ラッシュガードOK?ゴーグルは?令和の小学生、水泳授業対策

小学校の先生の経験を持ちながら、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しい事があっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回は、はるな先生。令和の水泳授業に向けて解説します。
プール開き前にチェック!一年生の水泳準備
5月も下旬となり、夏を思わせるような暑い日が増えてきましたね。来月からは、水泳の授業が始まる学校も多いのではないでしょうか。我が家の1年生も、「プールの授業ってどんな感じなんだろう?」と、ワクワクとドキドキが入り混じった様子です。
親世代の水泳授業とは違い、最近ではゴーグルの着用が認められていたり、紫外線対策としてラッシュガードを使用する子も増えたりと、水泳授業のスタイルも大きく変わってきました。用具の選択肢が増えた一方で、学校ごとにルールの違いもあるため、事前に確認することが大切です。今回は、そんな令和の水泳授業に向けた準備のポイントや、家庭でのサポート方法についてご紹介します。
用具選びのポイント、水着は脱ぎ着しやすさを重視して
水泳の授業で必要な基本の持ち物は、水着・タオル・水泳帽・ビニール袋(濡れたものを入れる用)です。最近では紫外線対策としてラッシュガードを着る子も増えていますが、学校によっては色やデザインに決まりがある場合や着用に条件がある場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
水着も、ワンピース型やセパレートタイプ、前開きファスナー付きなど、種類が豊富で、着替えやすさを重視して選ぶご家庭が多いようです。特に1年生は着替えに時間がかかったり、授業中にトイレで困ってしまったりすることもあるので、自分で脱ぎ着しやすいデザインを選んでおくといいですね。また、家で水着の脱ぎ着を練習しておくと、当日も安心して授業に臨めます。とくに公共の場での着替えに慣れていないお子さんには、タオルを使って体を隠しながら着替える練習もおすすめです。
家庭でできる心と体の準備
水泳の授業を楽しく迎えるためには、心の準備も大切です。特に、水に苦手意識のあるお子さんは、お風呂の時間を活用して、シャワーを顔に当てたり、洗面器でパシャパシャと遊んだりするなど、日常の中で少しずつ水に慣れる機会をつくっておくと安心です。こうした経験が、大きなプールに直面した際の自信や前向きな気持ちにつながっていきます。
また、学校によっては授業前に泳力アンケートを実施し、それをもとにコース分けを行う場合もあります。お子さんが顔を水につけられるか、潜ることができるかなど、基本的な動きについてご家庭で確認しておくと、本人も安心して授業に臨むことができるでしょう。始まる前と比べて「できること」が増えていると実感できれば、ご家庭でもその成長をしっかりと認め、励ましてあげることができます。
さらに、水泳の授業は体力を使う活動でもあるため、体調を整えておくことも大切です。前日はしっかりと睡眠をとり、当日は朝食をとってエネルギーを補給しておけると良いでしょう。授業後は体が冷えたり、疲れたりすることもあるので、帰宅後は無理をせず、ゆったり過ごせる時間を意識的につくってあげるのも良いかもしれません。無理なくできることからサポートしていけるといいですね。
「できた!」を一緒に喜ぶ夏に。
1年生にとっての水泳授業は、できる・できないに関わらず、自分なりに挑戦することが大きな一歩です。はじめは水を怖がっていた子が、少しずつ顔をつけられるようになったり、泳げなかった子がバタ足で前に進めるようになったりする姿は、まさに成長の証そのもの。つい「今日はどこまで泳げたの?」と結果を聞きたくなりますが、「頑張って入ったね」「楽しかった?」と気持ちに寄り添う声かけを意識したいですね。その子なりの頑張りや挑戦に目を向け、ご家庭での温かい声がけが、次へのチャレンジを後押ししてくれるはずです。
また、持ち物の準備や体調への気配りなど、目には見えにくい保護者のサポートも、お子さんにとって大きな支えになります。安心して水に向き合えるよう、そっと背中を押してあげられる存在でいたいですね。今しかない一年生の夏、小さな挑戦の一つひとつを、お子さんと一緒に喜び合いましょう。