絵でわかる!子どもの睡眠の3つのポイントとは?小児スリープコンサルタントが解説

絵でわかる!子どもの睡眠の3つのポイントとは?小児スリープコンサルタントが解説

アンケートでは「子どもの睡眠時間は足りている」と回答する人は多いものの、「寝る時間が遅くて心配」「寝かし付けに疲れる」など、睡眠にまつわる悩みの声も。そこで子どもの理想の睡眠について、専門家に教えてもらいました。また、最後には読者・編集部が選ぶおすすめの睡眠アイテムのプレゼントも!

教えてくれたのは…森田麻里子さん

医師、小児スリープコンサルタント。医学情報に基づき、乳幼児の睡眠に関するカウンセリングや講演等を多数行う。3児の母。著書に「医者が教える赤ちゃん快眠メソッド」(ダイヤモンド社)他

※2025年2月18日~ 4月8日/あんふぁん・ぎゅって読者にアンケート/有効回答数1081

「寝る子は育つ」は本当? 深く眠れる環境づくりを

1日24時間のうち、乳児は3分の2、幼児は半分弱の時間を眠って過ごすもの。睡眠中には体のさまざまな機能を調整するホルモンが分泌され、中でも骨や筋肉などの成長を促す成長ホルモンは、寝始めの数時間に深く眠ることで分泌されやすくなることが分かっています。
また、睡眠中の脳の中では、日中に吸収した記憶の整理が行われています。子どもは日常生活の中でさまざまな経験を蓄積。その日に学んだことを睡眠中に整理することで、記憶を定着させているのです。これらのことから見ても、睡眠は子どもの体や脳の発達に重要な役割を果たしていると考えられます。
つまり、「寝る子は育つ」は本当。深くしっかりと眠れるよう、以下の3つのポイントを参考に睡眠環境を整えてあげましょう。

ポイント① 部屋は暗くするか間接照明に

基本的に部屋は暗い方が深く眠れると言われています。暗いのを怖がる場合は、床置きタイプの暖色系の間接照明を使ってみて。天井の豆電球は、仰向けに寝た時に光が直接目に入ってまぶしいかもしれません。

ポイント② 涼しめな温度と、湿度調整を

室温は夏場なら25~27度を目安に、冷房をしっかり付けましょう。湿度は40~60%が目安。じめっと感じる時は除湿モードや除湿機の併用を。寝相の悪さや夜中に頻繁に起きるのは、暑さが原因の場合もあります。

ポイント③ 寝具は通気性の良いものを

特に1歳未満は窒息などのリスクがあるため、硬めのマットレス&スリーパーがおすすめ。それ以降も、体に密着して熱がこもりやすい低反発素材よりも、通気性があり蒸れにくい高反発素材の方が寝やすいでしょう。

「早寝早起き」が理想 睡眠のリズムも整えて

推奨される睡眠時間は月齢や年齢で異なり、下の表の通りです。これは昼寝も含むので、夜の睡眠時間は年齢を問わず10~12時間が理想。ただ、この睡眠時間が確保できれば何時に寝て何時に起きてもいいわけではありません。生理的に子どもに適しているのは「早寝早起き」。朝は遅くても8時までに起き、夜はできれば21時までに寝る睡眠リズムを整えたいですね。
また、毎日同じ時間に就寝&起床することも大切。休日に遅寝遅起きしていると体内時計がずれ、戻るのに3~4日かかることも。朝寝坊するとしても、せめて1時間程度に収めるようにしましょう。
昼寝が夜の就寝時間に影響するようなら、2歳以降は昼寝の時間を短くする、3歳以降は昼寝なしにしてもOK。保育園なら先生に昼寝時間を相談してみるのもいいですね。

※世界保健機関「Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep」、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」を基に、編集部にて作成

元気に過ごせていれば 数字は気にしないでOK

数字はあくまで目安。仮に理想の睡眠時間に足りていなくても、子どもが元気に過ごせていれば問題ありません。親子ともに元気に過ごせる生活リズムは家庭ごとに違うもの。わが家に合った生活と睡眠のリズムを試行錯誤しながら見つけてみてください。
睡眠が不足すると、肥満になりやすい、イライラしたり注意力が散漫になったりしやすい、免疫が低下して風邪を引きやすいなどの影響が出ることが分かっています。日中の子どもの様子をしっかり見守り、これらの影響が見られるようなら、まずは睡眠を見直してみるといいかもしれません。

