年末年始、スクリーンタイムを見直そう!家族で楽しむアナログ遊びのススメ

年末年始、スクリーンタイムを見直そう!家族で楽しむアナログ遊びのススメ

情報を正しく読み取り、活用する力「メディアリテラシー」。さまざまなデジタルメディアが身近にある今、大人だけでなく、子どものうちから少しずつ育てていきたい力です。
このコラムでは日本メディアリテラシー協会代表理事の寺島絵里花さんが、「メディア」との上手な付き合い方について教えてくれます。今回のテーマは「年末年始のスクリーンタイムの見直しとアナログ遊び」についてです。

12月は冬休みや年末年始で、家族が集まる機会が増える季節です。長いお休みは子どもにとって楽しい時間ですが、寒くなり運動量が減り、ついデジタル機器に頼りすぎてしまうことも。気づけば「動画ばかり見ている」「ゲームばかりしている」なんてことも起こりがちです。

ここでおすすめしたいのが、年末年始を利用した「スクリーンタイムの見直し」と「アナログ遊び」の再発見です。 

1.長期休みは「だらだら利用」に注意 

普段は保育園や幼稚園、小学校や中学校で時間が区切られていますが、冬休みになると生活リズムが崩れやすくなります。夜更かしや遅起きにつながるのが、スクリーンタイムの増加です。「冬休みだから仕方ない」と放置せず、このタイミングで使い方を振り返ると、新年を気持ちよく迎えられます。 

2.家族で「デジタル断ち」(デジタルデトックス)の日を作る 

完全にデバイスを禁止する必要はありませんが、たとえば「今日は家族でゲームや動画を見ない日」と決めるのも効果的です。特別なお出かけをしなくても、カードゲームやすごろく、折り紙や工作など、アナログな遊びを取り入れることで新しい発見があります。大人にとっても、「スマホを手放す時間」は心身のリフレッシュにつながります。 

3.お手伝いや伝統行事を楽しむ

お正月準備の買い物や大掃除、料理のお手伝いも、子どもにとっては大切な体験学習です。餅つきや年賀状づくりといった伝統行事に触れるのも、スクリーンの中では得られない大切な思い出になります。巧緻性(手先や指先を上手に使う力)を磨く機会として、保護者も体験学習できる情報を事前に調べておくといいかもしれません。 

4.デジタル利用の「マイルール」を更新 

年末年始は1年を振り返り、新しい目標を立てる絶好の機会です。 

●1日の使い方 

●寝る1、2時間前は画面を見ない 

●外遊びや家族の時間を優先する 

こうしたルールを親子で話し合って決め直すことで、子ども自身も「自分の生活を整える」感覚を持ちやすくなります。メディアリテラシーで重要なことは生涯にわたってデジタルと向き合い、セルフコントロールできる精神的な自立です。保護者に言われてうるさいから使わないという選択肢を選ぶのではなく、自分にとって必要なことという心構えを持てるようになるといいですね。 

まとめ

年末年始は、家族みんなで「デジタルとの距離」を考え直すチャンスです。画面を見ない時間に、昔ながらの遊びやお手伝いを取り入れることで、子どもの心と体が豊かに育ちます。新しい年を迎える前に、デジタルとの付き合い方を少し整えてみませんか?

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担当カテゴリー

ITデジタル

日本メディアリテラシー協会代表 寺島絵里花

一般社団法人日本メディアリテラシー協会 代表理事。高校時代に留学したカナダでメディアリテラシー教育に出合い、興味を持つ。上智大学文学部新聞学科卒業、ペンシルバニア大学留学。結婚、出産を経て、一般社団法人日本メディアリテラシー協会を立ち上げる。主な業務は、メディアリテラシー教育の普及を目的とする、保護者、教員、行政、民間企業などが対象のワークショップや研修、講演、出前授業など。
当協会立ち上げ後に東京学芸大学大学院教育支援協働実践開発専攻AI教育プログラム卒業。上海師範大学、北京師範大学での関連プログラム修了。2024年現在、JASSO 日本政府中国政府奨学金生(博士課程後期)として、華東師範大学大学院国際比較教育研究所所属。
メディアリテラシーに関する幅広い知見に加え、3児の子育てや日々の生活を発信するメールマガジンやブログが好評を博している。

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