ルール違反を注意できずモヤモヤしてない?友達に「注意するときに大切にしてほしいこと」しばぴーが教えます

ルール違反を注意できずモヤモヤしてない?友達に「注意するときに大切にしてほしいこと」しばぴーが教えます

芸人300組にネタを提供してきた作家「芝山大補」さんこと「しばぴー」が、お笑い芸人が使っているコミュニケーションの技術を伝授し、お子さんや保護者のコミュニケーションの悩みに答える『教えてしばぴー!人生が楽しくなる「コミュ力」レッスン』。今回のお悩みは…?

case. 今回のお悩み

わが子は友達がルールを破ったりすることに我慢できないようなのですが、注意もできず、気持ちを抱え込んでしまいます。親としてできるアドバイスはあるでしょうか。

質問ありがとうございます。お子さんは真面目で優しい子ですね。きっと真面目だからルールを守ってほしいし、優しいから注意できないんだと思います。

子どもなら特に「ケンカになるかもしれない」や「嫌われるかもしれない」そういうことを気にする年頃だと思うので、ものっすごい勇気がいります。だから注意できていないことで気に病まないでほしいですね。

注意は悪ではない。その子に合った無理のない注意の仕方を考えよう

まず、お子さんに伝えてほしいのは「注意は悪ではない」ということ。だってルールって、誰かに迷惑をかけないように定められていますから。注意するって、それを未然に防いだり助けたりするカッチョいい行為なんです。

そして、注意するなら、直接言う以外にも方法はあります。例えば、先生に代わりに注意してもらうって方法もあります。わざわざリスクを負って面と向かって言わなくとも、第三者に介入してもらうのも一つの手です。

人は百人百様。それぞれの子にあった無理のない注意の仕方があると考えるべきです。

人に注意するときに大切にしてほしい2つのこと

そうしたことを考えた上で出した答えが「自分の口で伝えたい」のなら、人に注意するときに大切にしてほしいことが2つあるので、それを教えますね。

※注意する時の伝え方は第2回の記事でも答えていますので、今回の記事と合わせて読んでみてほしいです
第2回の記事はコチラ

それでは、注意するときに大切にしてほしい点をお伝えしましょう。

【注意する時に大切にすること】

  1. 相手を心配した伝え方になっているか
  2. タイミングと場所を考えられているか

順を追って解説していきます。

1.相手を心配した伝え方になっているか

まず「相手を心配した伝え方になっているか」ですが、人に注意する時は思いやりを持って伝えることです。「なんでルール違反してる人に思いやりをもたないといけないんだ」と思う人もいるかもしれませんが、注意しても相手が反発してルールを守ってくれないんだったら、それはただの無駄骨です。

なんでもそうですが、思いやりがない言葉は相手には届きません。反対に厳しい言葉でも相手を思って言っているのなら、きっと相手は素直に受け止めてくれるはずです。

その思いやりを感じさせる伝え方ですが、注意に「相手を心配している気持ち」を入れてみてください。違いを理解するために、この例を見てみましょう。

■例1

「授業中は喋っちゃいけないんだよ。そんなこともわからないの?」

■例2

「授業中に喋らない方がいいよ。〇〇ちゃんが先生に怒られちゃうよ」

例1はイヤな注意の仕方ですよね。こんな注意されたら僕ならチベットスナギツネのような顔になってしまいます(知らない人は調べてみてね)。

それに比べて、例2は「相手が怒られること」を心配している伝え方なので思いやりを感じます。これだけで印象は大きく変わるはずです。なので、注意する時は「相手を心配しているように」伝えましょう。

ちなみに訓練として、ルール違反をしていた子の話を聞いた時に「どんな迷惑になるかな?」や「そんなことをしていたらその子はどうなるかな?」とお子さんに想像させると、伝え方が上手になるんじゃないかなぁと思っています。ぜひ、日頃から聞くクセをつけてみてくださいね。

2.タイミングと場所を考えられているか

2つ目の「タイミングと場所を考えられているか」ですが、注意する時は相手の気持ちになって「タイミング」と「場所」を考えましょう。

まず注意する「タイミング」ですが、感情的な子には時間を置いてから注意することがオススメです。例えば、「人から借りたものを雑に扱っていた」として、その時に「大切に使わなきゃダメだよ」と注意すると反発してくる可能性があります。

しかし、時間が経ってから「今日、人から借りたものを雑に扱ってたよね。あれってあまり良くないことだと思うんだ」と伝えれば冷静に言葉を受け取ることができます。

また、その注意する時に「場所」まで考えられてるとグッドです。子どもの時は特に周りの目を気にして素直に言葉を受け取れないことがあります。例えば、好きな子の前で注意されると「恥ずかしさ」から反発して言い返したくなります。そうするとそれが原因で言い合いやケンカまで発展するかもしれません。

だから、注意する時は「相手が素直になれるタイミングと場所」を考えてほしいんです。こうしたことを考えることも「相手に対する思いやり」だと思うのです。

注意する時も、相手に思いやりをもとう!

思いやりのある伝え方で「伝えられる」ことが自信に

今回の思いやりがある伝え方を学べば、「どんなことでも思いやりをもてば伝えられる!」と自信がつくはずです。思いやりを持つことの大切さをお子さんに教えてあげてくださいね。思いやりマスター8頭身しばぴーからのお願いです。

今回のまとめ

では、今回のまとめっ!

  • 注意は悪ではない
  • 注意する時は「相手を心配しているように」伝える
  • 相手が素直に謝れるタイミングや場所を選んで伝える

もうすぐ夏がやってきます。僕は夏バテをしないように今から体力作りに励んでおります。
きっと来月のしばぴーはムキムキになっているはずです。
みなさんも体力をつけて夏に備えてくださいね。

では、また来月お会いしましょう!!

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ネタ作家 芝山大補

お笑い芸人300組以上のネタ作家を務める人気お笑い講師。2007年NSC大阪校入学。2009年・2011年にはキングオブコント準決勝進出。ネタ作家に転身後は、賞レースのファイナリスト、セミファイナリストなどのネタ制作に携わる。
「笑いの力で人間関係に悩む人を救いたい」という思いから、お笑いの技術を言語化。2022年には「おもしろい話し方 芸人だけが知っているウケる会話の法則」(ダイヤモンド社)を出版し、2024年2月には7万部を達成。現在は大学や企業の講演でも活躍中。その他の著書に「お笑い芸人が教える みんなを笑顔にしちゃう話し方」(えほんの杜)がある。

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