教えて先生!睡眠のお悩み相談室

読者から寄せられた睡眠にまつわる悩みについて、先生に教えてもらいました。

【Q】寝る時間になっても遊びたがって なかなか寝てくれません(東京都/5歳のママ)

【A】まずは、寝かし付けの時間が適切か確認を。早過ぎてもまだ眠くないから寝ない、遅くなって眠くなり過ぎても興奮して寝ない場合があります。時間が適切ならば、毎日寝る前に同じ行動を同じ流れで行うルーティンを作ってみて。親子で一緒に決め、絵や写真付きのポスターにして壁に貼り、できたらシールを貼るなど楽しみながらやるのもいいですね。それでも寝ない場合は、もっとママ・パパと遊びたいという気持ちが大きいのかも。数分でもいいので家事などの手を休め、子どもの好きな遊びに付き合うと、心が満たされて眠くなるかもしれません。

【Q】動画を見過ぎて寝るのが遅くなり 朝起きられません(神奈川県/5歳のママ)

【A】動画は子どもを興奮させやすく睡眠に影響してしまうため、視聴は就寝の1時間前までに。また、デジタル利用が増えることで外での活動量が減ってしまって寝付きが悪くなることもあるので、1日のトータルの視聴時間を決めておきましょう。朝起きられないのなら、「早起きできたら動画が見られるよ」と伝えるのもあり。まずは眠くても早起きできるようになると、自然と早寝もできるようになっていくでしょう。

【Q】夜泣きがひどくてつらいです。どうすればいいですか(大阪府/0歳、3歳のママ)

【A】夜泣き対策には、生活リズムと睡眠環境を整えることが大切。就寝&起床時間や寝室の明るさ・温度を見直してみてください。それでも続く時は、抱っこや授乳など寝かし付けの習慣が一因になっている可能性も。ママ・パパの手助けなしに眠りにつけるようにねんねトレーニングをすると、夜中に眠りが浅くなっても、泣かずに自力でまた眠れるようになります。ほかに、漢方を処方してくれる小児科を探してみるのも良いでしょう。夜泣きは変化に気付きやすいという気質の一つである場合も。

【Q】添い寝なしで寝てほしいのですが いつ頃からどう進めるといいですか(千葉県/6歳のママ)

【A】乳児の添い寝は危険も多いので、乳児期から1人で寝かせるのがおすすめ。1歳半過ぎはイヤイヤ期も重なるため、一人寝を始めるのにあまり適していません。3歳以降は、本人が「1人で寝たい」とやる気になったときがベストタイミング。入園や入学などに合わせて「そろそろ1人で寝てみよう」と促し、お気に入りの寝具などを用意して後押しするといいですね。眠れなくて寝室から出てきてしまっても、「寂しいよね。でも自分のベッドで寝るんだよね」と毅然とした態度で接して。朝起きたらたくさん褒めてあげてください。ただ、子どもが入園や入学に不安を感じているようなら、新生活に慣れてからの方がいいですよ。

読者・編集部が選ぶ おすすめ睡眠アイテム

ベビーホーム 組み合わせて使うスリーパー4枚組(nishikawa)

季節に合わせて、前身頃と後身頃を組み合わせられるスリーパー。夏はガーゼで汗を吸収し、冬はダウンで暖かく。1万3200円。 「スナップボタンで着せ替えやおむつ替えがしやすいのも魅力的です」(編集部)

CuboAi 赤ちゃんねんね見守りセット (雲云テクノロジー)

赤ちゃんの睡眠だけではなく、成長も分析&記録してくれるAI 搭載の見守りカメラ。5万9800円。「泣いているのがすぐ分かり重宝しています。なくてはならない存在です!」(千葉県/2歳のママ)

いっしょにねんね ぐっすりメロディ (タカラトミー)

赤ちゃんの心拍数に合わせた曲や、ぐずり泣きに効果があるという胎内音が流れて、眠りを誘うぬいぐるみ。5995円。「 8種のメロディで飽きず、長く使えそう。ぬいぐるみは手洗いOK もうれしいポイント」(編集部)

ディズニー&ピクサーキャラクターズ ドリームスイッチ2 (セガ フェイブ)

暗い部屋の天井に動く絵本を投影し、睡眠前のひとときを楽しめます。130もの豊富なコンテンツを収録。2万2000円。「ずっと使っています。一緒にお話を見ながら寝られるのは幸せです」(東京都/5歳のママ)

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※応募締め切り=2025年6月30日(月)

イラスト/まえじまふみえ デザイン/大橋智子

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