ハブラシから未来を変える!幼稚園で学ぶ“健康と環境”の出張授業

ハブラシから未来を変える!幼稚園で学ぶ“健康と環境”の出張授業

毎日当たり前のように使っているハブラシ。役目を終えても“ごみ”ではなく、新しい命を吹き込めることをご存じですか?2025年9月、さいたま市の双恵幼稚園でライオン株式会社による出張授業が開かれ、園児たちは紙芝居やダンスを通じて“健康”と“環境”を楽しく学びました。

ハブラシがつなぐ、子どもたちの“健康”と“環境”

園に設置されたハブラシ回収ボックス

ライオン株式会社は「ハブラシを捨てる」から「リサイクルする」へと意識を変える取り組みを続けています。2025年5月からは、埼玉県や全埼玉私立幼稚園連合会、株式会社コミュニティネットと協力し、県内の幼稚園や認定こども園を対象に活動をスタートしました。

子どもたちが毎日使うハブラシをきっかけに、「健康」と「環境」について楽しく学び、体験できるのがこの活動の大きな特徴です。まずは10園から始まり、2027年度には県内全域へと広がる予定で、地域や家庭と一緒に持続可能な未来をめざしています。

紙芝居とダンスで学ぶ!園児たちの笑顔いっぱいの授業

オリジナルの紙芝居に子どもたちは夢中

出張授業は、まず紙芝居からスタートしました。「歯の仕組み」や「歯みがきの大切さ」について、動物と人間の歯のカタチの違いなどをクイズ形式で紹介すると、子どもたちは大盛り上がり。「使い終わったハブラシはどうなるの?」と一緒に考えながら、ハブラシがペットボトルと同じようにリサイクルできることや、資源を大切にする気持ちも学びました。会場には笑い声や「そうなんだ!」という声があふれていました。

全身を動かして元気いっぱいにダンスをする子どもたち

続いては、身体とお口の運動で口腔機能を向上させるダンスに挑戦!動物のまねっこを取り入れた振り付けに、子どもたちは夢中になって体を動かし、会場は笑顔でいっぱいに。「楽しかった!」「またやりたい!」と元気な声が飛び交い、楽しみながら“健康”と“環境”を学ぶ時間となりました。

子どもたちの体験が家庭や地域に広がる

左:双恵幼稚園の松尾園長 右:西永英司さん

取材では、活動に関わる方々からメッセージもいただきました。ライオン株式会社の西永英司さんは「小さなころから“健康”と“環境”を一緒に考える経験はとても大切。今日の体験を家庭でも話題にして広げてほしい」と話します。埼玉県資源循環推進課の石田あおいさんは「子どもたちは吸収力が高く、学んだことを家に持ち帰って伝えてくれる。環境教育は子どもから大人へ広がる大きな力になる」と、子どもの可能性に期待を寄せました。

さらに、株式会社コミュニティネット代表の今井房子さんは「昨年のPTA総会では700本のハブラシが集まり、保護者の関心の高さを実感しました。今回の取り組みも、子どもと保護者をつなぐきっかけになると思います」と語ります。

双恵幼稚園の松尾園長も「子どもたちは紙芝居やダンスに夢中で、とても楽しんでいました。“またやりたい!”という声もたくさんあがって、遊びながら自然に学べるよい時間になったと思います。保護者の方にとっても、家庭で環境や健康について話すきっかけになればうれしいです」と、笑顔で子どもたちの様子を振り返ってくれました。

子どもたちの学びが家庭や地域へと広がっていく、そんな前向きな未来が感じられる声が集まりました。

使い終わったハブラシが新しいものに生まれ変わる仕組み

生まれ変わったハブラシ

ライオン株式会社では、使い終わったハブラシを“ごみ”ではなく、新しいものに生まれ変わらせる取り組みを進めています。集められたハブラシは植木鉢などにリサイクルされ、また別の形で私たちの生活に役立っています。これまでに全国で約203万本(25トン)が回収され、多くの人の協力でエコの輪が広がってきました。

回収ボックスは幼稚園や学校など一部の地域や施設から少しずつ広がっていて、今後はさらに身近な場所でも利用できるようになることが期待されています。使い終わったハブラシを子どもと一緒に持っていけば、毎日の中で自然とエコを体験できるきっかけになりそうです。

ハブラシから広がるやさしい未来

毎日の歯みがきと同じように、暮らしの中で“リサイクルを意識する気持ち”を持つことも大切です。使い終わったハブラシも、ただ捨てるのではなく、新しい形へとつながっていきます。

園での体験を通して、子どもたちは「ものを大切にする心」や「環境を思いやる気持ち」を楽しみながら学んでいました。こうした小さな学びが積み重なり、やがて親子で過ごす日常から明るい未来へとつながっていきます。

ライオン株式会社の公式サイトは>こちら

取材、文/やまさきけいこ、企画/&あんふぁん編集部

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