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4歳双子を連れて家族で地方移住を決断!仕事も住まいも1からのスタートをどう乗り切った?

「&あんふぁん」では、ママ・パパたちの「はじめのいっぽ」についてフォーカス。家事や育児以外で活躍するフィールドを持つママ・パパたちに、「私がチャレンジしていること・チャレンジしたいこと」について教えてもらいます。&ブロガーズのSATOMIさんは、家族で千葉県勝浦市に移住。子育ての変化、家族の変化、これからの目標などについて話を聞きました。
&ブロガーズ・SATOMIさん

動物好きの息子&プリンセス好きの娘を育てる双子ママ。自然を求めて勝浦へ移住。在宅ワーク&ダンス講師をしながら、親子で楽しむ自然遊びを発信中。夢は双子と世界一周!
勝浦へ移住したいと思ったきっかけ
現在、千葉県勝浦市で4歳双子の子どもたちと、夫と4人で暮らしています。勝浦は私の故郷なのですが、移住する前も千葉県内で育児をしていました。ただ、都心に近い場所だったので、今のように日常的に自然に触れさせる機会は少ない環境でした。
そんなある日、水たまりができている道を通ったときに「水たまりを踏むとか泥だらけになるとか、そういう体験をそういえばさせていなかったな」と思い、子どもたちをバチャバチャと水たまりで遊ばせていたんです。そうしたら通りすがりの人に「子どもがかわいそう」って言われて。
その言葉の真意は分かりませんが、私は「自然と触れ合えるいい機会」だと思っていましたが、そうではないと思う人もいるんだなと感じて、自分の育児について深く考えるようになりました。
そうして子どもにイライラしたりして自分の育児がうまくいかないと感じたりするのは「道が狭いせい」とか、「外が暑いから」とか、すべて環境のせいにしている自分がいることに気が付きました。
それなら育児の環境を変えよう!
それならいっそのこと「環境を変えよう!」「子どもたちにとって良い環境で子育てをしたい」と思うようになりました。そして移住について夫に相談していた矢先に、勝浦にいる父が他界してしまいました。父の遺品から自分の人生設計が80歳の先まで書いてある資料が出てきて、それを見たときに「やりたいこと、楽しいことを先延ばしにしてはいけない」と強く思いました。
父は、勝浦市長を務めていた時期もあって、とても地元のことを愛していたんです。そんな父が愛した勝浦を自分なりに大切にしたいと思い、自分に何ができるだろうか、と考えるようになりました。
私自身、元々旅行も好きでしたし、世界一周もしたことがあって、いろいろな国を見てきました。そうして世界を見て勝浦に帰ってきたときでも、「やはり勝浦はいいな」と感じていたので、移住先は勝浦にしよう!と思いました。
仕事も住まいも1からのスタート
移住を決断してからの障壁はいろいろとありますが、やはり一番は夫の仕事をどうするか、という点が悩みのポイントでした。
私はそこから勝浦でできる仕事、勝浦から通える仕事などを片っ端から調べました。「こういうのはどう?」と、とにかくいろいろなプランを提案しましたが、なかなかうまくハマるものがありませんでした。
そんなときに、勝浦市の農業の「地域おこし協力隊」の募集がありました。元々、夫も農業に親しみがあったので「農業いいかも!」と初めていい反応がありました。ただ「地域おこし協力隊」ってどういう職業なのか、農業って何をするのか、不安はたくさん。募集したはいいものの、採用されるかどうかも分からず、今の仕事も退職するにできない…夫はその時期とても不安だったと思います。
私はその間、家探しに徹していましたが、地方移住の難点、意外と物件が少ないんです。空き家はあるのですが、移住を考える人はみなさん1年以上前から物件探しをしたり、改装して住むことを考えたりするので、すぐに住めそうな家を育児しながら探すというのは大変でしたね。
それでも実家に近い・公園に近い・海に近い、私の探していた条件の中で住まいが決まり、夫も無事に地域おこし協力隊として働けることになって、家族4人での勝浦生活がスタートしました。
子どもたちの遊びが自由で開放的になった

勝浦での子どもたちは、「俺の(私の)海だ!」と言わんばかりに海岸を走り回り、とにかく思いっきり遊ぶ毎日です。息子は一人でカニもエビも捕まえられるようになりました。子どもたちはおかげで本当に体力がついたと思います。

そしてこの暑い時期に特にいいなと思うのが、勝浦って涼しいんです。猛暑日がないので、熱中症に気をつけながらではありますが、外遊びもできますし、海水浴も楽しめます。
パパはパパでコミュニティができた
私は子どもたちを遊ばせるのに海によくいますが、夫は農業で山にいることが多くて、夫は夫で山のコミュニティがあるようです。同じ畑仕事をする人たちといろいろコミュニケーション取っているようで、会社勤めのときとはまた違った人間関係を築いていますね。
よく地元に移住を考える人から「私(ママ)の地元に帰ろうとするのを夫が嫌がる」と相談されます。あとは周りから「夫は連れてこられた人」のように見えるのでは、と気にする人もいます。でもそれは、ママのテリトリーに入れようとするからそう見えるだけであって、パパも移住先で自分のやりたいことができるとか、パパだけのテリトリーを見つけられるようにすれば、「連れてこられた人」という感覚ではなくなると思うよ、とアドバイスしています。


リラックス方法をうまく見つけて双子育児に奮闘中

自然豊かな環境で子育てをしていても、もちろんストレスはあります。私の場合はヨガがストレス解消法です。ヨガをして自分と向き合うと、自分でコントールできること・できないことが分かるんです。できないことはどうしようもないですから、自分ができることに集中しようと考えられるようになります。
あと、これは双子の親あるあるかもしれませんが、ショッピングモールなどで同じように双子のベビーカーを押している人を見かけると、アイコンタクトを取ったり、ときには話しかけてしまったり、そんな楽しみが双子育児にはありますね(笑)。
親が「この土地が好き」だという背中を子どもたちに見せたい

あるとき、パパが畑仕事をしながら、ぼそっと「勝浦っていいよなぁ」って呟いたことがあったんです。そういう言葉を子どもたちが聞いていて、「勝浦ってサイコーだよな!」ってマネするようになりました(笑)。そういうポジティブな言葉が多くなって、移住してから家族の関係がより良くなったなと思います。
私は本当に勝浦の街に救われているので、これからは自分も地域貢献をしたいと思っています。また、移住を検討している人の悩みに寄り添える発信ができるといいなと考えています。
家族の目標としては、双子連れで世界一周です!いろいろな世界を見せてあげたいです。そうして世界を見たあとに「やっぱり勝浦っていいよね」と改めて子どもに勝浦の良さを感じてもらえたらうれしいです。
私の父が勝浦を愛していたように、ママやパパが「この土地が好き」ということを背中で語れる、そういう気持ちを大事にしていきたいですね。