小学館『幼稚園』8・9月号は働く車特集!付録は子どもたちが大好きな「すいちゅうせこうロボット ガチャガチャ」

小学館『幼稚園』8・9月号は働く車特集!付録は子どもたちが大好きな「すいちゅうせこうロボット ガチャガチャ」

小学館の雑誌『幼稚園』8・9月号の特集は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で未来の水中工事を展示している「コマツ」と、本誌で連載している「パウ・パトロール」のコラボレーションが実現。
そこで今回は、特集と連動する付録「すいちゅうせこうロボット ガチャガチャ」の企画を担当したコマツの鳥越禎介さんと玉栄舞子さん、そして『幼稚園』編集部の今村祐太さんに、この企画が実現した経緯や付録でこだわったポイントなどのお話を聞きました。

『幼稚園』8・9月号の特集は「パウ・パトロール」と建機のコラボ!

付録はゲームにも使える「すいちゅうせこうロボット ガチャガチャ」

『幼稚園』8・9月号は、人気連載「パウ・パトロール」のキャラクターたちとタッグを組んで、働く車が特集されています。前号で特集された働く船と同様、大阪・関西万博をきっかけに、数多くの働く車を手がける企業「コマツ」とのコラボレーションが実現。陸上で活躍するブルドーザーや、ブルドーザーを元に開発されている水中施工ロボットが紹介されています。

そして注目の付録は、子どもたちが大好きなガチャガチャを採用。水中施工ロボットが押し出す玉を使って、いろいろなゲーム遊びができる「すいちゅうせこうロボット ガチャガチャ」が誕生しました。

「パウ・パトロールの中でもラブルが人気=建機が好きな子たちが多いということ」(今村さん)

―――今回、コマツとのコラボが実現したきっかけや経緯を教えてください

今村さん 6・7月号に引き続き「大阪・関西万博」にゆかりのあるさまざまな企業の方に声をかけさせていただきたいなと思ったのがきっかけです。

それに本誌で連載されている「パウ・パトロール」の中で、担当ビーグル(乗り物)がブルドーザーのラブルというキャラクターが人気だと知って、僕自身が驚いたことがあるんですね。ちょっと三枚目なキャラクターなのですが、人気の理由を考えたときに、キャラクターに加えて、乗っている建機の人気が高いのかなと。

そこで「大阪・関西万博」に関係する中でも、どこか建機を開発している企業に声をかけさせていただこうと思っていたんです。コマツさんが「水中施工ロボット」を展示するという情報を得て、ぜひお願いしたいなと思いました。

鳥越さん もともと「大阪・関西万博」の「未来の都市」パビリオンの展示をどのような内容にするか考えている時に、『幼稚園』の特集・付録のコラボレーションというお話をいただきました。これだったら万博に来られないお子さんにも水中施工ロボットを知ってもらえますし、万博に来てもらったお子さんにも、特集・付録を通してさらに詳しく学んでもらえるかもしれないと感じられたんです。それがとても良いということで、お話を進めさせていただきました。

陸用のブルドーザーと対比して、水の中で活躍できる凄さにフォーカス

―――付録でピックアップされているのは水中施工ロボットですが、特集の記事ではブルドーザーとの比較が紹介されていますね

今村さん 水中施工ロボットは思った以上にブルドーザーの形に似ています。ブルドーザーってなんだか水中にもそのまま入っていけそうな力強さを感じますが、実は排気や操縦方法も含めて水の中で活躍するのはとてもすごいことなんですよね。それをどうやって伝えるかを考えて、陸で働くブルドーザーと水中施工ロボットの対比でしっかり見せていくことにしました。

実際に取材してみて、ブルドーザーと水中施工ロボットは同じように見えて全然違う部分に学びもあったんです。思った以上に自動化されているという点や、こういう仕事をするために建機があるんだという発見も記事で紹介しているので、親子で遊びながら、将来の仕事選びの話にまでつながるような会話をしていただけたらうれしいです。

鳥越さん 実は私たちが扱っている建機の中でも、ブルドーザーは街中であまり稼働していないんです。舗装の一部で一番小さいクラスのブルドーザーなら使われることもありますが、街中では主にショベルカーなどが主力。今回特集で紹介していただいたサイズは、ゴルフ場やホテルなどを建設する際の整地などでないと見ることができません。

ですので、一般の方にはなかなか実物を見ていただく機会がないんです。そういう意味では改めて、水中施工ロボットと共にブルドーザーを知ってもらうきっかけにもなるのではないかと感じています。

誌面の特集では「パウ・パトロール」とコラボしてブルドーザーと水中施工ロボットを紹介

―――水陸両用のブルドーザーがすでに量産されている中、なぜ今水中施工ロボットが開発されているのでしょうか?

