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月額400円で雑誌が読み放題の「dマガジン」はもっと評価されるべき
毎週土曜15時にお届けする、ぎゅってWeb編集部コラム。今週の担当は、デジタル番長のさとCです。いつもピリリと辛口なレビューをするさとCが、なぜか今回は「dマガジン」を全力でプッシュ…。ヤバい、ヤバいを連呼するその魅力とは?
みなさんこんにちは。ぎゅってスタッフのさとCです。今回のテーマは「おすすめの月額課金型コンテンツサービス」について書こうと思ったのですが、書いているうちにボリュームが大きくなってしまい、単に「dマガジン」を全力でプッシュする記事となってしまいました。誠に申し訳ございません。
なお、この記事はdマガジンを全力でプッシュしているものの、NTTドコモのPR記事では全くありませんので念のためお伝えしておきます。
とにかくヤバすぎる「dマガジン」
「dマガジン」は2014年からNTTドコモが提供する雑誌読み放題のサービスです(詳しくはこちら)。名前に「d」とついていますが、もちろんドコモ契約以外、ドコモ端末以外でも利用可能です。意外とまだ「え、ドコモ以外でも使えるの?」という人も多いみたいなので、このあたりはネーミングで多少損していますよね。
我が家は前回お伝えしたとおり格安スマホですが、もちろんどの事業者でも使えます。そもそもPCでも利用できるサービスなので、スマホやタブレットの回線契約の有無を問いません。
ドコモの契約時や機種変更時に「抱き合わせ」で契約されることが多いので、残念にも即日解約されることが多いサービスでもありますが、使わずに解約するのは非常にもったいないと思いますよ。
とにかくこのdマガジンがヤバいのと、筆者の周りでもdマガジンを契約している人はこぞって「dマガジンはヤバい、頭がおかしい(良い意味で)」と声をそろえて言っていますので、そのヤバさについて書いていきたいと思います。
雑誌の価格破壊!?「月額400円で190誌以上が読み放題」
まず月額の料金設定が価格破壊的にヤバいですよね。「月額400円(税別)で190誌以上が読み放題」というのが売り文句なのですが、月に1冊でも読みたい雑誌(普段読んでいる雑誌)があれば、それで元が取れるということなんですよね。ソーシャルゲームの課金だと400円なんてガチャ1回分で瞬殺です。
たとえば1冊400円の週刊誌であれば1か月で1600円、それが月400円で済むので1200円もオトクになるのです。今まで読んでいた雑誌の購読をやめてdマガジンに切り替える人が続出してもおかしくないわけで、正直、出版社は大丈夫かいな…と心配してしまうのですが、dマガジンへの配信によって読者層が広がり、実際売り上げが伸びているという出版社もあるということなので、我々一般読者が心配するまでもないのでしょう。
最近は独自に電子版を用意している雑誌もありますが、そっちの電子版を契約するよりもdマガジン版を契約した方がかなり安く読めるものもあります。内容はほぼ同じなのに。やっぱり価格設定がおかしいですね。
期間は限定されるものの、バックナンバーも読めますし、何よりかさ張らないし、縛ってまとめて捨てる手間もないということで、メリットしかないんですよね。
ただし、スマホだと読めなくはないものの、文字や写真が小さすぎてさすがに厳しいので、ぜひタブレットでの利用をおすすめします。1アカウントで5台まで利用できるので、通勤時はスマホ、自宅ではタブレット、というような使い方もできます。
我が家の利用法としては、筆者の通勤時はもちろん、出張や旅行時にも大活躍しています。以前は駅の売店などで雑誌を買うことも多かったのですが、最近はタブレット&dマガジンで決まりです。なお、飛行機など電波の入らない場所で読むには、事前に雑誌を1冊まるごとダウンロードしておけばOKです。
筆者が好んで読むのは「ファミ通」「BiCYCLE CLUB」「家電批評」「MONOQLO」「週刊アスキー」「Mac Fan」など、グッズ系やデジタル系のジャンル。妻は「サンキュ!」「Mart」「LDK」「などのライフスタイル系や「Tokyo Walker」などのおでかけ系をよく読んでいます。
あの「週刊文春」もちゃんと読めるので、文春砲が放たれて世間を騒がせたときも、見出しだけじゃなく気になる中身もチェックできますよ。配信雑誌の一覧ページはこちらです。
ただし、雑誌の中にはごく一部の記事しか読めないものもあります。例えば日経BP社の雑誌は特集記事も「チラ見せ」程度でしか読めないので、dマガジン版には期待しないほうが良いでしょう。
どれくらい読めないかというと、例えば「日経エンタテインメント2017年10月号」のメイン特集「最新ヒットキーワード100」という記事があるのですが、dマガジン版で読めるのは「1~10」「91~100」のたった20キーワードだけ。紙版の1/5しか掲載されていません。
同号の「今、読むべきマンガ50」という特集記事も、「1~16」までしか掲載されておらず、「あれ?これだけなの!?」と思ってしまいます。
「紙の雑誌を売るための宣伝媒体」というとらえ方をしているのでしょうか。出版社側の事情もあるにせよ、読者としては「続きが気になる…本誌を買って読もう!」というよりも、表紙に惹かれて読んだ後の期待外れ感がハンパないんですけどね。
普段なら絶対に買わないような雑誌を読むのが楽しい!
このようにdマガジンを利用するのは実用的な面がもちろん大きいのですが、まさに「付加価値」という楽しみ方があります。今はむしろこちらの楽しみ方のほうが大きくなってしまいました。
「好きな雑誌」=「自分の趣味嗜好やライフスタイル」であり、全く興味のない雑誌を手にするということはあまりないと思うのですが、dマガジンであれば、あえて普段読まないような雑誌の世界を垣間見ることもできます。
筆者のようなおっさんが書店の女性誌コーナーに立ちはだかって「anan」や「Mart」などを物色していたら単なるアヤシイ人ですが、dマガジンだと気兼ねなく「年末までにあと10万円貯める!」なんていう記事をじっくり読めるんですよね。女性誌を(仕事柄)のぞき見したいおっさんにとってはとても良いサービスです。
最近はマニア雑誌も増加しつつあり、あのオカルト雑誌「月刊ムー」も読めるようになりました。コーヒー片手に「シカゴに怪人オウルマンが飛来!!」という、頭の痛くなるような味わい深い記事を楽しめますよ。
ほかにも、全く釣りはしないのですが「つり情報」を読んでいたら「釣り雑誌の写真って基本『釣り上げたポーズ』ばかりなんだな」という発見があったりと、脈絡なく読んでいくのが楽しいです。
この「マニア雑誌」「ニッチ雑誌」を拡充していくという方向性はどんどん進めていってほしいです。マニア雑誌の中ではメジャーと言われる「愛鳩の友」とかが読めると良いですよね。一生買うことはなさそうな「月刊石材」「近代盆栽」「月刊廃棄物」なども読んでみたいですね。
池上彰先生も驚いたというこの「dマガジン」。ぜひみなさんも活用してみてください!