共働き家庭でも無理なく育つ!「受験する・しない」に関係なく大切な「学ぶ力」

2026年から私立高校の授業料実質無償化が拡充され、中学受験(いわゆる「中受」)が気になっている方も多いでしょう。ただ「うちはまだ先のことかな…」と漠然としていたり「忙しいけれど子どものサポートはできるかな」不安と感じる方も多いかと思います。
この記事では、未就学~低学年期に家庭で育みたい習慣や視点を、中学受験をする・しないに関係なく活かせるポイントについて解説します。
共働き家庭でも大丈夫?「中受」は特別な話?
中学受験率は、とくに高い東京都文京区でも5割程度、全国的に見れば中受をするご家庭は少数派です。
一方、共働き世帯が全体で7割を超えている現在では、中学受験でも共働き家庭が多くなっています。また元々中学受験するつもりはなかったけれど、お子さんが受験に興味を持ったり、何らかの理由で地元の中学とは違う環境に変えたい、といった理由から急遽受験を決めるご家庭も少なくありません。
柔軟な進路選択に対応できるよう、今から少しずつ準備しておきましょう。
出典元:
東京都教育委員会|「公立学校卒業者(令和6年度)の進路状況調査編」
独立行政法人 流同政策研究・研修機構「専業主婦世帯と共働き世帯」
中学受験する・しない、それぞれの良さと違い
中学受験にはメリットもデメリットもあります。
どちらが大きいかはご家庭の考え方や、お子さんのタイプによって変わります。お子さんやご家庭にとってどんな環境が望ましいのか、日頃から家族で話し合っておくことが大切です。
中学受験をするメリット
私立学校は学校によって特色がはっきりとしています。
自由な校風や面倒見が良い学校、国際教育に力を入れている学校や理系教育に強く実験設備が整った学校など、非常にバラエティ豊かです。
部活動の種類が豊富な学校も多いので「子どもに合った環境を選びたい」というご家庭には、多様な選択肢が大きなメリットでしょう。
また学習進度が早く高校受験も無いので、6年間かけて効率よく学べる点が大学受験に有利といえます。
中学受験をしないメリット
受験をしない場合は、受験勉強以外に時間やお金を使うことができます。
探究活動や習い事にのびのびと取り組んだり、入試対策や塾のクラス分けを気にせずお子さんの理解度に応じて落ち着いて学習できる点がメリットです。
さらに、英語や算数・数学など、得意なことをどんどん先取り学習する時間的余裕もあります。
高校受験・大学受験では英語の難化が急激に進んでいるので、早くから英語に力を入れられるのは中受をしない大きなメリットです。
低学年からの塾通いは必要?
もし中学受験するなら、早くから塾に通ったほうが良いのではと思われるかもしれません。しかし低学年からの通塾は必ずしも必要ではありません。その理由を説明します。
小1・小2の通塾日数は週1回
多くの塾の低学年コースの授業は週に1回程度。あくまで勉強は家庭学習が中心です。
また低学年ではおうちの方の送迎が必要なことも多いため、共働き家庭にはかえって負担が大きいかもしれません。
低学年カリキュラムは家庭でできる内容
塾の低学年カリキュラムは、基礎学力を固めたり算数パズルなどで思考力を鍛える内容が中心。入試問題に直結する内容ではなく、家庭学習で十分学べる内容です。
高学年で息切れする可能性も
早くから受験を意識しすぎてしまうと、途中でお子さんのやる気が急降下してしまうことがあります。高学年のいよいよ受験生という時期に「子どものモチベーションが上がらない」「受験生としての自覚が感じられない」とおうちの方が焦ってしまうことで、親子関係がギスギスしてしまうかもしれません。
忙しい日々の中でも「学ぶ力」はつけられる!中受にも備えられる家庭学習のポイント
共働きで忙しい中でも、工夫次第でお子さんの「学ぶ力」を育むことができます。
低学年でしっかり学びの基礎が固まると、もし中学受験をするとなった時の強力な下支えになります。もちろん中学受験しない場合も、勉強のつまずきが増える中学以降の勉強をスムーズに進めるためには、今から土台をしっかり固めることが大切です。
1. 毎日15分の朝学習
学習習慣をつけるためにも、ぜひ朝の時間を有効活用しましょう。
登園や登校という制限時間がある中で、ぐっと集中すると脳が活性化され1日を気持ちよくスタートできます。
また集中をコントロールする力は、どのような勉強をするにも役立ちます。
中学受験するとなった場合も、朝の時間を有効に活用できると大量の宿題を効率よく学習を進めることができるでしょう。
2. 算数パズルで思考力を鍛える
未就学から低学年期は脳が発達するとても重要な時期。この時期に試行錯誤する楽しさを体験すると、柔軟な思考力や粘り強くやりぬく力が育ちます。
おすすめは算数パズル。図形や計算がパズル形式になっているので、ドリル教材のような単純な反復学習が苦手なお子さんもゲーム感覚で楽しめるでしょう。
3. 帰宅後の「今日は何を学んだ?」対話
アウトプットは最も効果的な学習法。今日学んだことを楽しそうに聞いてあげることは、何よりもお子さんにとって効率良い復習になります。
もし説明が曖昧なところがあったら、そこは理解が不十分な箇所。「それってどういうこと?」と優しく質問し、「一緒に調べてみよう」とお子さんの理解を深めるサポートをしましょう。
4. 週1回だけ、振り返りシートor 3行日記
週末など時間のある時には、お子さん自身が自分の取り組みを目に見える形で書き出してみましょう。「今日できたこと」「難しかったこと」「明日やること」を振り返り、客観視することで、お子さんのセルフマネジメント能力が高まります。
ダメ出しはせず、言語化するためのサポートが大切です。お子さんに自立的な学びの姿勢が育っていれば、どのような進路選択にも柔軟に対応することができます。
5.「学ぶって楽しい」と感じられる体験を
幼児期から低学年の時期で大切なのは、実体験を通じて楽しく学ぶことです。
お子さんが興味を持ったものを一緒に観察・実験したり、読書や旅行・イベントにお出かけしたりして、五感を使った体験を意識しましょう。
「楽しかった」という思い出がたくさんあると、机上の勉強をスタートした時に「これってあのことだ!」と、体験と知識が結びつき理解が深まります。
「どっちの進路でもOK」今できることに取り組もう
地域によっては中受する子が多数派という小学校もあるでしょう。子どもはお友達の影響を大きく受けますから、「自分も中学受験をしたい」と急に言い出すかもしれません。
大切なのは日頃からの家族の対話。「自分は信頼されている」と感じられれば、お子さんは自分で目標を見つけ、それに向かって素晴らしい集中力と粘り強さを発揮します。
親御さんは「どちらの選択肢でも応援するよ」というスタンスを伝えつつ、お子さんが「今目の前にあること」に一生懸命取り組めるようサポートしていきましょう。
ナビゲーター
担当カテゴリー
学び・遊び・教育
算数教材「RISU」代表取締役 今木智隆
RISU Japan株式会社代表取締役。京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザー行動調査・デジタルマーケティング専門特化型コンサルティングファームの株式会社beBitに入社。金融、消費財、小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年より同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、延べ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーのハイレベルなアフタースクール等からも算数やAIの基礎を学びたいとオファーが殺到している。


























