実録!パートナーからの「NGワード」の返し方

&あんふぁんをご覧の皆さん、こんにちは!“パパって最高!”な社会を目指す子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長の杉山錠士です。パパ歴は21年。早くも長女が孫を生んだので40代にして新米おじいちゃんでもあります。
子どもの頃に読んだマンガの中で「地雷は踏んでも爆発せず、足を離した時に爆発する。だからもしも踏んでしまったら踏み続けるしかない」と見て、いつか自分が地雷を踏んでしまったときのために心に留めています。ただおかげさまでその雑学はまだ活かされたことはありません。
空気を一変させてしまうNGワードとは…?
地雷と言えば、何気ない会話の中で、それまでの空気を一変させてしまうNGワード=「地雷ワード」。夫婦のパートナーシップの話題の中ではあるあるですよね。
家事や育児に関してみたとき、ネットの記事などでは、夫が妻に言って激怒させてしまうケースが多いですが、我が家の場合は家事のメインが僕なので、やっぱりそこは逆転しているように感じます。
三大地雷ワードを挙げるとすれば・・・
1.手伝おうか?
2.なんでもいいよ
3.そんなに頑張らなくていいよ
この辺でしょうか。(他にもたくさんありますけど)
「手伝おうか」はパパ業界ではもうかなり知られた存在。改めて地雷たるゆえんは「手伝う」というのは、あくまで相手がやる前提で、主体性がないことが表れているからと言われます。以前、テレビ番組でサンドウィッチマンのお二人と共演させていただき家事育児についてお話した時に、二人とも「ちゃんと手伝ってますよ」と言ったので、それは地雷ワードだと指摘したところ「面倒くさいなぁ」と反応していました。
「なんでもいいよ」もまた主体性の欠如が問題。よくあるシチュエーションとして「夕飯どうしよう?」⇒「なんでもいいよ」という会話がありますが、これは聞いている方としては「どうしたらいいか悩んでいるから、一緒に考えてほしい」というオーダーなんですが、それを完全にスルーしてしまう形になっています。「どっちでもいいよ」「まかせるよ」も同義で、主体性が欠如している上に、放棄しているようにも感じられますよね。
「そんなに頑張らなくていいよ」は、何気ない労いではあるものの、言われた方としては頑張っていることを否定されたように受け取ってしまうことがあるのです。場合によっては「なんでそんなに頑張ってるの?」といった上から目線であざ笑われているようにも感じたりします。
返し方を工夫してキレずに済ませる
思い返せば、妻にこういうことを言われてキレてしまったこともたくさんありました。ただ、だいたいそういう時は自分自身に余裕がない時。そして、キレるのもエネルギーを使うので、さらにぐったりするし、家庭内の雰囲気も確実に悪くなります。
また、妻に「こういうことを言わないでほしい」と言ってもそうそう変わりませんし、だいたいは「良かれと思って」の発言なので、過剰反応してキレないようにこっちで工夫してみる方が建設的だと思い、言われた時の返し方を自分なりに工夫してみることにしたんです。
「手伝おうか?」に対しては
まず「手伝おうか?」に対しては、「お!ナイス気遣い!ありがとう!」。主体的かどうかなんてところを完全に無視して、気遣いとして真正面から受け止めるところからスタート。その上で、だいたい手伝ってもらうタイミングでもなければ、おそらく一人でやった方が早いので「こっちは大丈夫だから終わったら拍手で迎えて」と伝えると。「何それ?」とは言われましたが、とりあえず僕も妻も笑顔だったし、当時小さかった次女はわけもわからず妻と拍手で迎えてくれたのでよかったかなと思います。
「なんでもいいよ」に対しては
続いて、「なんでもいいよ」。先ほど例に挙げた夕飯について、妻から「なんでもいいよ」と言われた時は「じゃあ、まずはこのフライパン食べてみてくれる?」と返しました。妻は「は?」と反応したので、「なんでもいいって言ったから、いけるかなと思って」と伝えると「そういうことじゃないよ」と妻。で、そこからは、ちょっと一緒に考えてほしいという真意を伝えて、ああでもないこうでもないと会話を進めました。このケースは一瞬イラっとするのを抑えるために自分の気をそらした感じです。その上で、伝わってない真意を丁寧に伝えてみると意外とスムーズに進むと感じました。
「頑張らなくていいよ」に対しては
最後に「頑張らなくていいよ」。ちょうど大量のお皿を洗っていた時に言われたのですが、「いやいや、あなたたちのために頑張らせてください」と言ってみたところ、妻の態度が急変。それまでソファに座っていたのですが「本当に休んで、私やるから」と変わってくれました。この反応はこっちも意外でしたが、言ってみるもんだなーと思いました。
先ほども書きましたが、おおむね先方は怒らせる気などないけど、ちょっと不用意な発言になってしまっただけのこと。であれば、一瞬でも相手が予想しなかった展開を作って空気を穏やかに持っていけば、そのあとはおかしなことにはならないようです。
まあ、ただ一番大事ななのは、こういう返しができるくらいの余裕を自分でキープすることだと思いますし、それがなかなか難しいんですけどね。
ちなみに、ここまで偉そうに書いてきてこんなことを言うのもなんなんですけど、正直なところ僕自身も妻の地雷を踏むことがあると自覚しています。そんな時は、素直に詫びます。そして、そのあともしばらく責め続けられますが、決して言い返さないことを徹底しています。
そもそも踏まないのが一番であることはわかっているのですが、結婚23年が経ってもどこに地雷があるかはまだよくわかりません。
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担当カテゴリー
学び・遊び・教育
兼業主夫放送作家 杉山錠士
1976年、千葉県生まれ。兼業主夫放送作家(株式会社シェおすぎ所属)。子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長。ファザーリング・ジャパン会員。アドラー心理学勇気づけ勉強会ELMリーダー。品川区内小学校の現役PTA会長。20歳と12歳という年の離れた2人の娘を子育てする兼業主夫放送作家として、「ちょうどいいラジオ」(FMヨコハマ)「宮﨑薫のHump Night With Me」(TOKYO FM)などFMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。FJ内プロジェクト「秘密結社 主夫の友」では広報を担当。「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。著書に「新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~」(主婦の友インフォス情報社)「急に『変われ』と言われても」(共著:熊野英一 小学館クリエイティブ)