AI時代にこそ育てたい!子どもが日記を書けるようになる4つのステップ

AI時代にこそ育てたい!子どもが日記を書けるようになる4つのステップ

学校によると思いますが、そろそろ日記の宿題が出始めたところもあると思います。日記を書くことの価値、日記が書けるようになるためのステップをお伝えすることでご家庭でのサポートの何かヒントになれば幸いです。

「伝えたい」と思うその気持ちを大切に

子どもたちは日々たくさんの体験をしています。友達と遊んだこと、新しい発見、新しい勉強…それを「お母さん、あのね、聞いて!」ということもあれば、ふいに話すこともあるかもしれません。それこそが、子どもたちが周りに伝えたいことです。

中には、「今日何があった?」と聞いても答えるのが難しい子もいます。人間の脳は忘れるように作られているからです。そんな時は、「今日の給食なんだった?」のように具体的なエピソードとして聞いてみることがおすすめです。給食がきっかけとなり、周りのことを思い出しやすくなるからです。その話してくれたことを、まずは聞いてあげる、そしておうちの方が書いてあげることから始めます。

「書ける」ようになるまでの具体的なステップ

日記を書く、というのは、意外と多くのステップを踏まないとできないことです。日記の宿題が出たときにいきなり書くことはひらがなを習ったばかりの1年生にとってはハードルが高い子もいます。

そのため、まずはお家の人が書いたものを写すことができれば大丈夫です。上から下に目を動かして、習ったばかりのひらがなを使ってマスの中に書くことで多くのことを学んでいます。大人も習ったばかりの外国語で日記をいきなり書きなさいと言われたら、どう書くのか調べるだけで疲れてしまいます…。

そして、写すことに慣れてきたら、一文を自分で書く、それを毎日続けます。短い文でも毎日続ける中で少しずつ、その日のことを思い出して書く、ということに慣れてきます。

そして、文を増やしていく、長くするなど詳しく書けるようになる、というステップがあります。日記を書けない、と悩んでいる子がいたら、どこが苦手なのかに寄り添い、そして、そのステップができたら認める、その繰り返しで少しずつ書けるようになっていきます。

すぐに調べられる時代だからこそリアルな体験で学んでいく

今は、手を伸ばせばすぐに情報が入ってきます。1人1台タブレットの時代になり、調べたいことはすぐに調べられます。それはとてもよいことだと思います。しかし、調べたことよりも自分で体験したことの方が身になっていきます。五感を使った方が記憶にも残りやすいからです。

お出かけをすると日記が書きやすいのも自分の肌でたっぷり感じて楽しかったという記憶に残っているからです。子どもたちはお出かけだけでなく、日々の生活の中でも友達とけんかをしたり、虫が多い季節に生き物に触れたりとたくさんの体験をしています。

日々の学校の授業では、机の上での学びが多いです。たし算を習ったとしたら、おやつタイムにたし算を使ってみる、そういった体験も自分の記憶として残っていきます。それを書くことも立派だよ、と大人が価値づけすることで日記に書けるテーマも増えていきます。もちろん学校ではできないようなリアルな体験を週末にするのもおすすめです。ご家庭に合う過ごし方をして、それを日記に書くことで子どもたちの体験が学びになっていきます。

歩いてきた道を愛でる時間をつくる

私は、担任として子どもたちにも「今私がよいと思うことを伝えている」という話をしています。AIが急速に発達している時代です。もしかしたら、今後書く力は必要なくなってくることもあるかと思います。価値観は時代とともに変わっていくこともあります。それでも、今まで生きてきた中で自分が体験したことを文字で振り返ることで自分の学びになると今は思っています。

そして、学校生活だけでなく習い事などでも忙しい子どもたちが、自分がやってきたことを振り返ることで、自分の歩いてきた道を愛でる時間を大切にしてほしいです。自分はこんなにも歩いてきた、成長してきたと実感することで、周りではなく自分の過去と比べるきっかけになり、自分を好きになることにつながります。私自身もできない日もありますが毎日、そして毎月振り返りを書く時間を取るようにしています。日々働く保護者の方が、お子さんと歩いてきた日々を愛でる時間を取れますよう願っています。

ライター

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ママ先生 あすか先生

あすか先生こと池田明日香(いけだあすか)。公立小学校教員、4歳2歳のママ。ママをサポートするための母子手帳トレーナー(乳幼児の発達、ママの心理等)の資格を取得。資格を活かし、育休中には外部講座も実施。Instagramではこどもが学びを楽しめるよう、教員としての学びを日々発信中。

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