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保湿だけではない「ヒルドイド」のあまり知られていないもう1つの効果とは
保湿剤として広く使われている「ヒルドイド」
おつかれさまです。薬剤師のママとこどものおくすりやさんです。今回は「ヒルドイド」の効果についての話です。「ヒルドイド」についてはその存在を知らない人はいないのではないかというくらい、主に「保湿効果」を期待して、大人にも子どもにも広く使われている薬です。
「ヒルドイド」の保湿効果以外のもう1つの効果とは?
実はこの「ヒルドイド」、先述したように病院では主に保湿効果を期待して処方されることの多い薬ですが、もう1つ違う側面の効果も持ち合わせています。
その効果とは「血行促進作用」です。血行促進作用とはその名の通り、血の巡りを良くするという意味です。この血行促進作用を期待して、保湿目的以外のさまざまな用途にも使われています。例えば、下肢静脈瘤(足の血管が詰まってコブのような状態になる疾患)の術後のケアやしもやけなどです。
「ヒルドイド」は保湿効果のイメージが先行して、血行促進作用についてはあまり周知されていなかったようなので、今回紹介してみました。
「ヒルドイド」シリーズの紹介
ここで「ヒルドイドシリーズ」の紹介です。
左から、
ヒルドイドフォーム…泡状タイプ
ヒルドイドローション 50gと25g…乳液のようなとろみのあるローションタイプ
ヒルドイドソフト軟膏…クリームと軟膏の中間の位置付けだが、よりクリームっぽくベタつきが少ない
ヒルドイドクリーム…クリームタイプ。ヒルドイドソフト軟膏よりはベタつきが少ない
「ヒルドイド」シリーズの使い分けについて
乾燥は肌へのダメージが大きいですよね。「ヒルドイド」には先述したとおり、数種類の基剤のタイプ(軟膏やクリームなど)あり、使用部位や季節によって使い分けることがあります。
例えば、頭に使う場合は髪につくことを想定してベタつきの少ないローションタイプのもの。夏場も汗などでベタつくのでローションタイプのものが選ばれる傾向にあります。最終的に処方内容を決めるのは医師となりますが、基剤のタイプについては自分の使いやすいものを相談してみると良いでしょう。
「ヒルドイド」には血行促進作用もあるんです!