【先生へのお礼の手紙】幼稚園教諭が涙した内容とは?
幼稚園や保育園に通っている子どもたちは、もうすぐ進級・進学ですね。
1年間お世話になった先生との時間も残りわずか。感謝の気持ちを込めて手紙を送ろうと考えている親子も多いのではないでしょうか。
私は幼稚園教諭、保育士として勤務していた経験があり、年度末には子どもからお手紙をもらったり、保護者がクラスみんなのメッセージを集めてプレゼントしてくれたり…たくさんのお礼の手紙をもらいました。
子どもたちが一生懸命に書いてくれた文字や絵。その子らしさにあふれたお手紙はどれもとてもうれしくて、大切な宝物になります。
今回は、私がもらった手紙の中でも特に感動したエピソードをもとに、先生へ手紙を書く際のポイントをお伝えします。
実際に涙したお礼の手紙の内容は
その手紙をくれたのは、運動が好きでとても活発な年少の男の子。
みんなでいっせいに活動するのはちょっと苦手で、着替えの時間などは遅れがちでした。当時副担任だった私は、ほかのみんなが着替えを終えて外遊びに出かけたあと、その子の着替えをフォローをする機会が多くありました。
「10数える間に着替えてみよう!」「先生のお掃除とどっちが早いか競争!」「着替え終わったら〇〇くんの好きなかけっこしようよ」など、なかなか行動しないその子がスムーズに着替えるよう試行錯誤して声かけ。新人だった私は、毎回とても苦労していました。
似顔絵とともに書いてあった言葉は
年度末、その子からもらったお手紙は、〇と線で一生懸命に描いた私の似顔絵でした。その横に書かれたママからのメッセージを見て、私は思わず号泣してしまいました。
「家でいつも〇〇先生が一番やさしくて好きと言っています。2人でお話する時間がとてもうれしかったみたいです。1年間やさしく寄り添ってくださり本当にありがとうございました」
私は、その子本人から「先生が一番好き!」と言われたことは一度もなかったのです。それどころか、どの先生にも自分から甘えるようなタイプの子ではありませんでした。
でも考えてみれば、なかなか着替えずみんなに置いて行かれてしまっても、どこか楽しそうにしていたその男の子。私が一対一で向き合う時間を励みに、苦手なこともがんばっていたのかもしれない…とその時初めて思ったのです。あの時間をそんなふうにとらえていてくれたなんて…と思うと、涙が溢れました。
バス通園で直接保護者とお話する機会もほとんどなく、その手紙をもらわなければ気づくことができなかったかもしれません。
「表面に見えていない子どもの想いに気づける先生になりたい」と強く感じ、新人だった私にかけがえのない学びをあたえてくれた手紙です。
お礼の手紙のポイントはおうちで話す子どもの気持ち
私がもらってうれしかった手紙ように、「子どもが園生活で感じていたことを伝える」のが、お礼の手紙のポイントではないかと思います。先生自身が、一緒に過ごした時間で子どもたちが何を感じて、何を届けられたのか…ということを知ることができるのは、とてもうれしいものです。
エピソードや気持ちを代弁してあげてください
幼児期の子どもたちは長い文章を書くこともできませんし、改めて感謝の気持ちを言葉にして伝えることはまだできません。そして大勢の子どもと過ごす先生とゆっくり話す時間をもてないこともあり、直接伝えていない想いがたくさんあると思います。
家でほっとした時間に、園でのできごとや想いをママやパパには話しているはずです。うちの年長の娘も「今日ね、先生が縄跳び上手って言ってくれたの、だから明日もがんばる」などと、寝る前に布団で横になっている時に急に言い出すことがあります。
そのようなエピソードを代弁して伝えるようにすると、先生にとって感慨深いお手紙になると思います。
手紙を書く前に子どもにインタビューしてみよう
日々の子どもの言葉や様子をメッセージとして添えるのもいいですが、改めて子どもにインタビューするのもいい方法だと思います。
・先生と遊んで楽しかったことは?
・先生のどんなところが好き?
・一番がんばったことは?
・一番よく覚えている行事は?
このような質問をしてみると、園生活での子どもの気持ちが聞き出せます。その答えを、親が書いてもいいですし、文字が書けるなら子どもに書かせるのもいいですね。
子どもの成長を共感しあえたらうれしい
インタビューする時間は、手紙を書く前だけにこだわらず、ごはんの時、お風呂の時などゆったりした時間に聞いてみると、楽しかったこと思い出しやすいかもしれません。運動会や発表会のビデオを振り返るのもいいですね。
また、保護者として感じた1年間の子どもの成長を書くのもいいと思います。きっと先生も同じように感じていて、保護者と共感しあえたらとてもうれしいですし、ずっと思い出に残しておきたいことだと思います。
うちの娘ももうすぐ卒園。クラスの保護者で協力して、卒園式の日に先生に渡す手紙を用意している真っ最中です。娘と一緒に園生活を振り返りながら、感謝の気持ちが伝わる手紙を届けたいと思います。