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年中、年長のママにおすすめ!映画「こどもかいぎ」
映画ライターをしている私が2児の子供を育てる母親としてとても興味をもった映画「こどもかいぎ」を紹介したいと思います。
今回、娘と一緒に試写で一足先に鑑賞させてもらいました。
突然ですが、こどもが自分の経験したことを言葉にする時間はありますか?
意外と日常の中で体験したことをどんな風に感じたか、どんな気持ちになったか聞いてあげる時間は短いのかもしれない。
親にならよく話をするけれど家の外で気持ちを伝えられているのか?
問題に直面したときに我が子はどんな風に解決しているのだろう…と親目線にさまざまな思いがあふれ出してくる作品でした。
「こどもかいぎ」ってなに?
舞台となるのは東京にあるとある保育園。
その保育園で行なわれているのが様々なテーマで輪になって話し合う「こどもかいぎ」
時には喧嘩をしながら「対話」の中から他者への配慮や優しさを学んでいく姿が私たちにコミュニケーションの原点を気づかせてくれます。
同じ経験をしていてもお友達はどんな風にその出来事を感じたのかを子供ひとりひとりが言葉にだして「その子らしい」表現で語る場面は印象的でした。
たとえば…
「保育園でいやなこと」というテーマで話し会いをした時にたくさんの友達がいるように周りからはみえている男の子の口から語られたのは
「友達がいないこと」という衝撃的な悩みでした。
先生が「どうして?保育園にたくさんお友達いるじゃない。」というと
「だって、おうちにいくのが友達でしょ」
という男の子の返答にびっくり。
保育園ということもあり、両親が働いているため家をいききするようなお友達がいないということだったよう。
「友達」というものに定義なんて存在しないし難しいけれど
大人目線ではまさかの悩みを子供は抱えているのかもしれないと感じる場面でもありました。
我が子は大丈夫?椅子に座って話がきけるか?
こども(4歳の娘)と一緒に今回鑑賞させていただいた本作の中で娘が驚いていたのが、座ってじっと人の話を聞けない子供が多いこと。
どちらかというとまじめなタイプの娘にとって「こどもかいぎ」の中でお友達の話を真剣に聞くことができずふらふらと他の遊びをはじめたり、机に寝転ぶ子供の姿をみてびっくりした様子でした。
こどもかいぎをするときに床に輪になって座ることもあれば、椅子に座って話をする場面もあったのですが椅子を利用していない時の方が話に集中できない子供が多く見受けられました。
自分の興味のない話題の時に相手の話を聞くって大人でも退屈な時間ではあります。
子供らしいストレートな反応だなと大人目線には思ってみていたけれど娘にとっては違ったようでした。
もしも友達とけんかしたら…
この保育園に設置されているユニークなテーブルがありました。
その名も「ピーステーブル」友達と喧嘩をしたときに話し合うテーブルです。
娘がお友達とけんかしてしまった時に「ピーステーブル」が幼稚園にもあればよかったのにね。
そんな話を娘と映画をみてからしました。
友達と気持ちをぶつけ合う場所があるってありそうでなかなかないものです。
もっと普及してほしいすてきな場所だなと思いました。
まとめ
本作に登場した保育園は自然豊かでこどもたちの気持ちを尊重するとても魅力溢れる保育園でした。
こどもが給食をこぼした時も先生が片付けをしてしまうのではなく、子供に問題を解決するためにはなにをすべきか考えさせる教育方針も大切なことだと思いました。
「こどもかいぎ」での発言も現実的な考えのこどももいればメルヘンな回答をする子もいてとてもかわいらしかったです。
もしもこの輪の中に我が子が参加したら?という親目線でみてみるとおもしろいかもしれません。
小学校の入学前の子供をもつ親には学びある時間になると思います。
映画情報
タイトル:「こどもかいぎ」
監督: 豪田トモ / ナレーション: 糸井重里
プロデューサー:牛山朋子 編集:池宮三葉 / プロダクションマネージャー:徳田香織、宮澤朋子
コピーライト:岩下創
音楽: 「ビューティフル・ネーム」ゴダイゴ
作詞:奈良橋陽子・伊藤アキラ 作曲:タケカワユキヒデ
推薦:厚生労働省
後援:内閣府 / 日本保育協会 / 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
2022 年/ドキュメンタリー/88 分/カラー/ビスタ/ステレオ
配給:AMG エンタテイメント