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【小学生のヘアスタイル】男子のロングヘアはダメ?息子が髪の毛を伸ばした理由
わが家には男子が5人いますが、前髪が目にかかってくると未就学児の男子の散髪は、美容院やヘアサロンには行かず、前髪や襟足・毛の量などママがカットしていました。
小学生になってからはパパが散髪屋(床屋)に行くタイミングで同伴して切ってもらっていますが、小学校3年の4thだけ髪を切らずに髪を伸ばし続けていました。
4thは小学生男子では珍しく、髪の毛の長さは束ねられる長さのセミロングヘアなので、髪型は女の子、顔と服装は男の子なので初対面の人は「ちょっと変な子」と感じると思います。
周囲にそんなふうに思われていた4thですが、ただ単に髪の毛を切ることがキライ!・面倒!ということではなく、4thが髪の毛を伸ばすには明確な理由がありました。
男の子なのに息子が髪を伸ばす理由は?
髪の毛を伸ばすキッカケになったのは、姉や妹が行った「ヘアドネーション」。
ヘアドネーションとは「髪の毛の寄付」で、がんや先天性の脱毛症などで頭髪を失った子どものために、寄付された髪の毛でウィッグを作り、無償で提供する活動です。
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「男の子でもできる寄付活動だよ」と話したところ、「自分の髪の毛を寄付したい!」と言い、伸ばし始めました。
寄付する髪の毛は男女問わず提供可能です。
しかし寄付する髪の毛の長さは最低31cmは必要なので、短髪の子が髪を伸ばすとなると、最低でも約1年以上は髪を伸ばし続けないといけません。
ロングヘアの男性には抵抗ありませんが、男の子が髪を長く伸ばすと周囲の人に否定的な言葉を言われて、本人が傷つかないか心配と思いました。
しかし、私の心配をよそに4thは伸ばす気満々です。
また、男子が髪を伸ばしてはいけない理由や風習もなく、男子は短髪にしないといけないという校則も小学校にはありません。
髪型は自由なので「伸ばすのは大変だし時間もかかるけど、自分が納得するまで伸ばしてみよう!」と4thのヘアドネーションチャレンジを応援することにしました。
男の子が髪を伸ばす時に困ったこと
【容姿】
徐々に髪の毛も伸びてきて、肩まで伸びてきた頃、やはり周囲の人が4thのヘアスタイルが気になるらしく「なんで髪を伸ばしているの?」「男の子なのにヘン」など陰口を兄弟の友達に言われたそうです。
幸いなことに、学校の先生やクラスメイトには「髪の毛を寄付したいから髪を伸ばしている」と話して理解してもらったり、兄弟が4thが髪を伸ばす理由を友人達に説明していたりと、周囲に理解を得られたところ、4thのヘアスタイルについて特に言われることはなくなりました。
しかし、初対面の大人や普段あまり話さない子は、髪を切らない4thを「ちょっとヘンな男の子」という印象を持ったと思いました。
【洗髪】
男の子だと髪の毛が短いので洗髪する時間も短時間ですが、髪が長くなれば洗髪・乾かす時間が長くなります。
髪の毛を洗う時間すら惜しい男子にとっては、髪の毛を乾かす時間が長くて苦痛!自分の遊ぶ時間を髪を乾かすためのドライヤーに時間を取られたことや、ドライヤーの熱風の「暑さ」に耐えることがイヤだ!と話していました。
男の子が髪を伸ばすことは、子どもの時しかできないかも!
地味に髪の毛を伸ばして努力してきた4thでしたが、先日、「体育の時に髪の毛を結ばないといけないのが面倒になった」との理由でバッサリとカットしてしまいました。
小学校の体育の授業では髪が長い子は結わないといけません。
また、夏場は暑いのでロングヘアだと首まわりの暑さに耐えられなかったそうです。
結局18cmぐらいまで髪の毛は伸びましたが、ヘアドネーションで寄付できる長さまでは伸ばせませんでした。
4thのチャレンジは失敗しましたが、髪の毛を伸ばすことの大変さを実感し、バッサリと短髪になって「涼しい〜!」と本人もやりきった感があり満足していました。
私は女性なので「髪の毛伸ばす」という行為はオシャレや個性の一環であり、4thが髪の毛を伸ばすまで誰でもいつでも出来るものだと思っていました。
しかし、男の子は短髪!という概念があるので、男の子が髪の毛を伸ばすと個性として認識されず「ヘン」といった印象をもたれてしまい、小学生の男の子が自主的に髪の毛を伸ばすには本人の忍耐と周囲の理解が必要不可欠だと感じました。
4thが年齢を重ねた時に再度「髪を伸ばしたい!」と思ってチャレンジしても、容姿が気になるお年頃や大人になってからだと男の子のロングヘアは周囲の理解を得る方が時間がかかり、「髪を伸ばす」こと自体が難しいと思います。
4thの髪の毛はヘアドネーションへは出来ませんでしたが、髪の毛を寄付するヘアドネーションの活動を知っていただき、意図があって髪の毛を伸ばす男の子には「髪の長い男の子は変」という偏見を持たず、見守ってもらいたいと思った出来事でした。
以上、「男性は短髪」という概念を取り払うというジェンダーレスを考える機会になったと感じた伊藤でした。