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てぃ先生に聞いてみよう!「うちの子、なんでも“どうぞ”しちゃう…その優しさ、放っておいて大丈夫?」

現役保育士であり、さまざまなメディアで活躍している「てぃ先生」は、子育て中のファミリーに寄り添う心強い存在。そんなてぃ先生に、読者のお悩みに応えてもらいます。
今回のお悩み:友達に何でも譲ってしまいます
上の子は幼稚園で友達に何でも譲ってしまいます。工場見学では前を譲り、サッカーではボールを譲り…。優しい性格なのかもしれませんが、自分の意志を貫けるようになってほしいです。[年長、1歳のママ]
譲ることがうれしいのかも。たまに声をかけてみて
友達に譲ることは、決して悪いことではありません。世の中の全員が「自分が!」と前に出ていたら、混乱を招くでしょうし、他人に譲れる人もいるのが、人間社会の構造ですよね。工場見学で「本当は前で見たかった」と泣いているなら考えものですが、この場合はそうでもなさそう。自分が前で見るよりも譲った友達が喜んでいるのを見る方が好き、または譲った友達に「ありがとう」と言われたのがうれしいなど、子どもなりにその行動を選んだ動機があるはずです。おそらく、譲ることに自分なりの役割や喜びを感じているのでは。ママの考える通り優しい性格なのでしょうから、性格を矯正する必要はないと思いますよ。
親にできることがあるとすれば、たまに声をかけること。「今日、前を譲っていたけれど、ちゃんと見えていたの?」と声をかけ、「見えていた」ならそれでOK。「見えていなかった」と答えたら「見えなくてもよかったの?」と聞き、「うん、見えなくてもいいんだ」と本人が納得しているなら、問題ないでしょう。「本当は見たかったんだ」と答えたのなら、詳しく話を聞いてみてくださいね。
ここがPoint!
「見えなくて悲しくなかったの?」と聞くと、子どもは自分が選んだ行動に自信を持てなくなってしまいます。決めつけずに子どもから引き出す聞き方を意識して。


























