娘の読書感想文が学校代表になるほど胸を打つ内容になったワケは

現在小学4年生の娘が小学3年生の時の話です。ある日、学校から連絡あり、娘が夏休みに書いた読書感想文が学校代表に選ばれたことを知りました。私は娘がどんなことを書いていたのかわからず…。聞いてみると、大好きなお友達のももちゃんのことを考えながら書いたとのことでした。

娘の初めてのお友達、ももちゃん
娘とももちゃんのお別れは突然でした。2020年2月最後の日、3月からの休校が突然決まったときのことです。学校に置いてある荷物を両手いっぱいに抱えて校門を出てくる娘を迎えに行ったら、泣いている2人の姿が。
ももちゃんは娘が入学式の日に初めてできたお友達。鉄棒やうんてい、なわとびを一緒に練習したり、ときにはケンカもしたり…。それが突然会えなくなり、1か月後に遠くに引っ越してしまいました。娘は、今回選んだ本を読んでいるうちにももちゃんのへの気持ちがあふれてきたようです。

でも、振り返ってみると、私は娘にこんなアドバイスしかしていなかったのです(汗)。

娘が書いていた内容

自分のどうしようもないアドバイスを反省しつつ、娘が夏休みに書いていた読書感想文の内容を思い出してみることにしました。

娘の読書感想文がたどり着いた場所

その後、娘の読書感想文は学校代表から近隣の学校数校が集まるブロックの代表、さらに区の代表となりました。何気なく書いた娘の友達への思いが詰まった読書感想文は、選考に携わっているたくさんの先生に読んでもらうことができました。友達に会えない淋しい気持ちを多くの人に共感してもらえたことで、娘は突然のお別れを自分なりに納得して前向きにとらえられるようになったようです。

心に響く読書感想文の書き方

「読書感想文の書き方」を検索すると、正しい文の構成などの決まりやルールをたくさん目にします。たしかに、決まりを守るのは読みやすさにつながるので、気持ちを伝えるために欠かせないものだと思います。また、私が子どもの頃、読書感想文を書くときは、文字数や枚数を考えてなんとか文字を埋めることばかり考えていました。すると、読んだ本のあらすじが長くなってしまったり、ただ「おもしろかった」「ためになった」と単純に文を結んでしまいがちに。
でも、「本に書いてある〇〇と自分の経験が似ていてワクワクした」「自分の憧れにつながっていてためになった」というような自分なりの言葉をひとつプラスするだけで、オリジナリティあふれる感想になりますよね。
娘の読書感想文を読んでいて、誰かとお話しするように、本を読んで何気なく思ったこと、ちょっと誰かに聞いてもらいたかったことへと話をつなげている様子が、ステキな読書感想文を書けるコツなのかなと感じた私。
作者の思いがたくさん詰まった1冊の本は読む人によって十人十色の思いがさらに広がります。読書感想文というのは、そんなステキな思いのつながったものなのだと気づかせてくれ、とても幸せな気持ちになりました。
みなさんにとっても読書感想文が、夏休みの楽しみのひとつになったらいいなと思います。

ライター

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漫画家。ニュースライター。 しみず宇海

子どもの頃に不登校の経験あり。子育てを通して知り合った人との関わり方にちょっぴり慎重になりつつ、男の子と女の子の子育てをしています。
子どもたちと一緒にいろんなことに挑戦して、青春やりなおし中。
幼稚園・小学校の子どもたちとのほんわかエピソードを漫画にしています。

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