子どもの算数の宿題サポートどうするのが正解?間違いを宝物にするこの方法

子どもの算数の宿題サポートどうするのが正解?間違いを宝物にするこの方法

前回は音読のサポートについてのコラムを書きました。音読と並行して出ることが多い宿題が算数の宿題だと思います。今回は算数の宿題サポートについてコラムを書きました。

宿題はなぜ大切なのか

宿題には、大きく3つの意味があると考えています。1つ目は、毎日少しずつ取り組むことで「学習習慣」を身につけることです。勉強が得意でも苦手でも、続ける力はこの先の学びの土台になります。2つ目は、学習のつまずきにお家の方が気づけることです。特に低学年は、本人もまだ苦手に気づけないことが多く、宿題がそのサインになることがあります。3つ目は、人間は忘れる生き物だからこそ、「思い出す」経験そのものが学びになることです。学校で学んだ内容を家でも振り返り、何度も思い出すことで記憶が定着していきます。宿題とは、小さな努力を積み重ねるための大切な学習のリズム作りです。

低学年の算数の宿題サポートは目で見て、手で確かめる!

算数の宿題では、家だからこそできる「具体物」を使った学びがとても効果的です。プリントの問題が分かりにくいときは、無理に紙だけで考えさせる必要はありません。家にあるビーズを数えたり、積み木を並べたりするだけでも十分学習になります。学校では道具の数が限られていますが、お家には廃材を活用して、何度も繰り返し具体物を使って学ぶことができます。例えば、画像にあるように卵パックにビーズを3つずつ入れる活動は2年生のかけ算の基礎です。1年生であれば、1つずつ入れていき、10になるまでにあと何個かを考えることも「いくつといくつ」の学習につながっていきます。目で見て、手を使って確かめる学習は、子どもにとって理解が深まりやすく、なにより楽しく取り組めます。ぜひ、お家ならではの算数のサポートを取り入れてみてください。

間違いは宝物!

家庭で丸つけをお願いしているのは、間違いをその場で解決できることが大きな理由です。多くの子にとって「マル」はうれしいものですが、実は「バツ」も同じくらい価値のある宝物です。間違えるということは、挑戦した証でもあり、今見つけたからこそ次につながります。「このバツの数だけ賢くなっていくね」「気付けたから大成功だよ」と声をかけてもらえると、子どもは安心して学習に向かえます。失敗してはいけないと思うと、子どもは挑戦を避けてしまいます。間違いを否定しない環境は、学びに向かう土台そのものです。正しさだけを求めるのではなく、過程を大切にしながら、子どもの宿題の丸付けをすることで少し心のゆとりが生まれるかなと思っています。

宿題は親子で向き合う大切な時間と考えてみる

毎日の忙しさの中で、学習サポートをしていただき本当にありがとうございます! 家庭学習は、ときに親子でぶつかってしまうこともありますが、学校としては決して親子関係を崩してしまうような宿題を出したいとは思っていません。もし負担が大きいと感じるときは、どうか遠慮なく相談してください。学校で学んだことをお家の人に話す時間は、学びの定着にとても効果がありますし、その会話自体が親子の豊かな時間にもなります。宿題が「やらされるだけの時間」ではなく、親子のつながりを感じられる時間になったらいいなと願っています。これからも、学校と家庭で同じ方向を向いて子どもの成長を見守っていける世の中になっていきますように。

ライター

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ママ先生 あすか先生

あすか先生こと池田明日香(いけだあすか)。公立小学校教員、4歳2歳のママ。ママをサポートするための母子手帳トレーナー(乳幼児の発達、ママの心理等)の資格を取得。学級の子どももわが子も学びを楽しみ、幸せに生きていけるように、母になってからも様々なところで学び、コラムを執筆。

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