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ゲーム否定派の僕がニンテンドースイッチを買いにいった理由

まさかこの僕が、息子にニンテンドースイッチを買う日が来るとは、数年前まで想像もしていませんでした。
ゲームは悪? 読書好きの息子と揺れる親心
9歳になる長男は、ゲームとは無縁の生活を送ってきたと言っても過言ではありません。彼の趣味は読書、図鑑を眺めること、そして驚くほど繊細な折り紙。リビングには常に積み上げられた本と、彼が作り上げた色とりどりの作品が並んでいます。
親としては、この知的好奇心と創造性を育む習慣を大切にしたい。ゲームという刺激の強いエンターテイメントは、せっかく育ってきた息子の興味の芽を摘んでしまうのではないか。そんな懸念が常に頭の片隅にありました。
だからこそ、これまで息子の前でゲームの話は極力避け、図書館や科学館へ足を運ぶことを積極的に促してきたのです。
しかし、息子の9歳の誕生日が近づくにつれて、妻が何やら浮かない顔をしていることに気が付きました。「ねぇ、実はね…」と切り出した妻の言葉に。「〇〇(息子の名前)、誕生日にスイッチが欲しいって言ってたみたいなんだ。」
そして、何よりも気がかりだったのは、妻が続けて言った一言でした。「でもね、『パパに言うと怒られるかな』って、すごく遠慮していたみたいで…。」
その言葉が、僕の胸に深く突き刺さりました。

変わる気持ち、見つめ直した親の役割
息子が僕に気を遣ってゲームを欲しがる気持ちを押し殺し、僕の顔色を窺っていた。その事実を知った時、僕は自分の考えを改めて見つめ直さざるを得ませんでした。
確かに、今でもゲームは必ずしも必要なものではないと思っています。しかし、息子の気持ちを考えると、僕の「ゲームは不要」という一方的な考えが、彼の世界を狭めてしまっているのかもしれないと感じ始めたのです。
これまで、僕は息子の知的好奇心を大切にするあまり、自分の価値観を押し付けてしまっていたのかもしれません。読書や折り紙は素晴らしい趣味ですが、それだけが彼の世界の全てではありません。新しいものへの興味や、友達との共通体験も、彼が成長していく上で大切な要素です。
そんなことをXにポストをしたら、フォロワーのママ友からこんなコメントが。

これから先も折り紙をやるわけないしな~
またスマホこそ避けては通れないものになるはず・・・
このようなコメントにとても腑に落ちたのです。
そして、「パパに怒られるかな」と遠慮させてしまっていたこと。これは、親として最も反省すべき点でした。
彼にとってはささやかな願いさえも言えずにいたとしたら、それは僕の態度がそうさせてしまったのだと言わざるを得ません。
親のために我慢を強い、将来的にその反動でストレスを爆発させてしまうような育て方は、決して望ましいものではありません。
彼の興味関心を理解しようとする姿勢は、親として不可欠なのではないでしょうか。
幸いなことに、息子はこれまで規則正しい生活を送ってきました。宿題や習い事にも真面目に取り組み、時間を守ることもきちんとできます。それならば、一方的にゲームを禁止するのではなく、彼と一緒にルールを考え、ゲームと上手く付き合っていく方法を探る方が、建設的ではないかと考えました。

家族で決めたゲームのルールと、息子の笑顔
これを書いている4月現在はまだ買ってはいませんが一緒にソフト売り場にいってどれがいいか一緒に話し合っています。長男もすごく楽しそうです。
もちろん、ゲームを与えるにあたっては、家族でしっかりと話し合い、いくつかのルールを設けました。以下は、我が家で決めたゲームのルールの例です。
【我が家のゲームルール】
(1)平日は1日30分、休日は1時間までとする。タイマーを使って時間を計り、時間を過ぎたら必ず終了する。
(2)宿題優先: 宿題や習い事など、やるべきことを全て終わらせてからゲームをする。
(3)リビングでプレイ: 基本的にはリビングなど、家族の目の届く場所でゲームをする。
(4)ゲームばかりにならない: ゲーム以外の趣味(読書、折り紙、運動など)も大切にする。
(5)家族との時間も大切に: 家族で過ごす時間は、ゲームよりも優先する。
*オンラインで知らない人とやり取りをしない。
*課金はしない。もし欲しいものがある場合は、必ず親に相談する。
この辺はもう少し学年が上がってからでよいかな。
また、もし破ってしまったらどうする?まで考えさせることも大切です。
そしてここは親が提示するのではなく子供に言わせること
これらのルールは、息子と一緒に考え、彼も納得した上で決めました。ルールを守ることで、ゲームは楽しいものになるけれど、ルールを破るとゲームができなくなることを、彼はしっかりと理解しています。
もちろん、これから先、色々な問題が出てくる可能性もあるでしょう。しかし、その都度、息子と向き合い、話し合いながら、より良い付き合い方を見つけていきたいと思っています。
今回の経験を通して、親として大切なのは、一方的な価値観を押し付けるのではなく、子どもの気持ちに寄り添い、共に成長していくことなのだと改めて感じました。
頼むぞ!