暑くて寝苦しい夜に!子どもがぐっすり寝てくれる夏の快眠ワザ

暑くて寝苦しい夜に!子どもがぐっすり寝てくれる夏の快眠ワザ

大人でも寝苦しい夏の夜は、子どもにとっても寝づらいもの。「室温調整が難しい」「夜中に何度も起きてしまう」といったお悩みを抱えているママやパパも多いのではないでしょうか。
暑さが原因で夜泣きが増えるお子さんも。今回は乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママが、夏の快眠のための具体的なアイデアをご紹介します。

なぜ夏は寝づらいの?

まず夏に寝づらくなる理由を理解しておきましょう。人間の体は、深部体温(内臓や脳の温度)が下がると眠くなるようにできています。しかし夏の暑い夜は、眠ろうとして手足から熱を放出しようとしても、暑くてうまく熱を逃がすことができず、体に熱がこもって寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりしてしまうのです。

また、湿度が高すぎると体の余分な熱を逃がしてくれるはずの汗が乾かず、蒸し暑く感じるようになります。そして夏は日の出が早いため、朝の光で早朝に目覚めてしまうことも多くなります。つまり、室温・湿度・朝の光という3つが夏の睡眠を妨げる主な要因なのです。

熱い夏の夜の快眠アイデア

部屋を事前に冷やしておく

寝かしつけを始める1時間前には、エアコンをつけて寝室を冷やしておきましょう。
お布団やマットレスも冷えて、横になった時にスーッと体の熱を持っていってくれます。お風呂上がりに冷えたお布団に寝転がる快感を経験されたことがある方も多いのではないでしょうか?

夜寝る時の快適な室温の目安は25度前後。大人は肌掛けが欲しいなと思うくらいの環境で、子どもは何も掛けず寝ているくらいがちょうど良いです。

湿度は40〜60%に保つのが理想的です。
エアコンの除湿機能を使う場合は、冷えすぎることがあるので、もし冷えすぎてしまう場合は寝室に入る前部屋を除湿して、寝る時には冷房に変更するのがおすすめです(お風呂に入っている間に除湿するのが◎)。

着せる服は「大人マイナス1枚」が基本

子どもは大人よりも体温が高く、暑がりです。大人が着ている服装から「布団を1枚減らす」イメージで考えてみましょう。夏場は基本的に半袖のパジャマやロンパースだけで十分です。肌寒そうな場合は、薄手のスリーパーを追加する程度に留めましょう。

お風呂はぬるめ・1時間前に済ませる

体温が下がってきたタイミングが寝やすいため、お風呂で体温が上がった直後はなかなか寝つくことができません。そのため、入浴は就寝の45分〜1時間前くらいに済んでいるのが望ましいです。

また、熱いお風呂には目を覚まさせてしまう効果があります。眠い時に熱いお風呂で目が覚めた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?リラックスして眠りに向かって体の準備をするためにもお風呂は38〜39度程度のぬるめにしておくと良いでしょう。

エアコンは一晩中つけてもOK(ただし直風は避ける)

「エアコンをつけっぱなしにするのは体に悪いのでは?」と心配される方も多いですが、夏場は一晩中つけていても問題ありません。むしろエアコンを切ってしまうと、室温が28度を超えて「夜間熱中症」のリスクが高まります。特に赤ちゃんは体温調節が苦手なため、大人以上に熱中症になりやすいのです。

ただし、エアコンの風が直接体に当たらないよう注意しましょう。風向きを調整したり、エアコンの風向きを変えるアイテムを活用したりするのがおすすめです。

接触冷感アイテムを活用する

接触冷感の敷きパッドなど、体感温度を下げるアイテムを上手に活用しましょう。
ただし、子どもの肌に直接触れるものなので、肌触りが良く、洗濯しやすい素材を選びましょう。

汗を吸ってくれるパジャマを選ぶ

目に見える汗だけでなく、私たちは寝ている間にも水蒸気として汗をかいています。この湿気をしっかり吸収・発散してくれる素材のパジャマを選ぶことが大切です。おすすめは綿100%の素材です。吸湿性が高く、肌にも優しいのが特徴。レーヨンが混ざった涼感素材のものも効果的です。

朝日をしっかり遮光する

夏は日がのぼるのが早いため、朝5時くらいになると窓から光が入ってくることも。光に敏感なお子さんは「朝だ!起きよう!」と勘違いしてしまって目が覚めてしまうことにつながりがちです。光を見ると覚醒してしまうので、「まだ寝る時間だから寝ていようね」などと声をかけても眠りに戻ることが難しいのです。

遮光カーテン、カーテンレールの隙間を塞ぐように丸めたタオルを設置、遮光シートを活用するなどの工夫で光が入ってこないようにすることで早朝の起床の予防につながります。

暑い日でもぐっすり眠ろう

夏の寝苦しい夜も、適切な対策をすればお子さんにぐっすり眠ってもらうことができます。一度にすべてをやる必要はありません。ご紹介したアイデアの中で、やりやすいところから試してみてくださいね。親子ともにぐっすり快適に眠れますように!

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担当カテゴリー

子どもの健康・発達

小児スリープコンサルタント/乳幼児育児アドバイザー ねんねママ

乳幼児育児アドバイザー。小児スリープコンサルタント。0〜3歳モンテッソーリ教師。株式会社mominess代表。YouTube「ねんねママのもっとラクする子育て情報局」やInstagramなどで乳幼児の育児に関する発信を続け、2024年現在、SNSの総フォロワーは18万人超。運営する「寝かしつけ強化クラス」では月間200問以上の睡眠に関する質問回答を行っている。著書に『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』『○✕ですぐわかる!ねんねのお悩み消えちゃう本』がある

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