絵本を通して親子で防災について考えみませんか?② 地震の8秒行動と留守番時の防災

住んでいる地域にもよるかもしれませんが、防災と言われると、まず頻発する地震に不安を抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。第一弾では、ハザードマップと幼児たちの防災への備えについてお話を伺いましたが、今回は「地震」に特化した備えについて、防災士さんのお話を伺いました。
夏休み、親子で過ごす時間があるときに、ぜひ一緒に考えてみてください。
■「最初の8秒を生き抜こう!」
鳥山
防災といってもいろいろありますが、今回は「地震」についてお話を伺いたいと思います。「地震」の備えとして、特に考えておくべきことはありますか?
Uno
「最初の8秒を生き抜こう!」ということです。防災リュックも避難所も、命があってこそ利用できるものです。まずは揺れ始めの8秒を生き抜くことが大事なんです。これは、私がいつも子どもにお話しする際に参考にしている絵本にも大きく取り上げられています。
■ひとりで留守番をしているときの防災の備え
「おおじしん さがして、はしって、まもるんだ 子どもの身をまもるための本」

作:清永奈穂、絵:石塚ワカメ、監修:清永奈穂 岩崎書店
鳥山
私は子どもが小学生の時姉妹2人で留守番をしているときに、震度5の地震を体験したことがあります。2人で布団に潜っていたそうですが、大人がいない時の災害、相当不安なものがあったようです。子どもだけでなく、私も帰るに帰れない状況で心配で心配で仕方ありませんでした。
この絵本では、そんなひとりで留守番をするようになった小学生くらいのお子さんを対象にした地震に対する備えが書かれています。ぜひ親子で一緒に読んでみてください。「揺れ始めの8秒を生き抜く」ということについても、非常にわかりやすく説明されていますね。
Uno
そうなんです。絵本だと、難しく考えず、わかりやすく理解できるのがいいと思います。前回紹介した絵本「どうぶつポーズであそぼうサイ」にも、災害発生時の動物ポーズがありましたが、この絵本にも同様に子どもにわかりやすく、危険を避けるための動物ポーズが紹介されています。

- すばやく安全な場所をさがす
- 安全な場所に逃げる
- 安全な場所に移動したら、まわりの危険から守るポーズをとる
これらは最初の8秒を生き抜くために、忘れてはいけないことです。そのためには、安全な場所はどこなのか、守らなければならない大事な部分がどこなのか、を日頃から子どもと共有しておくことが大切です。
自分の家の中で、まずどこが安全なのかを確認しておきましょう。絵本の中では、「何もない部屋のすみ」とされていますが、都会の住宅ではなかなかそのスペースも見つけられないかもしれません。その場合、物が少ない廊下や玄関も候補に入れて、親子で共有しておくとよいと思います
■家で被災するとは限らない。通学路や遊び場もチェック!
地震は家にいるときにしか起こらないわけではありません。通学路や、子どもだけで遊ぶ近所の公園など、身近な場所の「危険個所」や逃げ場となる「安全な場所」も、日常生活の中でチェックしておきましょう。
子どもだけの時に起こる災害は、想像しただけで不安になってしまいますよね。防災の日を前に、まずは「こんな時どうしたらいいか」を親子で共有しておくことが大切です。
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