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子供の英検1級相当獲得に、英語講師が娘にしてきたこと&かかる費用

わが家の娘は今年、高校3年生。あんなに小さかったのに、いつの間にか成人を迎えました。(笑)生まれたときから英語を意識して育児をしてきた私が、どんなことを心がけてきたのか?現実的に、お金は、どのくらいかかったか?についてお話したいと思います。
高3の子供の英語力は?
わが家の高3の娘の英語力を資格で見てみると、IELTS 7.0です。これは、CEFR(英語の習熟度を測る国際基準)で表すと、C1となり、大体英検1級相当になります。「英検」は受けなかったの?と思われる方もいるかもしれませんが、英検は準1級まで取ったところで、「さて、大学受験に使おう!」と思ったら、意外にも国際系の学部では使えないところが多いという現実にぶつかりました。一般的にはTOEFL(アメリカ発の資格)と、IELTS(イギリス発の資格)を取り入れているところがほとんどで、高2の終わりから慌てて対策を始めた、というわけです。では、この英語力に到達するまでにどんなことをしてきたのか?具体的にご紹介します。

Listening/ Reading/ Speaking/ Writingの4技能で点数がでます。

英検 準1級はCEFRがB2となります。
英語をいつも身近に。決して無理強いはしない!
幼稚園に上がるまでは、いつも身近に英語が流れている環境を作ることを心がけていました。具体的には、
- TVもYou Tubeも英語だけ!
- お風呂の中では英語で会話をしよう!
- 字を読むようになったらフォニックスを取り入れる!

まず、日中私と2人の時は特に、TVからは英語を流すようにしていました。活用していたのは、副音声です。NHKはニュースを同時通訳して流してくれるので、それを選択し、子どもが見るアニメも、例えば「おさるのジョージ」や、「トーマス」なども副音声にすると英語で楽しむことができます。もしくは、You Tubeで英語の歌を流し、絵本も英語のみを選ぶようにしました。無理やりではなく、子どもの生活の中に英語が自然と溢れているような環境を作りたいと考えていました。
娘の父親は英語があまり得意ではないので、普段の会話はもちろん日本語でしたが、娘と2人のとき、特に私とお風呂の時間は英語で話すと決めていました。閉鎖された空間では、邪魔が入りにくいのと、気持ちを切り替えやすいので、この習慣は娘が幼稚園に行ってもしばらくは続いていました。【全部、英語で話さなきゃいけない】というのは、ママにも子どもにもストレスになりかねません。お風呂だけ、夕飯だけ、寝る前の読み聞かせだけ、と時間を区切って英語で話す時間を作るのはとてもおすすめです。

最後は、フォニックスです。フォニックスは、英語の文字と音の関係性を学び、発音とつづりを結びつけて正しく読むことができるようになるための学習法で、ネイティブの子どもたちもこの方法で単語の読み方や、書き方を学んでいきます。ABC SONGを歌えるだけでは、英語を一生読めるようにはなりません。子どもが、日本語を読むようになったころから、このフォニックスも教え始めました。フォニックスは、You Tubeに動画もたくさんありますし、教材も販売されているので、よかったら調べてみてくださいね。これを身につければ、小学校 高学年から、本格的に英語を教科として学ぶときにも役立つと思います。

しかし、子どもの世界が広がって、「英語なんていやだ!」という時がくるかもしれません。成長した子どもは自分で観たい番組をチョイスし、親の言うことなどきいてくれないことも増えますよね。そんな時は、無理はしません。英語が嫌いになってしまっては元も子もないので、私は潔く諦めました。(笑) でも大丈夫!小さいころにどれだけ英語を聴いたかは、英語を聴ける耳を育てる上でとても重要です。娘を見ていても、あの時間は間違いなかった、と確信しています。
では実際、お金はどのくらいかかったの?
今までの18年間で、英語教育にかけたお金は一体どれくらいなのか、ちょっとリストアップしてみたいと思います。
- 幼稚園→幼稚園後のアフタースクール 週2回 約3万円/ 月
- 小学校・中学校→英語教室 週2回 約3万円/ 月
- 高校→カナダへの1年間の留学 150万円(学費のみ)
- 英語資格試験 2万5千円/ 回 ×5 英検も何度受けたことでしょう…
アフタースクールや、英語教室は習い事の一つとして考えれば、それほどの出費ではないかもしれません。大きかったのはやはり留学です。ただ、この留学費用は東京都から約半分補助を受けています。つまり実際は300万+現地での生活費がかかったことになります。この留学費を抑えるため、そして何より高校からの推薦留学の制度を利用するため、わが家は中学受験を選択しました。中学受験をする理由は各家庭によって、様々あるかと思いますが、私たちは「長期留学ができる」という観点で選び、その制度を利用して留学に行きました。高校の制度を利用する利点は、先ほどの2つ。自治体の補助を受けられる、そして向こうでの単位が日本での単位として認められる、という点です。

留学後、娘の英語力は当然伸びました。コミュニケーションのツールとしては問題なく使いこなせるようになったと思います。帰国後は、教科としての力を伸ばし、論文を書く力、専門用語を使って自分の考えを話す力を身につけ、これからの大学・就職へと向かっています。私の英語教育はそろそろお役御免といったところで、少しほっとしている今日この頃です。
総じて、日本でバイリンガルを育てるのは楽なことではなかったです。インターに行く、家族で移住する、などの方法もありますが、私としては【ただ英語を話せる】だけでは、これからの時代に、十分なアドバンテージにならないのでは?という思いもあります。英語をどう使いこなすのか?日本人としてどう考え、発信していくのか。そこまで見据えた英語教育が、今後は必要になってくるのかもしれません。