を長女から聞きました。すると…「海外に行くのね!どこの国〜?ハワイいいね〜先生も行ったことある。楽しんできてね!」と言われたそうです。
私が授業参観の際に口頭で伝えたときの先生の反応はこうでした。「○○ちゃんから聞いています。楽しんで行ってきてください」でした。嫌な印象は全く受けませんでした。ありがたい!
日記を書いてみるということに。すると先生の対応は?
さて「○○ちゃんは学校に行けない期間、友だちは皆、学校で勉強しているし、○○ちゃんは旅行に行っている期間どうする?」と家族で話し合ったところ、日記を書くことになりました。初めは、自由帳に書くと言っていましたが、先生に伝えたところ、なんと日記用の用紙を2枚もらってきました。
結局、滞在中に先生からもらった日記用紙2枚では足りず、毎日の分とまとめの分を合わせて計7枚となりました。嬉しかった、楽しかったことを残しておきたかったようで、毎日寝る前に一生懸命書いていました。
日記を発表したいと言った長女。これにはさすがに迷いが…
日記を書くところまでは良かったのですが、ここで娘から判断に迷う提案がありました。なんと、この日記をクラスの皆に発表したい!と言い出したのです。さすがにこの提案については、親として賛成することはできませんでした。ただし、もし先生から発表してねと言われたらいいよと伝えました。
帰国後の先生からのケア
帰国日の登校日前日。先生から学校のアプリに翌日の時間割が送られてきていました。実は、ハワイにいる間には学校のアプリが使えませんでした。この点についても正直に海外に行くことを伝えて良かったと思いました。
帰国後初の登校日には、連絡ノートに今回の旅行についてのお礼を記入して長女に持たせました。その後、先生から「久しぶりの学校生活で困ることがないか見守ります」と長女を気遣うコメントがありました。
ただ、忙しい先生の手を私用で煩わせてはいけないので、この点については親がケアしていきました。算数は問題ないようでしたが、休んでいた期間に進んでいた漢字は分からなかったようでした。その点については親が教えたり、また驚くことに友だちから教えてもらったとか!頼もしい友人たちです。
まさかの先生からの提案!
さて、ここが1番伝えたかった内容です。1番気になる点ではないでしょうか。
長女が書いていった日記を先生は読んでくれたようです。そして、まさかの先生から「発表したら?」との提案があったそうなんです。正確には、先生から「○○さんが家族と旅行に行ってきて日記を書いてきてくれました。〇〇さん発表していい?」と聞かれ「それなら自分で発表する!」と言って発表したと笑顔で教えてくれました。
まさか先生から「発表します」との提案があったことに驚きました。こういった経験は自慢話とも捉えられて、後ろ指をさされるかもしれないから、あまり公にしない方がいいのではと思っていました。
ところが先生がとった対応は、全くの逆でした。公にすることで、長女が学校を休んで旅行に行っていたことについて、友だちから悪く言われないように配慮してくれたのか?家族との旅行は悪いことではないと伝えたかったのか?先生に直接確認はしていないのでわかりませんが、そういった意図があったのではないかと思っています。なんにせよ、先生のこの対応には驚きと感謝の思いでいっぱいです。
帰国後の長女の変化
帰国後の長女の様子にも変化がありました。やはり言葉の違いは大きいようです。旅行前から学校のiPad学習に取り組んいましたが、以前はあいうえお入力だったのが、今ではローマ字入力に一生懸命取り組んでいます。街で見かけた英語表記の看板を読めたと喜んでいる姿もあります。
「ラーケーション」とは?
学校を休んで家族旅行することに対して、海外では割と一般的なようですが、まだまだ浸透していない日本。義務教育という誰でも平等に学べることのできる制度が整っている日本。本当にありがたい制度です。
ただそのためにか、旅行を理由に学校を休んでしまうことに対してどうしても後ろめたさが出てしまう。それでも家族と楽しい時間を共有することも、これまた大切です。その後の子どもの人生に大きく影響する部分もあるのではないかと思います。夏休みや冬休みなどの限定的な期間の休みに縛られず、もう少し柔軟に考えてもいいのではと思いました。
帰国後に「ラーケーション」という言葉を知りました。「ラーニング&バケーション(learning & vacation)」の略で「生徒が保護者らとともに校外で探検や探究の活動を行うこと」という意味だそうです。このラーケーションの日(3日間)を愛知県の公立小学校が2023年の2学期から導入したことを皮切りに、茨城県でも導入を始めたようです。
決して、学校を休んでどんどん旅行に行きましょう!と言っているわけではありません。長女が体調不良以外で学校を休んだのも今回が初めてでした。
この「ラーケーション」制度が多くの学校にも浸透して、家族との時間のために休むことに後ろめたさを感じることがなくなるようにしてほしい。また、友だちから「家族と旅行に行ってくる」と聞いた時にも、笑顔で送り出してあげたい。そんな日本になってほしいと思いました。
「ラーケーション」制度が多くの学校に広まることを願います。