鳥越さん 水陸両用ブルドーザーは1971年頃から量産していますが、これを陸で使うことはほとんどなかったんです。最近では洪水などの災害が増えていることもあり、河口の工事やダムの土砂を取り除く作業など、災害が起きる前の適応策を行うことのできる専用建機の必要性が高まっています。

それと同時に工事ができる技術者が減っているんです。水中施工ロボットは離れた場所からも操作ができるので、将来的には遠くのオフィスから遠隔で操作できるように開発を進めています。

ちなみに水中施工ロボットは現状「コンセプトマシン」という段階で、海や川など実際の現場で稼働させた実績はあるのですが、まだ開発中なんです。環境の変化や人手不足など社会問題の解決につながるような形で、今後も開発を続け、商品化を目指しています。

―――付録のガチャガチャを使ったゲームで使用するカードには、さまざまな重機も登場していますね

鳥越さん はい。万博には水中施工ロボットを展示するというのが最初から決まっていましたが、この付録を作るにあたり、多くの人にいろいろな建機(重機)があることを知ってほしいという思いもありました。それを今村さんに汲んでいただいて、特集・付録の両面で私たちがPRしたい部分がうまく表現できたと感じています。

玉栄さん 建機に詳しいお子さんたちはもちろん、そうでないお子さんや、大きくなるにつれて興味を失っていたようなお子さんにも、遊びながらいろいろな建機があることを伝えられたらと思ったんです。付録では、未就学の小さなお子さんでも、パッと見てそれぞれの違いや特徴が想像してもらえるようなカードを作成していただきました。小さな建機から、とても大きなものまでさまざまな種類をピックアップして、特徴を伝える文章も載せています。

付属のカードにはいろいろな建機が登場

今村さん もともと付録では「水中ブルドーザーが水中で動いている」ということをしっかりと印象に残すために、最初はお風呂やプールで遊べるものなども考えたんですけど、それは耐久性や排水性で制限がかかるんです。そこで、透明シートの部分を海に見立てたガチャガチャにすれば良いのではないかと考えて、提案させていただきました。

やはり付録は遊びながらそれぞれのテーマに興味を持ってほしいですし、遊びながら記事を読むことで学びにつながると良いなと思っています。そこで、どうすれば水中施工ロボットに興味を持ってもらえるかと考えた時に、コマツさんはいろいろな建機・働く車をお持ちなので、そこもどうにか紹介したいと思いました。そこからこのガチャガチャから出る玉の数字とカードを組み合わせるようにしようかなと思いつきました。

最初は建機に興味がなかった子でも、これだけ種類があったら少しでも興味を持ってもらえるかな、とも期待しています。

興味がある子もそうでない子も、一緒に繰り返し遊べて自然と建機を知ることができる仕様に

―――カードを使ってゲームをするうちに、それぞれの建機の情報に自然と触れることができそうですね

今村さん そうですね。普通に文章を読み込むカードにしてしまうと、ハードルが上がってしまう。それよりも数字やじゃんけん、あみだくじという風にいろいろな要素を加えて、少しでもカードに触れるポイントを増やしたいなと。いろいろな遊び方・使い方ができるようにすることで、建機に興味がないお子さんも一緒に遊べる仕様を目指しました。

「遊びの入口を広げるため、水中のデザインを水族館のように表現しました」(今村さん)

―――付録のガチャガチャは、透明シートで絶妙な海の感じが表現されています

今村さん そうですね。建機というと男の子向けの付録・誌面になりがちなので、水中のイラストや透明シートの雰囲気を水族館のようにかわいくデザインしてもらいました。最初は完全に透明なシートだったんですが、より海らしく見えるように色をつけました。海底にあるのは砂ですが、砂をリアルに再現してしまうとどうしても陸地のブルドーザーに見間違えられる可能性があるので、水の模様も加えてもらいました。

