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発達障がいの息子がごはんを食べなかった5つの理由とは?

我が家の長男は現在小学3年生。小さい頃から食べないものが多く、とても苦労してきました。息子にはADHDやASDといった発達特性があり、それゆえ私たちには想像もしてこなかった様々な理由が食べない背景にありました。
3歳になる頃までは特性がある可能性をまだ病院で診断されていなかった事もあり、「好き嫌い多いな…」「私が料理下手だからかな…」などいろいろ悩んで、食事時間も毎食1時間以上親子で向き合っていました。
携帯でひたすら検索する日々
「なんでこの子は食べてくれないんだろう?」「早いイヤイヤ期?それにしても食べなさすぎな気が…」「他のお子さんはどうなんだろう?」当時のわたしは息子の食事の悩みから、毎日時間を見つけては検索ばかりしていました。とにかく量を食べてくれるように、栄養が偏らないように、食べられるものを少しでも増やせるようにと。
息子が第1子で、しかも周りに同じように食べない悩みのお子さんをもつママパパさんがいなかったため、余計に焦りを感じていました。育児相談で頼れる場所も当時保健センターのエリア担当さんだけで、それ以外は携帯という限定した情報手段の中でどうにかするしかありませんでした。
理想と現実
食べる時間はよくテレビを消してと聞きますが、我が家はつけたまま食べさせていました。理由はADHDの息子が多動で食事イスからよく抜け出す事、そして注意をテレビに向けている間に口に食べ物を入れて少しでも多く食べさせる事の理由からです。知らない間に口にいれてもらったものが美味しかったら継続して食べてくれ、気に入らなかったら口から出してくる。テレビをつけないで食事をさせようとすると、食べ物に注意がいくのでおにぎりでさえしょっぱなから捨てられていました。
楽しい親子の食事タイムとは遠くかけ離れた現実、自分も一緒に食べる余裕なんてゼロで、毎食苦痛でしかありませんでした。

きっと息子もつらかった
私は頑張るあまり、幼かった息子に沢山無理をさせてしまっていたと思います。特性があるかもしれないと分かるまで、普通に食べてほしい、なんでじっとイスに座ってくれないの?、ママの気持ちもちょっとは分かってよ、と色々な思いを抱えていました。時には息子が泣いても食事イスに座り続けることにこだわっていました。今思うと、本当に息子に申し訳なかったです。
成長とともに理由が明らかに
言葉の発達もゆっくりだった息子。ですが成長するにつれて少しずつ、何が理由で食べたくないのか、食べられないのかを自分で説明できるようになりました。分かった「食べられない理由」は以下です。
1.クリームと汁物の食感が苦手だった
2.においが嫌だった
3.味が想像できなかった
4.中身が見えない食べ物と初見の食べ物は未知の世界すぎた
5.可愛いお顔の食べ物はかわいそうで食べられなかった
このように実は様々な理由があったそうです。息子は現在8歳。4~6歳頃に徐々に徐々に上記の事が分かっていきました。
今では夫婦共に息子が食べないことは当たり前で、食べてくれたら「すごい!!」と少々大げさに褒めています。小学校の先生方にも説明済みなので、時代もあるかと思いますが無理に食べさせられるなんてことも全くありません。(私たち夫婦が子どもの頃は、残さず食べ終わるまで昼休みも掃除の時間もずっと食べさせられていました…笑)

現在の息子の食事情は?
生きるのに支障なく大好きなメニューは大人と同じ量をもりもりと食べています。たまに自分から何かをきっかけに新しい食べ物にも挑戦してくれるので、今まで全く食べなかった物も食べられるように成長しています。最近だと、お寿司のまぐろとサーモン、メロン、シュークリーム、ぶりの照り焼き、カップ焼きそば、ココナッツがついたチョコドーナツがそうです。
お寿司のまぐろは現在特に大好物ですが、ネギトロ(ネギなし)など形状が変わったものは断固として食べません。息子の中でまぐろとネギトロは全く別物のようです。
まとめ
息子と親子間で情報共有ができるようになったことで、食べないことの理解がしやすくなり、私たちもとても助かっています。これから先大人に成長していくにつれ、まだまだ食べられる種類も増えていくと思います。無理強いは絶対せずに、少し背中を押すくらいにして応援していきたいです。
無理に食べさせなくても大丈夫。長い目で見守っていきましょう。