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普通の日常を映画のように素敵な1日に変えてみませんか?

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アカデミー賞長編アニメーション部門受賞!無声アニメだから何歳でも楽しめる『Flow』子どもと鑑賞してきました

アカデミー賞長編アニメーション部門受賞!無声アニメだから何歳でも楽しめる『Flow』子どもと鑑賞してきました

子どもと一緒に一足早くアカデミー賞長編アニメーション部門受賞作品『Flow』を鑑賞してきました。子どもの率直な感想や親の感想を紹介します。

セリフがない映画を子どもが見れる?

本作に登場するのは動物だけ。動物がしゃべるタイプのアニメーション作品もたくさんありますが本作はセリフは1つもありません。大人は映画の中に登場する様々な景色を楽しみ、象徴として登場するものの考察を考えながら鑑賞すると楽しめるでしょう。一方で子どもはセリフがないと飽きてしまわないか不安。そう考える人も多いと思います。

たしかに、そういったことも映画鑑賞になれていないとあるかもしれませんが、わが家の場合は「セリフがないからこそ、より一層画面に引き込まれて釘付け」になっていました。次になにが起こるんだろう?という深層心理をついたストーリー展開は素晴らしかったです。
*本作、洪水のシーンがあります。津波を連想してしまうシーンが苦手な方はご注意ください。

あらすじ

世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。流れて来たボートに乗り合わせた動物達と、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。彼らは運命を変える事が出来るのか?そして、この冒険の果てにあるものとは―?

親目線でみる『Flow』

本作、おそらく解説などは必要のない映画なのだと思いました。各自が感じたままにストーリーの意味や登場するものの意味を感じ取ったらいい作品。

なにも知りたくない人はこの段落は読み飛ばして子どもの感想を読んでください。少しだけ鑑賞するポイントが知りたい、楽しく鑑賞するヒントが欲しい人は続きも読んでいただければと思います。

主人公となる猫の動きに着目してみるとより一層楽しめるかなと思います。とにかく警戒心の強く危険を察知すると上へ上へと登る猫の姿に注目していてください。そんな猫が下に降りようと思う瞬間ってどんな時なの気になりませんか?

また、洪水の中船に乗り変わる景色のなかに現れる石像。これもどんな意味をもつのか考えてみると面白いと思います。人間に例えると…とか。

幼稚園年少さんの息子目線でみる『Flow』

まだまだ語彙力の少ない息子はドキドキハラハラするシーンになると全てが「怖い怖い」といってしまいます。ドキドキしたり次どうなるんだろう?という気持ちの連続のストーリーなので「怖い」連発の鑑賞となりました。実際は、子どもがみるのに過激すぎるようなシーンは一切ないのでご安心ください。うちの子が極度の怖がりなのです。

それでも、怖くても続きが気になる気持ちもいっぱいあることがわかるくらい私にくっつきながらもしっかりと鑑賞していました。
「この動物のこの動きはすごい!」
「あの動物、敵なの?身方なの?」(特撮にハマりすぎてすぐ敵と味方にわけたがります)

私が驚いたのは、「飛べる動物ってずるいね。溺れないじゃん」ってつぶやいてたこと。よく考えて観ているんだなと成長を感じました。

小学1年生の娘目線でみる『Flow』

娘は映画を観ることが大好きなので鑑賞前から予告をみて「この映画みたい!」といっていました。鑑賞するまでセリフがないことは子ども達には知らせていなかったので始まってしばらくして「しゃべらないんだね」と言っていました。

たしかに、最近のアニメって動物がしゃべること多いなと隣で聞いて思いました。水面に映し出される表現方法が娘には新鮮で、とても綺麗にみえたようです。

「水が綺麗なのかな?」と動物たちが水面に映るシーンをみてつぶやいたので、やっぱり私にはない発想をもって子どもはみているんだなと再確認しました。

最初は猫を追いかけていた犬もいつしか追うことがなくなっていくことについて鑑賞後「違う種類の動物でも仲良くなれることがわかった!」といっていて映画ってすごいなと思いました。セリフがなくてもこうやって7歳の娘の心にはしっかりと大切なことが伝わったんだと思います。

まとめ

セリフがない分、一つ一つの挙動を真剣に追うことができたように思います。子どもたちもそれぞれ感じるものがあったようで映画のもつ可能性を感じることが出来ました。

また、本作がラトビアという国の映画ということで、お風呂で場所をみんなで確認しました。ロシアの横に位置する、ベラルーシの北にある日本よりもずっと小さな国でした。

アカデミー賞の長編アニメ部門はディズニー作品が多い印象でしたが時代の変化を感じます。去年は日本の映画「君たちはどう生きるか?」が受賞し、今年はラトビア。

知らない土地、国の人が作った作品。言葉が通じなくても同じように感じることができる作品。セリフがないことは全く気になりませんでした。子どもと一緒にぜひ鑑賞してみてください。

映画情報

監督・脚本・音楽:ギンツ・ジルバロディス 
音楽:リハルズ・ザリュペ 
2024/ラトビア、フランス、ベルギー/カラー/85分
配給:ファインフィルムズ 
原題:Flow 
映倫:G 
後援:駐日ラトビア共和国大使館 
©Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.

エンドロールは最後まで座っていてください。
続きが一瞬あります。

この記事を書いた人

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千葉県

杉本結

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映画ライター 臨床検査技師

小1娘と年少息子の4人家族。子どもと一緒に観た映画レビュー
親が1人でみるのにおすすめの映画。映画ロケ地巡り。日常のくすりと笑える小話。元気いっぱいにお届け!

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