モンテッソーリ流「私は誰でしょうクイズ」イメージする力を育む!

モンテッソーリ流「私は誰でしょうクイズ」イメージする力を育む!

抽象的な言葉から「具体物」をイメージできるようになるのは、だいたい3歳から6歳にかけてです。モンテッソーリ流言葉遊び「私は誰でしょうクイズ」をご紹介します。子どもと一緒に楽しみながらやってみてください。

子どもの「イメージする力」を育てるクイズ


「言語の敏感期」に適した言葉遊びのうち、主に年中以降の子どもと楽しめる「私は誰でしょうクイズ」をご紹介します。


モンテッソーリは言葉遊びを「ルールに従って行い」、「ゲーム性を取り入れること」でより充実したものになると述べています。


また、「大人が率先して言葉遊びを楽しむこと」も重要なポイントです。


「私は誰でしょうクイズ」は、モンテッソーリ本人が提唱したものではありませんが、モンテッソーリが重視した点を満たしたうえで、この年代の子どもの活動が生き生きとするように考えられています。ぜひ、親子で楽しんでみてください。


「私は誰でしょうクイズ」

適応年齢:4~6歳(年中児~)

活動の狙い:クイズを楽しむ、想像する、条件に合致する答えを自分で考える

学習の側面:

  • ヒントを注意深く聞き、条件を考慮する
  • 複数の条件に合致するものを考え、取捨選択する
  • イメージを膨らませる、想像する
  • 自分で答えを探すので、子どもが頭を働かせる機会になる



※子どもの敏感期については、拙著「子供の才能を伸ばす最高の方法モンテッソーリ・メソッド」でも詳しく紹介していますので、ご参考ください。


また以前に紹介した「なぞなぞ3択問題」や「連想遊び」と同様に、すきま時間に楽しむことができます。


「私は誰でしょうクイズ」の遊び方

  1. ヒントを3つ出すので、よく聞いて答えるように伝える
  2. まずはヒントを1つ出して、子どもに答えてもらう
  3. 2つめ、3つめのヒントに進む
  4. 答えが複数出たときは、ひとつに決めるよう誘導する
  5. 「私は〇〇〇です」と答えを伝える

ヒントを出すときは



ヒントはテンポよく、大人も楽しみましょう。子どもが自分なりの想像を巡らせることが大事ですから、的外れな答えが出ても構いません。


答えがたくさん出たら「そうだね、どれだろうね?次のヒントも聞いてみようか」と誘導します。答えが出なくても「じゃあ次の聞いたらわかるかな?」とつなげてみましょう。

答えが複数出たときは



「ひとつだけなら、どれにする?」と子どもに考えてもらいましょう。

出題時のコツ



3つのヒントで答えが出ない場合には、臨機応変に4つ目のヒントを追加して子ども自身で自分なりのイメージを膨らますことができるようにしましょう。


このクイズでは、

正解を出すことよりも、子どもが自分の中のイメージを膨らまして想像することがより重要なのです。


途中で正解が出たとしても「あたりかどうか、残りのヒントを聞いてみようね」と伝えましょう。


自分の中ですでに答えが出ている子どもも、他のヒントを聞くことで別の表現や情報を学ぶことができますし、頭の中のイメージも豊かになります。


最後のヒントの後で子どもと“ファイナルアンサー”を確認してから、「私は〇〇〇です」という言い方で正解を伝えましょう。


正解したかどうか子ども自身が判断できるよう、「あたり!」「はずれ!」という言葉は使わない方が良いですね。


子どもが自分で「あたりだった!」と確認したところで、一緒に喜ぶようにしましょう。うまくいっているときは仮に答えが違っていたとしても、「あれー、そうなんだ?」と楽しめるはずですよ。

出題例



問題1

  • ヒント1 私は夜でもよく目が見えます
  • ヒント2 私は猫の仲間です
  • ヒント3 私は動物の王様と呼ばれています


答え:ライオン


問題2

  • ヒント1 私は黄色い体をしています
  • ヒント2 私は夏に元気に咲く花です
  • ヒント3 私は太陽の形に似ています


答え:ひまわり


問題3

  • ヒント1 私は緑と黒のしましまの服を着ています
  • ヒント2 私にお塩をかけて食べる人もいます
  • ヒント3 私は丸い形をした果物です

答え:スイカ


問題4

  • ヒント1 私はとても寒いところに住んでいます
  • ヒント2 私は暑い夏になると人気者になります
  • ヒント3 バニラ、ミント、チョコ、いちごなど色々な味があります


答え:アイスクリーム


問題5

  • ヒント1 私はとても働き者で、一日中ずっと休みなく動いています
  • ヒント2 朝にはみんなを起こします
  • ヒント3 長い針と短い針があります

答え:時計


出題例では答えが生物・無生物の両方の場合を含んでいますが、初めのうちは生物から始める方がわかりやすいと思います。子どもの理解度に合わせて調節して見てください。


十分に慣れてきたら、子どもに問題を作ってもらうのもいい頭のトレーニングになります。


子どもが問題を作ると大人とは違った感性を持っていることが良くわかり、大人も楽しめますよ。ぜひお試しください。

ライター

モンテッソーリ教育堀田はるなの画像

モンテッソーリ教育 堀田はるな

モンテッソーリ原宿子供の家・モンテッソーリすみれが丘子供の家教員、保育士。アパレル業界、eコマース、金融など様々な業種でのマーケティング業務を経験後、教育の道へ転身。日本モンテッソーリ協会承認モンテッソーリ教員免許取得。著作「子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド」。

学び・遊び・教育:新着記事

電子書籍

幼稚園児とママ・パパの情報誌

親子の保育園生活を応援する情報誌