子どもが納得する時間の伝え方。モンテッソーリ教師のやっている方法は?

子どもが納得する時間の伝え方。モンテッソーリ教師のやっている方法は?

そろそろ帰る時間、そろそろお風呂の時間、なるべく予定通りにしたいけれど、なかなか遊びを終わらせてくれないわが子。こんなとき、どう話せば子どもが納得してくれるでしょう?モンテッソーリ教師ならではの方法を考えてみます。

子どもが納得するようにできることあれこれ

子どもと大人のペースは違うとは分かっていても、忙しい毎日の中で予定通りに進まないイライラはつきものですよね。もう寝る時間なのにこどもが遊びをやめてくれなかったりすると思わずため息が出そうです。

子どもの方も遊び始めたらなかなか止められないもの。今日は子どもの遊びをいきなり中断させる前にに、やっておくべき工夫を紹介します。子どもも納得してくれるパターンが増えると思いますので、ぜひ試してみてください。

事前に予定を伝えておく

遊び始める前に後の予定を伝えておきましょう。例えば「19時半になったらお風呂に入るよ」「16時になったらおうちに帰るよ」のような言い方でいいと思います。

子どもが自分で時計を読めなくても、アナログ時計の針を見せれば時間の経過を伝えることができます。「長い針が12のところまで来たら16時だよ」「針がここまできたら帰ろうね」と話してみてください(デジタル時計しか持っていないという人は、この機会にひとつアナログ時計を用意してもいいかもしれません)。

時間という抽象概念は幼児には分かりづらいものですが、だからと言って予定を伝えることが無意味なわけではありません。3歳の子どもに「19時半まで」と伝えたところで正しく理解はできないかもしれませんが、どうせわからないと決めつけず、分かりやすい伝え方を考えたり、ゆっくり話すなど工夫できると良いですね。

子どもの方も、分からないなりに頻繁に時間を聞いていればそれだけ時間感覚を掴む機会が増えます。そのうち子どもなりに1日の予定や見通しが持てるようになります。

予定の時間よりも少し前に声をかける

約束の時間の少し前に「そろそろ時間になるから、きりの良いところでおしまいにしようね」と声をかけます。

大人から一方的に通達するだけにせず、このときに子どもの同意を取っておくことがポイントです。パズルのように終わりがはっきりしているもので遊んでいるなら「それが終わるまで待っているよ」と話せば良いですし、公園の遊具で遊んでいるなら、「あと5分ね」「あと一回滑り台を滑ったらね」というふうに約束しても良いと思います。

終わりの時間になったら

子どもがきりの良いところで遊びをやめられたら、次の予定を楽しみにできるように話をします。お風呂に入る予定なら、「今日はお風呂でなんの歌を歌おうか?」と誘ってみてはどうでしょうか。子どもにとって遊びをやめるのは嫌なことですが、次の楽しみが見つかれば気が紛れると思います。

それでも「遊びをやめたくない!」と子どもが駄々をこねているときには、「さっきのお約束忘れちゃったのかな?どんなお約束だった?」と問いかけてみます。子どもとしても約束したことは分かっているので「仕方ないな…」という気持ちになりやすいものです。

それも効果なし!というときもあるかもしれませんが、そのときはズルズルと時間を伸ばすことなく、「お約束通り、お風呂に行きますよー」とあっさり対応します。子どもも独自の理由をつけて引き伸ばそうとしますが、あまり時間をかけずに切り替えましょう。理詰めで説得したり、怒ったりしてもあまり効果はないと思います。

それからもうひとつ大事なことは何かと言えば。子どもに約束を守ってもらうには大人も同じようにしなければなりませんね。子どもは大人から学ぶものですから、私も日頃から気をつけようと思っています。

ライター

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モンテッソーリ教育 堀田はるな

モンテッソーリ原宿子供の家・モンテッソーリすみれが丘子供の家教員、保育士。アパレル業界、eコマース、金融など様々な業種でのマーケティング業務を経験後、教育の道へ転身。日本モンテッソーリ協会承認モンテッソーリ教員免許取得。著作「子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド」。

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