『ベビーブックFirst』で英語とふれよう!0・1・2歳からはじめる英語教育
「わが子には英語を使いこなせるようになってほしい」と思っているおうちの方は多いのではないでしょうか。
そんな思いに応えて、『ベビーブックFirst』2024年夏号でははじめて、日本語と英語の二カ国語表記に挑戦!
0・1・2歳のうちから英語に親しむために、おうちではどんな関わり方をすればよいのか、英語教育の専門家に聞きました。
※この記事は小学館「ベビーブックFirst 2024年夏号」の内容を掲載しています
教えてくれたのは… 佐藤久美子先生
玉川大学・大学院教育学研究科
名誉教授。専門は英語教育、言語学。乳幼児の言語獲得・発達研究を行う。楽しい歌やチャンツを扱う、NHK Eテレ「えいごであそぼ Meets the World」などの総合指導を務める。
国籍の異なる人とのやり取りが 当たり前の時代に
英語は国際共通語であり、グローバル化が進む現在は、社内公用語を英語にしている会社も少なくありません。
また、働く世代の人口が減っている日本では、これまでと同じ労働力を確保するには外国の方の助けを借りる必要があり、日本国内にいても国籍の異なる人と接することが増えていきます。
これからの時代を生きる子どもたちは、「国籍の異なる人と力を合わせて働くのが当たり前」という社会に出ていくことになるため、共通語となる英語が使えたほうがさまざまな人とつながることができますし、将来の選択肢も広がっていきます。
使える英語を 身につけることが重要
現在は小学3年生から「外国語活動」の授業が始まり、学校教育の中でも英語を実際に使って自分の意見を伝え合う活動が増えてきています。また、小学校高学年や中学・高校の英語の授業でも、4技能5領域(「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)」「書くこと」)の力をバランスよく伸ばすことが重視されています。社会に出たときに求められるのは、実際のコミュニケーションで役立つ「使える英語」です。自分の気持ちを伝えるツールとして英語を使いこなせる力の重要性は、今後ますます増していくでしょう。
英語にふれるのは 早ければ早いほど効果的
英語学習は、何歳からでもその年齢に合った学び方で始めることができます。ただし、使える英語を身につけさせたいのであれば、スタートは早ければ早いほど効果的です。特に、0・1・2歳は下に挙げたような理由から、英語学習のスタートには最適の時期だといえます。親子の遊びの中で楽しみながら、英語を聞いたり話したりする機会をつくっていけるといいですね。
0・1・2歳での 英語スタートがおすすめの理由
① 聞く力がすぐれている
この年齢の子どもは、耳で音を聞き取る力やわずかな音の違いを聞き分ける力が非常にすぐれています。そのため、この時期からネイティブの英語を聞けば、自然と正しい発音を身につけることができます。
② まねっこが上手
1歳台後半から2歳台の子どもは、身近な人や動画などで聞いたフレーズをまねっこするのが得意です。母語の日本語でも、特に2歳台では上手にまねっこをよくするので、耳から聞いた英語をそのまま言ってみることも習慣化しやすくなります。
③ 「お勉強」ではなく親子の遊びの中で楽しめる
0・1・2歳は、見るもの・聞くものに対して好奇心がいっぱいの時期。英語に関しても「お勉強」という先入観を持たずに、親子の遊びを通じて、楽しみながらさまざまなことを学び取っていくことができます。