2歳さんのドタバタ劇遊びは予定どおりにいかないのが、いちばん面白い!

2歳さんとの劇遊びは、予定通りにいかないからこそ面白い。みんなが知っている絵本をベースに、歌って笑って役を変えて。ドタバタの中にある、かけがえのない成長のひとときをご紹介します。
2歳さんのドタバタ劇遊び 〜予定どおりにいかないのが、いちばん面白い〜
2歳さんとの毎日は、まさに“予測不能”。さっきまで笑っていたのに、次の瞬間には気分が変わることもしばしば。けれど、そのくるくる変わる気持ちこそが、実は劇遊びをいちばん面白くしてくれるのです。今回は、みんながよく知っている昔話や童話をベースにした、2歳児さんのドタバタ劇遊びの様子をご紹介します。
みんなが知っているお話だから、安心して世界に入れる
私が担当している2歳児クラスでは、毎年「劇あそび」をしています。時期が来ると毎日15分ほど、全員参加で楽しみます。学期の最後には保護者に見てもらう機会がありますが、むしろ発表会よりも過程が大切。毎回の練習を、まるで本番のように子どもたちが楽しんでいます。選ぶ題材は、子どもたちがよく知っている絵本から。
「3匹の子ぶた」
「大きなかぶ」
「てぶくろ」
「はらぺこあおむし」など、ストーリーを一から説明しなくても自然と世界に入り込めます。
まずは絵本の読み聞かせからスタート。けれど、ただ読むだけではありません。
「ふっふのふー、ふっふのふー!」
「うんとこしょ、どっこいしょ!」
「あなたはだあれ?」
みんなで声を合わせる“参加型”にすることで、子どもたちはぐっと前のめりに。「次はここだよね?」と目を輝かせながら待つ姿が見られます。声をそろえる体験は、安心感や一体感にもつながります。

セリフは少なめ、歌はたっぷり
2歳さんにとって、長いセリフは少しハードルが高め。そこで、劇中歌をメインにしています。たとえば「3匹の子ぶた」なら、
・子ぶたの登場の歌
・おうちができた歌
・おおかみの歌
といったように、場面ごとに歌を用意します。
配役に関係なく、みんなで何度も歌うことを繰り返します。リズムに合わせて体を動かしているうちに、自然と振り付けがついたり、声がどんどん大きくなったり。「できた!」という成功体験にもつながっていきます。
市販の昔話ベースの劇遊びCDを使うこともありますし、劇の内容に合わせて替え歌を作ることも。オリジナルの歌ができると、それだけで特別感が増します。おうちでも劇の歌を口ずさんでいる子もいるようで、保護者も一緒に楽しんでくれています。
衣装を着ると、気持ちがぐんと動く
立ち稽古の際に衣装を着てみると、子どもたちの表情が変わります。
「ぼく、オオカミだよ!」
「わたし、子ぶた!」
衣装は、役へのスイッチのようなもの。ぐっとその世界に入り込みます。けれど、2歳さんは気持ちが変わるのもお約束。配役は子どもたちの希望を聞きながら決めていきますが、最初から固定はしません。途中で「やっぱりこっちがいい」と言い出すこともあります。
今年は、張り切ってオオカミ役を希望していた子が、子ぶたの可愛い衣装を見た途端に「わたし、子ぶたにする!」と変更宣言。「あら、オオカミがいなくなったな…」と思ったら、今度は別の子が「ぼくがやる!」と名乗り出てくれました。
柔軟に進められる余白があったからこそ、慌てずに楽しむことができました。ちなみに、希望者がいなければ先生がオオカミをやってもいいかなあと思っているのですが、いつもなんだかんだで、子どもが演じています。それで結局、私はだいたい“子ぶたのお母さん”担当になったりします。

ニット帽を加工して作った動物の帽子。「てぶくろ」を演じた時にくま、ねずみ、かえる、うさぎの衣装として用意しました。

「わたし、子ぶたにする!」と変更宣言にあった帽子は、こちらです。
予定を決めすぎない勇気
劇遊びは、きっちり完成させることが目的ではありません。予定通りに進まなくてもいい。役が変わってもいい。歌が途中で違う歌になってもいい。「さて、今日はどんな方向に行くかしら?」そんな気持ちの余裕があると、大人も一緒に楽しめます。
2歳さんとの劇遊びは、完成度よりも“その瞬間のワクワク”。ドタバタしても大丈夫。むしろ、そのドタバタこそが宝物です。ここまで読んでくださった皆さんも、おうちで絵本を読むときに、ぜひ一か所だけ“みんなで言うセリフ”を作ってみてください。きっと、いつもの読み聞かせが少しだけ特別になりますよ。
さて…次はどんな劇にしようかしら?2歳さんたちの気分次第、ですね。ふふ。

はらぺこあおむしの練習中です。

「てぶくろ」を演じているこどもたち。




























