個人面談、何を話せばいい? ママ先生が教える保護者のための心構えとポイント

個人面談、何を話せばいい? ママ先生が教える保護者のための心構えとポイント

小学校の先生の経験を持ちながら、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しい事があっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回は、はるな先生。個人面談の心構えについて解説します。

個人面談ってどんな時間?まずは気持ちをほぐして

まもなく個人面談の時期ですね。「いったい何を話せばいいのだろう?」「何か先生に言われるのでは」と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 特に1年生の保護者の方にとっては、初めての個人面談。ドキドキするのも無理はありません。

しかし、個人面談は「何かを指摘される場」ではなく、先生と保護者が子どもについてじっくり話し合える貴重な機会です。家庭と学校、それぞれの立場から子どもの姿を共有し、よりよい成長を支えるための“対話の場”として捉えると、少し気持ちが楽になるかもしれません。そこで、今回は個人面談のポイントについてご紹介します。

学校での子どもの姿を知るチャンス!

個人面談では、まず担任の先生から学校での子どもの様子について話があることが多いです。授業中のようすや友達との関わり、休み時間の過ごし方など、家庭では見えにくい姿を知ることができる貴重な時間です。特に1年生のうちは、子ども自身が「今日どうだった?」と聞かれても、うまく言葉にできないことが多いもの。だからこそ、先生の視点からの情報は、家庭と学校をつなぐ大切なヒントになります。「授業に集中できていますか?」「お友達とはうまくやれていますか?」など、気になることがあれば遠慮せず聞いてみましょう。

また、連絡帳やおたよりでは伝わりにくい学校生活の細かいルールや活動についても、疑問があればこの機会に確認するのがおすすめです。子どもの学校生活を具体的にイメージできると、家庭での声かけや関わり方にも自然とつながっていきます。

家庭での様子も、先生にとっては大切な情報に

面談は先生の話を聞くだけでなく、家庭での子どもの様子を伝える大切な機会でもあります。「こんなこと、わざわざ話すほどのことじゃないかも…」と思うようなことこそ、先生にとっては貴重な手がかりになることがあります。たとえば「朝の支度にとても時間がかかる」「家に帰るとぐったりして寝てしまう」といった日常のようすは、学校での疲れ具合やペース配分を考える上で参考になります。

また、「本を読むのが大好き」「最近、弟や妹にイライラしやすい」といった子どもの好きなことや感情の動きも、先生が声をかけるときのヒントになります。家庭で見せる顔と学校での顔は、子どもによって大きく違うこともあるもの。お互いの情報をすり合わせることで、子ども自身も「どこでもちゃんと見てもらえている」と安心し、自信を持ちやすくなります。話す内容に正解はありません。気になることが一つでもあれば、ぜひ伝えてみてください。

面談は、これからの関わりをつくる第一歩

面談が終わると、「聞きたいことをちゃんと伝えられたかな」「あれも話せばよかったかも」と振り返ることもあるかもしれません。しかし、面談で大切なのは、完璧なやりとりをすることではなく、子どもを真ん中にして家庭と学校がつながることです。伝えきれなかったことや聞き忘れてしまったことがあれば、あとから連絡を取って確認すれば大丈夫。家庭と学校、それぞれが子どもを支える大切な存在だからこそ、困ったときには相談したり、小さな気づきを共有したりしながら、つながり続けていく姿勢が何よりも大切です。また、面談で得た情報や気づきを家庭での関わりに生かしていくことで、子どもにとっても「自分のことをみんなが気にかけてくれている」という安心感につながります。個人面談は、保護者・先生・子ども、それぞれの信頼関係を深めるきっかけのひとつ。あまり気負いすぎず、自然な気持ちで臨んでみてくださいね。

ライター

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ママ先生 はるな先生

公立小学校教員。小学校1年生と年長児、0歳児のママで、現在は育休中。小学校1年生の担任経験が豊富かつ特別支援教育にも精通しており、Instagramでは年長から小学校1・2年生までの子どもたちにまつわるさまざまな課題について、子どももママ・パパも笑顔になれるようなちょっとした工夫を発信中。

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