『ベビーブックFirst』で英語とふれよう!0・1・2歳からはじめる英語教育
ここが気になる! Q&A
Q.早くから英語を始めると日本語の習得に悪影響はないのでしょうか?
A.幼い子どもは、日本語は日本語、英語は英語でそれぞれ同時に獲得していくので、日本語の習得に悪影響が出ることはありません。聞いた言葉を一時的に記憶する「ワーキングメモリ」という脳の働きは、2歳ごろから発達するといわれています。早くから英語を真剣に聞いてまねする経験をしている子どもは、日本語の習得においても相手の言ったことをそのまま繰り返す反復力が高くなり、語彙(ごい)力も高くなるという研究結果もあるので、安心してくださいね。
Q.英語の発音をよくするために、0・1・2歳の時期にやっておくとよいことは?
A.英語にも日本の方言のような各地域独特のイントネーションがあり、ネイティブの人が皆、正しい発音ができるとは限りません。英語の発音をよくするには、0・1・2歳の時期から標準語の音源を聞かせることが大切です。質のよい音源にふれられるように、監修者がついているコンテンツや英語教材などを聞かせることをおすすめします。
Q.親の発音が悪いと子どもの発音も悪くなってしまうのでしょうか?
A.おうちの方の不正確な発音とネイティブの正確な発音の両方を聞いて育った場合、子どもはネイティブの発音をまねします。コミュニケーションの中で英語を学ぶために、おうちの方の語りかけは続けてほしいのですが、発音に自信がない場合は、標準的な英語で話されている英語教材や動画などの音源を聞かせる時間もつくりましょう。
Q.英語の動画やDVDを見せるとき、字幕は必要ですか?
A.まだ字を読むことが難しい0・1・2歳の子どもは、耳から聞くことで言葉を理解していきます。動画やDVDの内容を理解することだけを目的とすれば、字幕は必須ではありません。英語の字幕を出した状態で見せるようにすると、子どもが知らず知らずのうちに、字幕の英語表記と聞こえてくる音を結びつけて理解できるようになったり、おうちの方が内容を理解しやすくなるなどのメリットはあります。しかし、それよりもお子さんと一緒にコミュニケーションをとりながら見ることが重要です。
Q.子どもの英語のまちがいは直すべきですか?
A.「その言い方は違うよ」と指摘する必要はありませんが、子どもが“I like apple.”と言ったときに、おうちの方が“Oh, you like apples.”と複数形にして言い直すなど、おうちの方が正しいお手本を示し、まちがいをさりげなく直していくとよいでしょう。0・1・2歳の子どもにとって大切なのは、正しい英語を使えるようになることよりも、間違いをおそれずに英語を使ってみようと思える素地を育むことなので、おおらかな目で見守っていけるといいですね。
Q.英語の教材や英語音声が流れるおもちゃを選ぶときのポイントは?
A.基本的にはおうちの方の好みで選ぶのでかまいません。おうちの方が英語の発音に苦手意識がある場合は、音声ペンがついている教材や二次元コードを読み込むと音声が流れる絵本などを選ぶのもよいでしょう。英語アプリを使えば、おうちの方が忙しくても手軽に英語にふれる時間をつくれます。英語の絵本に興味を持ってもらいたい場合は、フリップをめくると絵が出てくるといった仕掛けがついているものを選ぶと、興味をかきたてるきっかけになるはずです。
Q.英語教室に通わせたいのですが、子どもが英語に興味を持つまで待つべきですか?
A.2歳台までの子どもが通える英語教室では親子で一緒に通えるクラスを設置していることが多いので、おうちの方自身が興味を持っているのであれば、親子クラスに通うことから始めてみてもよいと思います。この年齢の子どもは、おうちの方がニコニコ楽しそうに取り組んでいることには自然と興味を持つようになるものです。歌やダンスなどで、親子で一緒に英語に親しめるクラスを選べば、英語がはじめての子も無理なく楽しめるのではないでしょうか。
Q.英語教育にお金をかける余裕がない場合でもできることはありますか?
A.英語教育は、たくさんのものを与えなければ成果が出ないというものではありません。気に入った英語の絵本1冊を繰り返し読むだけでも、おうちの方とのコミュニケーションを子どもが心から楽しめていれば、豊かな学びになります。テレビの子ども向けの英語番組や、子ども向けの英語の動画など、今は無料で楽しめるコンテンツも充実しています。まずはそういったものの中でお気に入りを探してみるのもよいでしょう。
Q.今のうちから国籍の異なる人と出会う機会をつくったほうがよいのでしょうか?
A.おうちの方は「英語は国籍の異なる人とのやり取りで使うもの」と思うかもしれません。しかし、子どもにとってはおうちの方と英語で話せるだけでも十分に楽しめるものです。地域の国際交流イベントなどに参加してみるのもよい経験になりますが、おうちで英語遊びをするだけでも子どもの英語への興味を育むことはできますよ。
Q.アルファベットの読み書きは何歳ごろから始めるのがよいですか?
A.3歳半を過ぎて、ある程度の英単語を口に出せるようになった時点で始めるのがおすすめです。「お勉強」としてではなく、クレヨンでお絵描きを楽しんだあとで「AからZまで書いてみよう」と声をかけ、遊びとして取り組んでみましょう。自分の名前を英字で書けるようになると、アルファベットに親しみを持つようになります。
イラスト/市川彰子 デザイン/平野 晶 文/安永美穂 構成/ KANADEL
「ベビーブックFirst 2024年夏号」 価格:1300円
『ベビーブックFirst』2024年夏号では、本誌を含めて、ふろくDVDのオリジナルコンテンツを日本語・英語の二カ国語で展開。
また、アンパンマン・ばいきんまんのパペットを使ってコミュニケーション遊びをしたり、親子で楽しく英語にふれる体験ができます。ぜひ、チェックしてみてくださいね。
※この記事は小学館「ベビーブックFirst 2024年夏号」の内容を掲載しています