ひらがなの助詞「わ・は」「お・を」「え・へ」はどう教える?くっつき言葉使い分けのコツ

文章の読み書きが始まるとつまずきやすい子が多い「くっつき言葉」を知っていますか?
「くっつき言葉」は、「お」と「を」、「わ」と「は」、「え」と「へ」など同じ音で使い方が異なる言葉のことを言います。
いつの間にか自然と見分けられるようになりますが、最初は混乱しやすい部分だと思います。でも大丈夫! 決まりがわかれば、未就学児でもすぐに読めるようになりますよ。わが家で息子が年中のときに教えた見分け方のコツを紹介します。

読み書きができるようになったと思ったら…思わぬトラップ!

幼い子どもが書く文章でこんな文章を見たことがありませんか?
ぼくわおおきくなったらうちゅうえいきたいです。
読み書きを始めたばかりの子どもにありがちなのが、助詞の「は」や「へ」を同じ音の「わ」や「え」と書いてしまうミス。
子どもが文章を書いたり読んだりする場合、それまで読み聞かせなどで耳で聞いていただけなので、このような間違いが起こって当たり前です。
私の息子も少し長い文章のお手紙を書くことが増え、ひとりで本を読むようになった年中の頃は頻繁にくっつき言葉ミスがありました。
しかし見分け方のコツを教えると、自分で考えられるようになり、1か月後にはマスターしていました。

くっつき言葉を簡単に見分けるコツ

そのコツはとっても簡単!ルールは3つです。
・ひとつの言葉の中で使う時は「お」「わ」「え」
・言葉と言葉をくっつける時は「を」「は」「へ」
・「へ」と「は」はひとつの言葉の中ではそのまま読む

ひとつの言葉の中、というのは名刺・動詞・形容詞などの単語内という意味です。単語という言い方は幼児にとって難しいので、「ひとつの言葉」と説明します。
(例)「おすし」「こわれた」「おもしろいえほん」
「を」「は」「へ」は言葉と言葉を繋げる役割の品詞、「助詞」です。子どもにわかりやすいように「くっつき言葉」と言われています。
(例)「これはえんぴつです」「そのノートをください」
ほとんどがこのルールで見分けがつきます。ひとつ気をつけなくてはいけないのが、挨拶言葉です。
「こんにちは」「こんばんは」はひとつの言葉内の“わ”の音ですが、「は」の表記になります。
これは語源である「今日は〜〜」「今晩は〜〜」における助詞の「は」だからです。その後に続く挨拶文を省略して、「こんにちは」になったんですね。
ルールとしては同じなので、その部分も説明してあげると一歩進んだ理解に繋がります。

つまずいたとき自分で考えることが大切

例えばこのような文章が出てくるとします。
「おかあさんはわたしとえきへむかいました」
→「は」と「わ」、「へ」と「え」が並んでいます。
「わたしははみがきをする」
→“わ”と読む助詞の「は」とそのままの音で読む単語の「は」が並んでいます。

きちんと見分けるテクニックがあればスムーズに読めそうですが、はじめは混乱するでしょう。
息子もよく「ママ、これはどっちで読むの?」と引っかかる度に質問していましたが、私はすぐ読み方を教えませんでした。
つまずいた時に正しい読み方を教えるのは簡単です。しかしその方法だとおそらくすぐに忘れてしまいます。
質問をされた時は「それは言葉の中の音?言葉と言葉を繋ぐ音?」と質問で返すようにしていました。
最初は「なんで教えてくれないのー」とイラッとしていましたが、根気よく続けると質問する前に自分で考えるようになりました。
そこまでいけばあっという間に、くっつき言葉マスターへとレベルアップ!
「自分で考える」ことの大切さを目の当たりにした出来事です。これは私の中での方針ですが、その場しのぎで答えをすぐに提示せず、常に「考える」ステップを踏んでもらようにしています。
少々時間や手間はかかりますが、知識を自分のものにするまでの圧倒的な近道です。

くっつき言葉がわかれば読み書きがもっと楽しくなる!

くっつき言葉の使い分けができるようになると、読み書きがスムーズに進みます。
読み分けができないうちは読書をしていても意味がわからない箇所がでてくることも。慣れるまで少し時間はかかりますが、体感的にルールが身につけば自然と読み分けができるようになるでしょう。くっつき言葉マスターになり、読み書きがもっと楽しくなるといいですね!

ライター

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&あんふぁん編集部 &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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