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繊細な子ってやっぱり不利?新学期に気づいたこと。

新小学4年生と娘と、新小学1年生の息子を育てています。
娘は小さいころからちょっと繊細で、いわゆる【HSC】なのかなーというところがあり、
赤ちゃんの頃から寝ない、泣き止まない、人見知りに激しい赤ちゃん返りと
親子共々、ありとあらゆる壁に衝突しまくってきました。
対して息子はとにかくポジティブで行動も大胆。
同じ親から生まれて同じように育てたはずなのに
性格が真逆に育つのって、本当に不思議ですよね。
メンタルが強い子にかなうわけなんて、ないじゃん…と絶望した日。
先日、新1年生となった息子が
同時に新しくスイミング教室に通い始めることになりました。
レッスン初日、私は見学席から様子を見守っていたのですが
遠目に見ていてもわかるくらい、先生の指導が厳しい。
「ちゃんと見て!」「集中して!!!」
と、何度も大きな声で注意されているのが聞こえてきました。
決して悪意がないということはわかってはいるものの、
正直、まぁまぁキツイ言い方だったのです。
「大丈夫かな…怖がってやりたくないって言いだしたらどうしよう…」と心配になった私。
というのも、もしこれが娘だったとしたら
指導されている内容よりも「先生の声が怖い」という気持ちだけが頭の中をぐるぐるしてしまい
何を言われているかなんてまったく耳に入らず、最悪途中で泣いて帰る羽目になるかも…と
経験上、想像できたからです。
ところが、レッスンが終わって帰ってきた息子は満面の笑みで
「楽しかったわー!ぼくスイミング好きかもぉ」とノリノリ。
え!?楽しかったの?!先生あんなに怒ってたのに?!と、内心びっくり。
「先生、結構怒ってたけど怖くなかったの?」と聞くと
「え?僕は全然怒られてないけど?」とキョトン顔。
繊細な娘はもちろんのこと、
私自身も注意されたり大きな声で言われると「怒られた」と感じてしまうタイプ。
必要以上に「怒られた」ということを気にしてしまったり
自信を無くしてしまうことがよくあります。
ところが息子、怒られていた自覚は全くなく、
自分の番じゃないときは、どうやったらうまく泳げるのかを観察するために
遠くで泳いでいる大きなお兄さんのフォームを見て(ここで「集中して!」と怒られている、と私は思っていた)、
自分の番が来たらそれをまねして泳げばうまく泳げる、ということを発見したらしく
めちゃくちゃエンジョイしていたようなのです。
メンタルが強い子って、こういう考え方してるんだ…!と、衝撃を受けました。
ずっと娘が泣かないように、娘がしんどくならないように、
先生は優しい言い方をしてくれる先生を希望します!と言い続けてきたり
学校へ提出する「児童に関する書類」には
「鼻血が出やすく、自分が鼻血を出したことにショックを受けて泣きます」
「もらいゲロします」「緊張で声が出なくなります」「心因性頻尿になったことがあります」などなど
びっしりと連絡事項を書いてきたりした私。
対して、どんな環境でもどんな人でも臆せず受け入れて
そこから自分が必要な情報を得てぐんぐん成長していく息子を見ていると
メンタルの弱い子が、メンタルの強い子になんて 勝てるわけじゃないじゃん
と、痛感させられました。
SNSでもよく見かける、「心の強い子を育てるためには」みたいな記事を追いかけては
子供の気持ちを言葉にする、子供の考えを尊重する、失敗を責めない、頑張ったことをほめる などなど…
娘に対しても一生懸命接してきたつもりだったのですが、
そんな親の声かけなしでもヒョイと壁を乗り越えていってしまう「もとからポジティブでメンタルが強い子」は、
そもそもアドバンテージがある世界を生きている。
そんな姿を目の当たりにしてしまうと、
メンタルが少し弱い子、繊細な子の苦労や努力って
一体なんなのだろう と、思ってしまったのです。
また、娘がしんどい思いをしないためにという一心で
いろんな「しんどくなりそうなもの」から遠ざけ、避けさせてきた私は
守っているつもりで、少しずつ娘の選択肢を狭めてきてしまっていたのかもしれないと考えさせられました。
子供の心を守るって、難しいです...!
メンタルが弱い子は、「負け」じゃない、それは声を大にして言いたい!
メンタルが強い子には、確かにかなわないと感じることがあります。
壁に当たることなく、問題を乗り超えていくようにも見えるし
まぶしすぎるように見えることがあるかも。
じゃあ、繊細な子はずっと負けていくしかない?
いえ、そんなことはないんです。
メンタル強男子な息子が、怒られているように見える状況でも「楽しい!」と言えたのは、
「できるようになった」から。
成功体験があれば、それがポジティブな気持ちに繋がっていたからだと思うんですね。
だったら、メンタルがちょっぴり弱い子でも「小さな成功体験を積んでいけばいい」んです。
知識をつけたり、事前に準備したり、
小さな「できた!」「大丈夫だった!」を積み重ねていけば、
「怖い」も「不安」も、少しずつ小さくなっていくはず。
メンタルが強い子に比べて、
「できた!」までの道がはるか遠いところにあることもあるかもしれません。
でも、そこにたどり着くまでにコツコツと積み重ねた努力は、きっといつか「実力」になると思います。
ゆっくりでも、それは長い目で見れば大きな成長です。
事実、新1年生の時には枠内びっしりと書いた学校に提出する娘の「児童に関する資料」は
4年生になった今、特記事項が半分以下に減りましたからね!(笑)
高学年になった繊細娘に最近かけている言葉
小さいころは、怖いと感じるものやイヤだと思うものをなるべく避けて通ってきた繊細さんな娘。
でももうさすがに4年生、
それだけでは通用しないこともこれから増えてきます。
なので、私が最近娘にかけている言葉は
「イヤだな、と思ってもそうじゃない自分を演じてごらん」ということ。
自分を押し殺してまで我慢する必要はない、
でも、「人前でしゃべれる自分を、その時だけ演じる」
「人見知りじゃないふりをその時だけやってみる」くらいなら、そろそろできるかも。
気分は俳優!
ホンモノの自分がそうではなくても、やれる人を一瞬だけ演じてみる。
そういうことの連続で、いつかそれが実力として発揮できる日がくるよ、
そのかわり、家では思いっきりリラックスして
今日こんなこと頑張った、めっちゃしんどかった、全部ママが聞くからね、と。
子供の成長を信じてあげよう!
「怒られても楽しい」と言える息子
「怒られたら気にしちゃってつらくなる」娘。
どちらが正しいわけでも、どちらが優れているわけでもありません。
それぞれの感じ方があり、それぞれのペースがあります。
娘のほうが「育てがいがある」と思ってしまう部分は正直あるけれど(笑)
手がかかる分、いつまでも手を出してしまいそうになるのが親の心。
でも、メンタルが強かろうが弱かろうが
どんな子にも自分なりの方法で前に進む力を持っているはずなので
それを信じてこれからも子供たちの成長を見守っていきたいなと感じたのでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Have a nice day!!