ママ先生が伝授!【小1】夏休み明けに差がつく「家庭でできる復習&生活リズム整え術」

ママ先生が伝授!【小1】夏休み明けに差がつく「家庭でできる復習&生活リズム整え術」

小学校の先生の経験を持ちながら、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しい事があっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回は、はるな先生が、小学1年生向けに夏休み明けに備えた復習ポイントについて解説します。

1学期の学びを「自分の力」に変えるチャンスに

待ちに待った夏休み。旅行や自然体験、家族との時間など、心も体もぐんと成長できる特別な季節です。しかしその一方で、1学期に身につけたリズムや学びが、お休みの間に遠のいてしまうのでは…と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも実は、この夏休みこそが、1学期の学びをしっかりと「自分の力」に変えるチャンスになるんです。

というのも、1年生は心も体もぐんと成長する時期。1学期には難しく感じていたことも、夏休みの間にふと理解できるようになることがあります。だからこそ、この時期は学びを振り返る絶好のチャンスなのです。今回は、夏休みにちょっと意識して取り入れたい、1年生の復習ポイントをご紹介します。遊びやお出かけを思いきり楽しみながら、学びもちょこっとプラスして、気持ちよく2学期を迎えましょう。

数の感覚は遊びながら育てよう!算数は楽しく反復を

1年生の算数は、1学期で学んだ「いくつといくつ」「10のまとまり」「たし算・ひき算」が2学期の「繰り上がり・繰り下がりの計算」につながり、さらに先の筆算やかけ算の土台にもなっていきます。だからこそ、今のうちに“数の感覚”をしっかり育てておくことが大切です。

まずは市販のドリルや学校のプリントに、1日1ページずつ取り組むだけでも十分な復習になりますが、ずっと机に向かってばかりでは飽きてしまうこともありますよね。そんなときは、計算カードでクイズを出し合ったり、トランプで10になるペアを探す神経衰弱やババ抜きをしたりと、遊びながら学べる工夫を取り入れてみましょう。ボードゲームでサイコロの目を足したり引いたりするのも、立派な算数の時間です。また、タブレットで楽しめる「トドさんすう」「ワオっち!」「Think!Think!」などの無料アプリも、数に自然と親しめるツールとしておすすめです。「勉強しなさい」と言うより、「勝負しよう」「ゲームしよう」と声をかける方が、子どもはぐっと前向きに取り組めます。算数は、積み重ねが力になる教科。ドリルと遊び、どちらも上手に取り入れて、楽しみながら数に強くなっていきましょう。

「ていねいに書く」を育てる夏に。声かけと承認がカギ

国語の復習でまず意識したいのは、「ていねいに書く」という姿勢を身につけることです。入学当初は、ひらがなを覚えるだけで精一杯で、字の形もどこか頼りなかったお子さんも多かったのではないでしょうか。けれども、この時期になると手先や手首の動きが少しずつ器用になり、書く姿勢や力の入れ方も安定してきます。今こそ、「ていねいに書くこと」の練習を始める絶好のタイミングです。ただし、何度も書き直させるのは逆効果。大切なのは、書き始める前の声かけです。「お手本みたいに書いてみようか」「先生が花丸くれそうな字で書いてみよう」など、ちょっとした一言で子どもの気持ちはぐっと前向きになります。うまく書けなかった字を直すより、「この“あ”、きれいに書けたね」と良いところを見つけて褒めてあげるのがコツ。上手く書けた字には花丸を添えてあげると、それが「次も丁寧に書こう」という意欲につながります。お手紙や作品づくりなど、丁寧に書く場面なども日常にうまく取り入れ、「書く楽しさ」と「きれいに書く嬉しさ」が育つ夏になると素敵ですね。

たっぷり遊んで、ゆっくり整える。夏後半の過ごし方

せっかくの夏休み。旅行や帰省、自然体験や祖父母とのふれあいなど、普段はなかなかできない特別な時間を思いきり楽しみたいですね。こうした体験は、子どもの心を豊かに育み、これからの学びの土台にもなっていきます。一方で、お盆を過ぎたころからは、少しずつ生活リズムを学校モードに整えていくことも意識できると安心です。夜更かしや朝寝坊が続いている場合は、起床・就寝の時間を徐々に戻しながら、「朝ごはん → 支度 → 軽い学習」など、毎日の流れを整えていくのがおすすめです。学校再開までのカウントダウンを一緒にしたり、通学路の確認をしたりすることも、心の準備につながります。長い休み明けは、体も心もエンジンがかかりにくいもの。家族で声をかけ合いながら、少しずつ「いつもの毎日」に戻っていきましょう。特別な体験と日常の準備、どちらも大切にして、気持ちよく2学期のスタートを迎えられるといいですね。

ライター

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ママ先生 はるな先生

公立小学校教員。小学校1年生と年長児、0歳児のママで、現在は育休中。小学校1年生の担任経験が豊富かつ特別支援教育にも精通しており、Instagramでは年長から小学校1・2年生までの子どもたちにまつわるさまざまな課題について、子どももママ・パパも笑顔になれるようなちょっとした工夫を発信中。

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