親子で読みたい！楽しく前向きな気持ちで“SDGs”について考えられる絵本『海の底のとくべつ』

SDGs絵本大賞入賞作品『海の底のとくべつ』

絵本を描こうと思ったきっかけは？

子どもが絵本が好きで一緒に読むようになってから絵本の魅力に引き込まれ、イラストレーターとして絵を描くだけではなく自分でストーリーを考え絵本づくりに挑戦したいと思うようになりました。
そんなときに、SDGsをテーマにした絵本大賞を見つけ、「海の豊かさを守ろう」というテーマで絵本を制作し出版することになりました。

持続可能な開発目標（SDGs）の中から海をテーマに選んだ理由は？

私は三重県の生まれで、海のすぐそばで育ったのでテーマはすぐに決まりました。頭の中に絵やストーリーが一気に浮かんで、すぐに絵本の制作に取り組みました。

読んだ人へやさしく伝わるメッセージ

絵本を通して伝えたいこと、この本に込めた想いとは？

ニュースから環境問題について考えることもあるのですが、日々の生活の中ではサンマの漁獲量や値段のほうが気になってしまいます。
環境問題というと想像しにくい部分があったりしますが、おいしい魚を食べるためにも、きれいな海を保つことは大切です。

絵本を通して、「きれいな海を保とう」ということが一番伝えたい部分なのですが、押しつけではなく楽しく気持ちよいかたちでメッセージを伝えたいという想いがありました。

ストーリーをつくるうえで意識したことは？

絵本なので、子どもと一緒に楽しい時間を過ごしてほしいという想いがあったので、読んでわくわくするようなストーリーにしたいと考えました。

子どもたちは学校や授業の取り組みで、SDGsについてや「海をきれいにしよう」ということも知っているので、改めて言うことではないと感じていました。そこで、「海をきれいにしよう」という気持ちを持ち続けるためにはどうしたらいいかと考えたときに、人間からの視点だけではなく海側からも人間に期待しているよ、応援しているよというような、前向きで希望がある話にしようと決めました。

絵本を読んだお子さんの反応はどうでしたか？

小学3年生の娘から、「おもしろいんじゃない」という上から目線のコメントをもらいました（笑）。絵本の制作中には、言葉の選び方やイラストなどについて娘からたくさんアドバイスをもらい、夫にも誤字脱字をチェックしてもらうなど家族に支えてもらい、絵本が完成しました。

子どもが絵本づくりに挑戦！？家族で考えるSDGs

ご家庭でSDGsに関する取り組みはしていますか？

買い物に行くときはエコバッグを持ち歩き、家ではゴミの分別をきちんとするくらいです。これからクリエイターの活動として、エコバッグの制作もしたいなと考えています。

家族でSDGsについて話すことはありますか？

娘が小学校の授業でSDGsについて学ぶことがあり、生活の中で質問されたりすることはあります。私が絵本を出版した影響で、娘も自分で絵本や漫画を描くようになったのですが、先日はSDGsをテーマにした漫画を描いていて、驚きました。「戦争と平和」をテーマに自分で調べて考えてストーリーをつくったことにすごく感心してしまって…これは、才能があるかもしれない！と思いました（笑）。　

絵本の中でこだわったところ、お気に入りのポイントは？

海とひとことで言っても、深いところ、浅いところなどいろいろな表情があります。絵本を見るとわかるのですが、同じ色のぺージがあまりないところが、こだわった部分です。
お気に入りは、12〜13ページの自分自身もマグロの群れの中にいるような視点で描いたイラストです。

子どもの創造がひろがるイラストやストーリーに注目！

親子で一緒に楽しみながら読んでほしい

『海の底のとくべつ』は、海のやさしさを感じる前向きな話になっていると思います。親子で一緒にイラストも楽しみながら読んでもらえるとうれしいです。

取材・文　やまさきけいこ

「海の底のとくべつ」紹介動画はこちら

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