また、かわいらしさという点でいうと「パウ・パトロール」ですね。「パウ・パトロール」が好きだからちょっと読んでみようかなとなってくれれば良いなと思っています。

これは「パウ・パトロール」としっかり連携している『幼稚園』ならではのコラボだと思っています。今回、建機とのコラボなら絶対にラブルに紹介してほしいと思っていたので、どうしてもやりたいと「パウ・パトロール」側に交渉して、快諾いただきました。

今回は2025年にしかできないようなコラボレーションを実現できたかなと思っています。万博で展示されている水中施工ロボットをモチーフにした付録に、さらに本誌では万博の公式ガイドも掲載していますから、もう何十年に1回しか出せないような特別感があります。ぜひ手に取っていただけたらうれしいですね。

「子どもたちに、なんで水の中でブルドーザーが動いているんだろう?って思ってもらえたら今回の目的は果たせる」(鳥越さん)

鳥越さん 実は万博会場にある水中施工ロボットの展示とも、世界観が絶妙にマッチしているんですよ。歯車の色もコマツのイメージカラーであるブルーにしていただくなど、繊細にバランスをとっていただいたと考えています。

まさに海の中、水の中にブルドーザーがある状況がわかりやすく表現されているので、「なんで水の中でブルドーザーが動いているんだろう?なんで水の中で工事が必要なんだろう?と、読者のお子さんに思ってもらえたら今回の目的は果たせるかな、と感じています。

玉栄さん 私の子どもも読者世代ですが、もう無条件にガチャガチャが好きで、この付録でもとても良く遊んでいます。このガチャガチャ、すごく回し心地が良いんです。この歯車を組み合わせた動きがとても滑らかで、回すだけで楽しいんですけど、建機の中にもギアで歯車をたくさん使っているところに、不思議な親和性を感じています。

透明シートとイラストで海を表現。歯車を回してロボットを動かすと、ガチャガチャのように球が出てくる仕組み

―――水中施工ロボットの再現ではどのような部分にこだわりましたか?

今村さん このガチャガチャのキモは「建機が球を押し出しているように見せる」ことなんですね。正確にはこの水中ブルドーザーが押し出している仕組みではありませんが、そこの印象を大切にしました。最初は箱みたいなものに絵で水中ブルドーザーを再現しようとしたんですが、どうしても建機自体の印象が薄くなってしまう。

そこで、この球を押し出せる仕様は絶対ですが、その中でも建機をできる限り細かく再現してくださいと設計の人にお願いしました。

鳥越さん ペーパークラフトの部分も、社内で見てすごくリアルだねという話になりました。ほとんど修正する必要がないくらいのものを出していただきました。

こだわって再現した水中施工ロボットのリアルさにも注目

「付録での遊びを通して、子どもたちといろいろなタッチポイントを作れたらうれしい」(玉栄さん)

玉栄さん 大阪の工場内でも万博の展示を紹介するコーナーで、『幼稚園』と付録の完成品を展示するなどして活用しています。

本当に今までにない取り組みだと実感しています。特にダイレクトに未就学児のお子さんに届けられるというのは本当にありがたいなと思っています。

お子さんが大きくなるにつれて働く車への興味が薄れてしまうと、それ以降なかなか接点が持てないというのが課題だったのですが、付録で楽しく遊ぶ体験を通して、お子さんと建機のいろいろなタッチポイントを作っていけるというのが、本当に貴重な機会だったと思っています。その上で、コマツの認知度が少しでも上がるとうれしいですね。

鳥越さん そうですね。水中施工ロボットも、そのほかの建機に関しても、どんな風に動くんだろうとか、どんな働きをするんだろうと考える機会のひとつになって、最終的にはコマツに興味を持ってもらえることにつながったらとてもうれしいですね。

PROFILE

鳥越禎介さん(写真左)
コマツ ブランド戦略事業部 コーポレートブランディンググループ 主査 大阪・関西万博担当

玉栄舞子さん(写真中央)
コマツ ブランド戦略事業部 コーポレートブランディンググループ 主務 若年層向けコミュニケーション担当

今村祐太さん(写真右)
小学館 幼児誌編集室幼稚園編集。『幼稚園』の付録を担当。

企画・編集/&あんふぁん編集部、取材・文/山田朋子

『幼稚園』2025年8・9月号 特別価格1390円

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