お友達の言うことを聞いてしまう…「優しすぎる子」が我慢しなくていい方法、しばぴーが教えます!

お友達の言うことを聞いてしまう…「優しすぎる子」が我慢しなくていい方法、しばぴーが教えます!

芸人300組にネタを提供してきた作家「芝山大補」さんこと「しばぴー」が、お笑い芸人が使っているコミュニケーションの技術を伝授し、お子さんや保護者のコミュニケーションの悩みに答える『教えてしばぴー!人生が楽しくなる「コミュ力」レッスン』。今回のお悩みは…?

case. 今回のお悩み

やりたい係があるのに、お友達から手を挙げないでと言われ、結局違う係になってしまいました。そのような時、どう対応すればよかったでしょうか?

質問ありがとうございます。

うわ〜!わかる〜!僕も子どもの頃、よく友達にそういうお願いをされていたんです。いま思えば、僕が優しすぎる子だったからでしょう(自分で褒めるスタイル)。

でも少し真面目な話をすると、これは僕が相手のお願いに応えすぎたから起きたんですよね。お願いごとを聞いていたら最初は感謝されます。ただ人によっては「お前は悪魔か!」ってツッコミたくなるぐらい、つけ上がってくるんですよ。今回の相談者さんのお子さんも「つけ上がられた」ケースだと思います。

「我慢できたこと」ばかり褒めるのには気をつけよう

一度、「なぜ僕はイヤなお願いにも応えてしまうんだろう」と考えたことがあったんです。それで一つ、これが原因かなと思うことがあって。

僕、妹がいる長男なんです。だから、よく母から「お兄ちゃんだから我慢しなさい」って言われて育ちました。それで我慢すると、母から褒められたんです。だから、僕は次第に「我慢をすることは良いこと」って考え方になっていました。

もちろん、すべての原因が「我慢を褒めている」からではないと思います。しかし、どんな親も「我慢できたこと」ばかり褒めてしまいがちです。

でも、それなら「自分の意思をハッキリと伝えたとき」にも褒めてあげるようにする。そうすると子どもは「本心を伝えるのは良いこと」と思えるようになる。そうすれば、無茶なお願いも断る意思を示せるようになると思うんです。

我慢しなくていい!2つの対処法

でも、それだけでは改善できない可能性もあります。そういう人のために2つの方法を教えます。お子さんと一緒に練習して使ってみてください。

1.とぼけたフリをする

一つ目の方法は「とぼけたフリ」をすることです。

■例

A:手を挙げないで!

B:え〜わかった〜。(でも実際にはなりたい係で手を挙げる)

A:なんで手を挙げたの?挙げないでってお願いしたじゃん。

B:あっごめん!さっきの冗談だと思ってた〜。

山の頂上で「なんでAに気を遣わなアカンね〜ん」と叫びたくなりますが、ハッキリ「イヤだ」と言って敵意を持たれることも面倒です。だから、こうやってとぼけたフリをするのもアリかなと思います。そう、名付けて「能ある鷹は爪を隠す作戦」です。

2.無茶な条件を言う

もう一つの方法が「無茶な条件を言う」というものです。

■例2

A:手を挙げないで

B:え〜!じゃあ、僕が納得できる理由があればいいよ!

これは無茶な条件を言うことでお願いを断る方法です。(過去にも紹介した方法なので詳しくは第5回を読んでね)これをすると、お願いを聞いてもらうためには「条件をクリアしない」といけなくなるんですよ。

本来の使い方は条件を絶対にできないことにして笑いに持っていくのですが(詳しくは第5回を読んでね)、冗談にすると「そういうのはいいから」と流されるかもしれません。だから、今回は少し真面目なテイストで「納得できる理由があればいいよ」にしたほうがよいと思います。

これで返すと相手は、「なぜ手を挙げてほしくないか?」の理由を話さないといけないので、どんな気持ちで言っているかがわかるかもしれません。

それがわからなくとも、人の意思を操作することに納得いく理由なんてあるわけがないんで、簡単に断れると思います。

もしよければ、この2つの方法もやってみてくださいね。お子さんは優しすぎるので、時には断ることの大切さを教えてあげてください。

断ることも大切!

今回のまとめ

では、今回のまとめっ!

  • 自分の意思を言った時にも褒めてあげる
  • とぼけたフリをして「冗談だと思ってた〜」と言う
  • 無茶な条件「僕を納得させられたらいいよ」と言う

気づけばもう一年が終わる!
年々時が経つのが早く感じます。
来年もいろんな人を笑いの技術で救えるようにがんばります。
読者のみなさま今年も大変お世話になりました。
来年もどうぞ&あんふぁんとしばぴーをよろしくお願いします。
では、また来年お会いしましょう!!
良いお年を!!

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学び・遊び・教育

ネタ作家 芝山大補

お笑い芸人300組以上のネタ作家を務める人気お笑い講師。2007年NSC大阪校入学。2009年・2011年にはキングオブコント準決勝進出。ネタ作家に転身後は、賞レースのファイナリスト、セミファイナリストなどのネタ制作に携わる。
「笑いの力で人間関係に悩む人を救いたい」という思いから、お笑いの技術を言語化。2022年には「おもしろい話し方 芸人だけが知っているウケる会話の法則」(ダイヤモンド社)を出版し、2024年2月には7万部を達成。現在は大学や企業の講演でも活躍中。その他の著書に「お笑い芸人が教える みんなを笑顔にしちゃう話し方」(えほんの杜)がある。

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