よしお兄さんと考える「パパ大好き!すごい!」と言われるヒケツ
NHKの子ども向け番組で14年間、体操のお兄さんを務めてきた小林よしひささん。パパとなった今、お兄さんとは違う形で子どもとの関わりを満喫中! 自身の子どもとどう関わっているか、夫婦の関係まで、お話を聞きました。子どもとの向き合い方のヒントが満載ですよ!
エアロビのアジア大会で見事3位に入賞
――「第9回アジアリズムダンス&エアロビクス選手権大会」男子シングル部門で堂々3位という好成績を収められました。パパが活躍する姿を、大会やテレビで目の当たりにして、お子さんはどのような反応をしていますか?
小林)すごく喜んでいましたね。普段、家で練習していたときも私のマネをしていて、こういう仕事をしていることをしっかり理解していた様子でした。娘が観戦するのは、今回の大会が2回目だったのですが、1回目の時の記憶がしっかり残っていたみたいなんです。そのときに現場のスタッフや、フワちゃん、オードリー・春日さんにたくさん遊んでもらって、娘はフワちゃんが大好きになっていたんですね。「また、フワちゃんに会える!」と言って、大会に行くのをすごく楽しみにしていました。実際に会うことができてとても喜んでいましたし、演技を見ている間も手拍子をしたり、娘自身の気持ちから動いてくれていたので、連れて行ってよかったなと感じました。娘からの「パパ、がんばって!」「パパすごい!」の応援もとても力になりました。
――仕事現場に連れて行っても、人見知りなどしないお子さんなんですか?
小林)そうですね、人見知りもほとんどせず、すぐに仲良くなれるタイプですね。娘に「どこへでかけるのが好き?」という質問をすると、動物園でもどこでもなくて、「パパのお仕事!」と答えるくらい、仕事現場に行くのが好きなようで、それも、あの時の楽しい記憶・印象が残っているからかなと思います。
パパが頑張っていることを、もっと具体的に話をしてみよう!
――ハードな練習をこなされ、体もボロボロだったと思うのですが、そのことをお子さんは理解していましたか?
小林)体がボロボロだったことについては、わかっていましたね。おもちゃのお医者さんセットをもってきて、「パパ、どこが痛いですか?」と言って、「ヒザが痛いです」と伝えると、ヒザに聴診器を当てて、注射をして、絆創膏を貼ってくれて、「治りましたよ!」なんて、お世話してくれました。娘なりにパパが疲れていることや、ケガをしていることは理解していたようです。
――頑張っているところや、今回のように有終の美を飾っているところを、子どもに見せることができないパパがほとんどだと思うのですが、どうしたら「パパ、すごい、カッコいい!」と言ってもらえると思いますか?
小林)具体的な話をしてみるのがいいと思います。「パパは、今日は仕事だよ」だけではなく、「仕事で●●をしに行くよ」と、具体的な話をしてあげると興味をもつと思いますし、理解も深まると思います。
そして、もうひとつは第三者・ママからの発言というのが大きいと思いますね。子どもに「パパは、■■に行って、こんな仕事をしているんだよ、すごいよね!」と言うだけで、「すごいことなんだな!」と子ども自身が感じるようになると思うんです。そうすると父子で会話をするときにも、「すごいね!」という話になっていくのかなと。
――第三者のママから、子どもに「パパって、こんなことをしていて、すごいよね! かっこいいよね!」と言い続けてもらうことが、「パパ、大好き!」につながっていくんですね!
小林)そう思います。わが家でも、ちょっとしたことを修理したときに、妻が「パパって、何でもできるね!」と言うだけで、娘もそう思ってくれるんですよね。おもちゃの電池交換をしてあげただけで、「パパって、何でもできるね!」って、妻のマネをして言うようになっているので、妻の力ってすごく大きいなって感じます。
――パパが仕事を頑張っている様子を子どもが知ることで、よかったなと感じることはありますか?
小林)仕事から帰ってきたとき、パパが疲れているということがしっかり伝わっているのを感じます。「仕事をしてお金を稼ぐ」とか、「生活を支えている」ということの理解はなかなか難しいと思うのですが、パパは自分たちのために頑張っているのだということの理解につながると思うので、親子関係としては大事なことかなと思います。
どこまで理解できるかはわからないけれど、小さいうちから具体的に親の仕事の話をすることが、のちのちつながって行き、「パパ、大好き! かっこいい!」となっていくのかもしれませんね。 次回は幼稚園児になった娘さんとの生活について紹介したいと思います。10月上旬頃公開予定、お楽しみに!
話を聞いたのは
小林よしひさ
1981年、埼玉県生まれ。日本体育大学卒業。2005年~2019年NHK・Eテレ「おかあさんといっしょ」体操のお兄さんを歴代最長14年間務める。卒業後も得意な料理や運動能力を生かし、バラエティ番組、CM等で活躍。
子ども向けイベント、体操指導など活動の幅を広げる。YouTubeチャンネル「よしお兄さんとあそぼう!」も人気。「第10回イクメンオブザイヤー2020」芸能部門受賞